東京製鐵 【東証プライム:5423】「鉄鋼」 へ投稿
企業概要
経営の基本方針としては、当社は、鉄鋼資源のリサイクルを通じ、省エネルギーと省資源に努め、環境の保全に貢献していく。
中期的な会社の経営戦略としては、当社は、鉄スクラップの高度利用を推進するとともに、需要家のニーズに応えるべく、製品の多様化と生産性・品質の向上を進めてきた。引き続き、鉄鋼資源のリサイクルが重要使命の一つであるとの認識に立ち、生産面においては、生産性と品質の向上をさらに進めるとともに一層のコストダウンをはかり、営業面では、機動的な販売・物流体制をとることで顧客満足度のさらなる向上に努めていく。また、将来に向けての経営基盤の一層の安定をはかるため、キャッシュ・フローを重視した経営を推進するなかで、不要資産の整理を徹底的に進めるなど、財務内容をより強固なものとするよう取り組んでいる。
目標とする経営指標としては、経済のグローバル化が進み、さらに競争の激しい時代を迎えて、投資を的確かつ機動的に行っていくことがますます重要となっている状況のなかで、当社は、キャッシュ・フローへの貢献度を個々の事業推進のための経営判断の指標と捉えることで、内部留保の一層の充実をはかり、将来の必要な投資を的確に実行できる、より強固な経営基盤の構築に努めていく。
今後の見通しについては、国内鋼材市場は民間設備投資等による鋼材需要が引き続き堅調に推移することが期待される。このような状況のもと、当社しては、資源循環と脱炭素の観点から、当社製品に対して高まる需要を取り込みながら、社内各部門の連携を一段と強化して、国内外の製品・原料事情の変化に、より迅速・柔軟に対応できる体制の構築に取り組んでいく。
一方で主原料・諸資材価格の高止まりが懸念されるが、全社一丸となって、歩留まりの向上や使用原単位の低減を一段と進めるなど、徹底したコストダウンをはかることで、競争力の一層の強化に努めていく。
営業面では、引き続き国内外で新規需要先の開拓に努め、脱炭素による環境面での優位性をはじめとした、当社電炉鋼材の特性を活かした製品を供給していく。生産面では、全ての工場で、安全管理体制をさらに強化し、法令遵守を徹底するとともに、品質面では、技術部が社内各部門と密接な連携を取りつつ、高品質の維持・向上に努めていく。
今般、社会全体での脱炭素シフトが不可逆なものであり、鉄鋼業においては電炉の存在が不可欠であるという認識が共有されつつある。こうした動きを受けて、当社においては田原工場における酸洗工場の再稼働など、電炉鋼板の本格的な拡大への準備を整えつつある。今後も、わが国の貴重な資源である鉄スクラップを、より付加価値の高い鉄鋼製品へと「アップサイクル」させるチャレンジを進めるとともに、環境に優しい電炉鋼材の普及拡大による「カーボンマイナス」とあわせ、「循環型社会」「脱炭素社会」の実現に貢献していく。
当社は日々、弛まぬコストダウンと品質向上への取り組みを強力に推進し、条鋼類・鋼板類ともに、多様化する需要家のニーズにお応えしながら、貴重な国内資源である鉄スクラップの高度利用を一段と加速することで、さらなる業績の向上を実現するため、全社一丸となって、ますます尽力する所存である。
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