東和フードサービス 【東証スタンダード:3329】「小売業」 へ投稿
企業概要
当社のサステナビリティに関する考え方及び取り組みは次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出時において当社が判断したものです。
(1)ガバナンス
当社は、サステナビリティを意識した経営を推進することで、ブランド価値の向上、業績向上や事業の拡大、従業員満足度の向上などが図られ、持続可能な事業展開を実現できるものと認識しております。
サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にも繋がる重要度の高いものとして経営会議および取締役会の場で議論しています。また各本部定例会においては常勤取締役が常に参加して情報収集を行ったうえで課題を洗い出し、経営会議や取締役会に付議する体制を整えております。
当社工場で発生する廃棄物最終処分量の削減に関する検証や店舗で発生するロス率の検証、作業時間の見直しによる省エネルギーの推進等を議論し、課題解決に向けた対応を図っております。そして有給休暇取得や産休・育休の活用、地球温暖化防止運動として、クールビズやオフィス照明のLED化などに取り組んでおります。今後も近年高まる環境への配慮についてもいち早い情報収集を心がけ、取締役会や経営会議において議論し実行するよう努めております。
(2)戦略
当社は「味覚とサービスを通して、都会生活に安全で楽しい食の場を提供する」という経営理念を掲げ、お客様や従業員、株主や投資家から取引先、地域社会まで、様々なステークホルダーとの繋がりの中で、自らの社会的責任を果たし、社会・環境の持続的な発展に向けて積極的に取り組んでおります。
かねてより食品リサイクルの分野において取り組んでいる生麺端材の有効活用について、今期の総量は7.1トンとなりました。企業努力により昨年よりも15%削減することが出来ましたが、処分が必要な部分につきましては、引き続き「横濱ビーフ」(株式会社小野ファーム様)の飼料として提供しており、あわせて廃棄物処理で発生するCO2削減に繋げており、この取り組みは日本SDGs協会からの事業認定を受けております。また一部の店舗メニューにおいては売上金の一部を小児ガン治療に役立てるために寄付する社会貢献活動を実施、テイクアウト用の容器は環境に配慮したものを使用するなど各種取組みを推進しております。
(人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)
当社はおよそ200名の正社員、300名の契約社員およびフルタイムキャスト、2,000名のキャストで構成されており、全従業員が会社の経営理念に理解共鳴し、日々の営業活動において付加価値の提供が出来るよう教育を進めていく方針です。
正社員に関しては、入社4年目以降に店舗管理・製造管理といった管理業務を担えるよう、階層ごと、入社年次ごとの集合研修を実施。他に業態別で開催しているキッチンカレッジ、衛生管理セミナーなど、役割に応じた個別研修を社内で行います。
また外部研修では、主に新入社員が参加するトレーニングセミナー、キャスト指導にあたる人材を中心としたトレーナーズトレーニングセミナー、食中毒対策セミナー等に積極的に参加することで、外部環境の変化を把握しながら自身のスキルアップにつなげております。
当社従業員の約9割を占めるキャストの応募・育成・定着は付加価値を提供する上で特に重要なプロセスと認識しております。コロナ禍の影響を大きく受けた過去の定着率から、2023年より応募、面接、初期導入に関しては本部一括採用を基本としており、オンライン面接の導入、採用できたキャストの受け入れと初期導入研修(OFF-JT)は本社トレーニングセンターで実施します。業態ごとに接客指導を担当しているトレーナーが主担当となり、基本的な心構えやルールの教育を実施することにより、店舗責任者は店舗での現場指導(OJT)に専念できる環境を整えております。
また、キャスト定着率を毎月算出し、立地や営業時間などの影響から人手不足に陥りやすい店舗を見える化して全店共有することで、近隣店からの応援体制の構築や重点的に採用強化する地域を特定し、店舗、従業員が過度に負担がかかる労働環境に置かれることのないよう配慮しております。
参考 キャスト3ヶ月定着率(%)
| 7月末 | 10月末 | 1月末 | 4月末 |
2022年4月期 | 82.0 | 78.9 | 79.6 | 82.3 |
2023年4月期 | 73.7 | 80.2 | 79.6 | 82.0 |
定着にむけた取り組みに関しては、年間を通して業績や企業価値向上に貢献した人材や店舗・事業所を表彰する東和ジェイズアワードの実施や永年勤続表彰制度、お客様から日々頂いているお褒めや御意見の中から顧客確保に向け優れたサービス提供した人材を表彰するホスピタリティ賞を創設し、毎月表彰しております。
また、資格取得助成金制度を設けており、業務推進に必要な資格取得に関しては取得にかかる費用を補助しております。(2023年7月時点 対象資格21種類)
(3)リスク管理
ロシアのウクライナ侵攻や世界的なインフレ、労働力不足、コロナ収束後の急速な経済回復等の影響は、外食業界における「食材調達」と「コスト管理」に課題をもたらしています。持続可能な調達ルートの確保、セントラルキッチンへの省エネルギー設備の導入、食品ロス対策、店舗での省エネ対策、物流の最適化など、資源の効率的な活用と持続可能な経営に取り組む必要があります。
現在では鳥インフルエンザの流行による卵不足が深刻化し、主に業務用として使用される液卵や卵白の使用可能量が半減するなど、当社ではケーキ、焼き菓子等の製造に大きく影響が出ています。ISO22000認証工場であるケーキ工場では割卵機を導入し、卵は長野県、山梨県の農家より放牧・平飼いの鶏卵に仕入れを切替え、卵の持続可能な調達ルートを確保するほか、味や品質面での向上、アニマルウェルフェア(SDGs)への対応を行っております。商品においても、平飼い鶏卵を100%使用した「平飼いたまごのコク旨プリン」を開発し、一部の物販専門店限定で販売をしております。また自社で焙煎している年間90トンの珈琲豆は、“From seed to cup”をコンセプトに、生産から抽出まで一貫した品質管理を徹底した「スペシャルティコーヒー」を使用しています。フェアトレードを前提とした生産農家への買い付けを行い、栽培から収穫、生産処理まで生産農家との関係性を深めることによって、より安全で安心な持続性の高い高品質の珈琲豆の調達・提供を実現してまいります。
労働力不足への対応に関しては、24期より従業員アンケートによってポジティブ・ネガティブ双方の意見から課題を抽出し、より働きやすい環境に近づけるための環境整備に優先順位をつけ、定着率向上につながるよう取り組んでおります。今期は主に店舗営業の環境整備としてのDX化推進と採用・トレーニング活動の本部一元化、昇進昇格・賃金制度の見える化に着手しております。管理職登用に向けた採用活動についても積極性や能力、向上心などの強みや会社の方向性への理解ある人材が当社の成長を支える重要な存在であると考えており、多様な人材が最大限の能力を発揮できる職場環境の醸成に取り組んでおります。このような考えのもとに、年齢、性別、人種、障害の有無などに関わらず、多様な人材の活用を進めております。
(4)指標及び目標
第1 企業の概況 5 従業員の状況(3)(4)に記載のとおりです。
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