東京産業 【東証プライム:8070】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社グループは創業以来、各取引先からの「信頼」を得て、企業活動を通じ社会に「貢献」することを企業理念として掲げ経営に取り組んでまいりました。今後も、創立80周年に向けて、環境・エネルギーに強い機械総合商社としての地位確立を目指してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
1.中期経営計画「T-ScaleUp2027」の概要
当社グループは2023年5月に新たに策定した4ヵ年中期経営計画を公表いたしました。本計画は2018年に策定した10ヵ年の長期経営計画における最終ステージ、集大成の位置付けとなります。長期ビジョン「環境・エネルギーに強い機械総合商社」としての地位確立に向け、前中計で取り込んだ新たなビジネスの種を確実に収益化し、機械総合商社としての新たなモデルの確立に挑戦してまいります。
なお、中期経営計画の最終年度にあたる2027年3月期における各経営指標の目標は、過年度決算等を訂正したことに加え東京証券取引所宛てに提出した改善措置を踏まえ見直しを行った結果、①連結売上高730億円、②連結営業利益25億円、③親会社株主に帰属する連結当期純利益17億円、④ROE8.0%、⑤純資産配当率(DOE)4.0%以上と修正しております。
今後は、中期経営計画の達成に向け、以下の5つの成長戦略を着実に実行することにより、企業価値のさらなる向上とコーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。
① エネルギートランジションへの積極関与
主力事業の火力発電メンテナンス・リプレースに加え、「再生可能エネルギー」「原子力」「ペレット・アンモニア・水素混焼」等、新領域でビジネスを拡大
② サステナブル社会構築に資する事業創出
CO2削減関連新技術導入ニーズ、EV普及に伴う周辺ビジネス、食糧自給関連ビジネス等を捕捉し、「サステナビリティ」「社会課題解決」に資する商機を創出
③ グループ総合力強化
経営資源の選択と集中、再配置によりグループシナジーを発揮。戦略分野のパートナー企業
との関係強化や事業参画・協業・買収により、新技術・新サービス創出・バリューチェーン
全体でのビジネス捕捉力を強化
④ 強靭な経営基盤の構築
コンプライアンス、リスク管理等「守り」強化により経営基盤・業績を安定化。人材投資、
ガバナンス強化、システム投資により「攻め」の環境を整備
⑤ 株主還元の拡充
資本(資産)効率を意識した資産ポートフォリオ再構築によりROEを向上させ、「新規事業収益化・長期シーズ育成に向けた投資」と「株主還元強化」を両立
2.対処すべき課題
(電力事業)
当社グループのベースである電力事業では、事業用・産業用火力発電所向け設備の新設・リプレース・メンテナンスに加えて、バイオマスや原子力、アンモニア・水素混焼など新領域への展開に注力してまいります。
(環境・化学・機械事業)
再生可能エネルギービジネスの新領域への展開、CO2削減関連新技術導入ニーズやEV普及に伴う周辺ビジネス、食糧自給関連ビジネス等を捕捉し、「サステナビリティ」「社会課題解決」に資する商機の創出に努めてまいります。
(生活産業事業)
植物由来ポリエチレンを含有した包装資材などの環境にやさしい原料を用いた商品のラインナップ強化および節水型自動流水器の拡販等、SDGsの達成を意識した活動に取り組んでまいります。
(3) 中期経営計画における資本政策
(基本方針)
・当社は、中長期的な株主価値の向上のために、「資本効率を重視した成長投資」と「株主還元強化」の最適バランスを追求してまいります。
・株主資本の有効活用を図る経営指標のひとつとして、ROE8.0%の目標を設定します。
・上記資本効率に加えて、DOE4.0%以上を目標として掲げ、安定配当にも努めてまいります。
・今後も従来からの安定配当の考え方は維持しつつ資本効率にも目配せしながら、中長期的な株主価値の向上を目指してまいります。
(目標数値)
・計画期間中、早期にDOE4.0%以上を達成。
・ROE8.0%。
(投資方針について)
・営業活動によるキャッシュ・フロー創出の他、必要に応じて政策保有株式等の保有資産の売却代金を原資とし、資本効率を重視の上、CO2削減に資する戦略分野等へ投資してまいります。
・また、戦略事業領域、バリューチェーン構築上の重要な領域については、M&Aや出資なども選択肢として検討してまいります。
・これら新事業への投資については、適切にリスクをコントロールしながら、持続的成長に向け継続的に行ってまいります。
(政策保有株式について)
・資本効率の向上を図るため、政策保有株式の縮減にも引き続き取り組んでまいります。
・上記については、売却による原資の有効な使途を勘案し対応してまいります。
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