企業兼大株主琉球銀行東証プライム:8399】「銀行業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等

①経営方針

 当行は、「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念に基づき、変わらぬ価値観である「職業倫理と高度の専門性を身につけるよう努めるとともに、真にお客様にとって必要とされる商品、サービスを提供し、お客様の最善の利益を追求する」という顧客本位の業務運営を目指します。

②経営環境

2023年度の国内経済は、2023年春闘で約30年ぶりの高水準の賃上げが実現したことや、5月に新型コロナ感染症の法的な位置付けが5類に移行されたことから、消費関連は回復の動きが鮮明となりました。企業収益は増収となり、設備投資の動きも活発化しました。政府は5月の月例経済報告から「国内景気は緩やかに回復している」との判断を示しています。また、2024年春闘の平均賃上げ率が33年ぶりの高さとなり、賃金と物価がそろって上がる好循環が始まったとして、2024年3月に日本銀行はマイナス金利政策を解除しました

沖縄県経済は、年間を通して物価高がみられるも、新型コロナの影響が大幅に和らいだことを背景に人々の外出や集まる機会が増えたことから消費マインドが高まり、消費関連は回復の動きが強まりました。建設関連は、マンションやホテルに加えて貸家などの民間投資が活発となり、回復の動きが強まりました。観光関連は、旅行需要が旺盛となり国内観光客は2019年を上回る水準まで回復し、外国人観光客も戻り始めたことから、緩やかに拡大する動きがみられました。この結果、県経済全体としても緩やかに拡大する動きがみられました。

③対処すべき課題

足元の沖縄県経済は、物価高騰や人手不足の影響があるものの観光関連を中心に経済は活発化しており、回復していくものとみられております。当行ではこうした変化の時代を好機ととらえ、県内企業の成長に結びつく取り組みを強化していく必要があると考えております。

当行を取り巻く経営環境は、日本銀行の金融政策の正常化に向けた動きから金利ある世界が到来することで、経営戦略によっては金利上昇がプラスにもマイナスにも働くこととなります。金利上昇局面において収益の極大化を図っていくためには、総合的に資産・負債を管理する手法としてのALM態勢の見直しが重要と認識しております。

また、社会的環境に目を向けますと、気候変動対策等地域社会の課題への貢献を志向するESG経営が世界的な潮流となっております。ESG経営は、ESGを意識した企業活動が求められているだけでなく、企業の社会的評価にも直結するようになってきていることから、企業戦略に欠かせないものとなっております。

 このような環境下、当行は長期ビジョン「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」の実現に向けて、ESG経営を実践し、事業基盤の拡大と変革への挑戦によって地域の稼ぐ力を伸ばすことを目指して、以下の取り組みを強化してまいります。

(ア)金利ある世界への取り組み

引き続き伝統的銀行業務(預金・融資・有価証券)のステージアップを推し進めてまいります。お客さまとの深度ある対話を通じて事業先の業況や課題を把握し、お客さまの理解を得ながら融資を軸としたコンサルティング提案活動を実践し、長期的な信頼関係を築いてまいります。有価証券の運用では、市場金利の上昇により収益の拡大が見込まれることから積極的に展開していく予定であり、円債投資を中心にリスク・リターンを踏まえて中長期的な視点に立ち、安定的な期間収益確保を目指してまいります。

(イ)ソリューションビジネスの深化・進化

個人・法人コンサルティング業務では、「お客さまの目標(ゴール)実現へのサポート」を念頭においた営業活動を実践いたします。お客さまと向き合う時間を創出し、面談活動を通じてお客さまの目標(ゴール)を確認し、「お客さま視点」で最適・最善な提案を積み重ねていくことで、お客さまからより一層の信頼を得られるよう、ビジネスの深化に努めてまいります

また、キャッシュレス事業の成長策として、他社との協業による様々な展開を計画しております。例えば、「POSレジ事業者との連携」を挙げますと、POS導入実績がある企業と当行端末の提携を進めていくほか、POS事業者等が提供する決済端末を利用して当行が加盟店契約を締結するなどの協業により、加盟店企業の利便性向上と県内加盟店の拡充を図る等、ビジネスをさらに進化させてまいります。

(ウ)人的資本経営

地域の課題が複雑化、高度化する中で当行が地域に貢献するために、多様な人材が活躍できる環境を整備する必要があります。そのためには役職員が年代に関係なく主体的・自律的に学ぶことが重要となるため、役職員のキャリア形成意欲を後押しするリスキリング研修や自己啓発支援制度の充実を図ってまいります。合わせて、役職員の有するスキルや経験を把握し、経営戦略と連動した人材の採用・育成、適切な人材配置を行うことで人材ポートフォリオを構築するとともに、役職員の働きがい向上と働きやすい環境を整備することで当行の掲げる長期ビジョンを実現してまいります

(エ)ESG経営の実践

「地域の脱炭素化支援」の取り組みをこれまで以上に進化させてまいります。政府がすべての新築住宅についてZEH水準の省エネルギー性能の確保を目指し、遅くとも2030年までに規制強化を実施するとしている中で、ZEHに関するお客さまへの周知はまだ不十分であると考えております。そうした事由も踏まえ、ZEP-Ryukyuでのセミナー等を通した啓蒙活動を強化しつつ、県内建設事業者の技術力向上とZEH対応業者の増加に寄与するとともに、ZEH専用住宅ローンの提供を通じて県内のZEH普及に貢献し、温室効果ガスの削減(Scope3)を実現してまいります。

また、県内事業者に対しては、SDGs診断ツールを活用することで脱炭素に関する事業課題を洗い出し、サステナブル投融資の実行により課題解決の後押しを図ってまいります。

これらの取り組みを含め、「責任銀行原則(PRB)」の署名行としてESGへのインパクトを重視した取り組みを重ねながら、沖縄の社会課題解決に挑戦してまいります。

このような取り組みを通じて、今後も沖縄県内の各地域と地域のお客さまの多様なニーズにお応えする魅力ある商品、サービスを提供するとともに、地域が抱える課題解決やお客さまの目標の実現をお手伝いするパートナーとして、お客さまの成長、地域の成長、そして当行グループの成長を目指してまいります。

(2)目標とする経営指標

 中期経営計画「Value2023」最終年度(2025年度)の目標

 

項目

2025年度

財務指標

① 親会社株主に帰属する当期純利益

75億円

② 連結ROE

5.0%以上

③ 連結自己資本比率

9.7%以上

④ 顧客向けサービス利益(※1)

72億円

⑤ 単体コア業務純益

93億円

⑥ 単体コアOHR

73.0%以下

※1 顧客向けサービス利益=預貸金収支+役務利益-経費

 

項目

2025年度

基本戦略指標

① 基本戦略1 ライフプランサポート件数

※個人向けソリューション提案先

・安定的な資産形成の支援(NISA契約や住宅ローンなど)

・円滑な資産承継の支援

新規 35,000先

② 基本戦略1 事業主のお客さまで生産性等が向上した先

※事業主向けソリューション提案先

・(ア)売上高、(イ)営業利益率、(ウ)労働生産性、(エ)従業員数のいずれかの指標が「前期<直近期」となった先

・SDGs宣言先

・ESG投融資先

累計 6,000先

③ 基本戦略2 GHG排出量(Scope1・2)

2013年比 45%削減

④ 基本戦略3 職員の1人当たり研修時間

20時間

(注)目標とする経営指標に関する記述は、当行が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性がございます。

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