明豊ファシリティワークス 【東証スタンダード:1717】「サービス業」 へ投稿
企業概要
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2023年3月31日)現在において当社が判断したものであります。
(サステナビリティ全般に関する考え方及び取組)
当社は企業理念である「フェアネス」「透明性」「顧客側に立つプロフェッショナル」に基づき、高い専門性と共に、全てのプロセスとコストを常時オープンにするCM(コンストラクション・マネジメント=発注者支援事業)手法で、建設プロジェクトやオフィスづくりに取り組まれるお客様に価値と安心をご提供しております。発注者支援事業の透明性に基づく納得感のある意思決定プロセスの構築を通じて、信用を基盤とした持続可能な社会の実現に貢献し、ESG/SDGsを重視した経営に取り組んでまいります。
(1) ガバナンス
当社は、サステナビリティに関する対応について、取締役、執行役員、部門長によって構成される事業推進会議にて定期的に多角的な視点から議論しております。
また、協議された内容は、適宜取締役会へ付議または報告され、取締役会において経営戦略やリスク管理に反映しております。
(気候変動への取組とTCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)への対応)
当社は、TCFD提言の趣旨に賛同し、TCFDコンソーシアムに加盟し、気候変動に関する推奨されたフレームワークの整備と透明性向上に努めています。
(1) 戦略
当社が検討した結果、下表のようなリスクと機会が想定されると判断しました。
これらの中長期(2030~2050年)の気候変動に関連するリスクと機会の分析を踏まえ、2050年までの中長期の環境への対策と促進に取り組んでいます。
社会が脱炭素化に向かう中、取り組みの遅れはリスクと認識し、自らのCO2ゼロエミッションを推進するとともに、得られるノウハウをお客様へのサービス化も含め、脱炭素社会の構築と気候変動に適応できるサービスを進めることを狙いとしています。
主なリスク・機会 | 想定される影響 | |
リスク | 政策・法規制 | 温室効果ガス排出やエネルギー使用に関する法規制強化(炭素税等)に伴い、対応コストが増加するリスク、および違反した場合の企業価値低下のリスク |
技術と市場 | 脱炭素社会に向けた熾烈なサービス競争(省エネ性能、低炭素サービス等)で当社のサービスが劣勢になった場合など、お客様の脱炭素ニーズを当社が満たせなかった場合、サービスの提供機会が減り、市場シェアが低下するリスク | |
風評 | 気候変動対策実施状況(温室効果ガス排出量削減達成状況等)に関するステークホルダー等からのネガティブ評価に伴い、企業価値低下、対応コスト増大などが生じるリスク | |
機会 | サービス | お客様施設の環境負荷の低減、環境に配慮した技術の導入・運用等に関する支援を含む、お客様の脱炭素ニーズの実現に貢献することによる発注者支援事業の価値向上 |
市場 | 脱炭素化に向けた施策に関する需要の増加や、エネルギー料金の高騰等による、CM方式採用機会の増加 |
(2) リスク管理
当社では、気候変動関連リスクを重要なリスクのひとつと位置づけ、リスク管理プロセスへの反映を開始しております。
また、お客様と当社、ひいては、社会全体のリスク低減に向け、低炭素・循環型社会を実現していくための行動を強化しています。
(3) 指標及び目標
当社における事業所(本社・大阪支店)については、働き方の見直しや、照明のLED化等によってオフィスの電力使用による炭素排出を低減させるとともに、グリーン電力等を活用することで2030年度までに2019年度比50%削減を目指しています。
また、2050年までに上記の排出量削減の取組みに加えて、再生可能エネルギーの活用などにより、ネット・ゼロとする目標を設定しました。
(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)
(1) 戦略
当社ではCMの価値向上や更なる進化に向けて、人材育成、体制構築、ナレッジや働き方改革等の人的資本経営を推進しております。
発注者支援事業を「明朗経営」の下で推進し、各プロジェクトに関するプロセスや成果等及び当社企業業績等に関する情報を可視化し、自ら「隠し事」が出来ない仕組みの構築及び各種法令を遵守するための体制や規程等を整備しております。
当社は、性別国籍を問わず社員一人ひとりの多様な能力、質の高いワークライフバランスにより、より高品質なサービスを顧客へ提供し、発注者支援事業を通じて社会に貢献することを目指しております。社員が高い生産性を発揮できるよう、当社は社員の能力やキャリアを最大限に生かせる職場環境を構築し、ダイバーシティ推進に取り組んでおります。
・社内研修と教育コンテンツの充実化
・社員が互いの成長を支援する組織マネジメント及びOJTの推進
・採用の促進
・ダイバーシティ・インクルージョンの推進
・当社独自のナレッジセンターの充実化と活用
・生産性を向上し、社員が効率の良い働き方を選択できるデジタルワークスタイルの更なる進化
〈中途採用者の管理職への登用〉
顧客が様々な経営課題を抱える中で、当社の発注者支援事業に対する顧客の期待は年々高まっております。当社はこのような高い期待に応えるため、現時点では、性別国籍を問わずプロフェッショナルを中途採用することを優先して取り組んでおります。当社は採用後、本人の経験や発揮された能力を多面的かつきめ細かく評価する人事制度を通じて、中途採用者を的確に処遇する仕組みを構築しております。中途採用者は管理職としてリーダーシップを発揮し、将来性のある部下の人材育成を担っております。
〈多様性の確保に向けた人材育成方針、社内環境整備方針、その状況〉
当社は、多様な人材一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮し活躍することができるよう、働く場所・時間を自由に選択できるアクティビティ・ベースド・ワーキング(ABW)をベースとした、デジタルな働き方を推進しております。経営のDX化を2000年頃から定着させ、システムをアジャイル方式で自社開発し、セキュアな環境の中でテレワークを全社員が活用し、社内に蓄積される情報を社員に可視化して提供するデータ活用推進室を設置し、社員自らが主体的に働き方を変えていく環境とする等、デジタルを経営の中心におき様々な課題に取り組んでおります。こうしたDXにより、社員のニーズやライフステージでのイベントと仕事とを両立させ、当社でのキャリアプランを描けるよう諸制度を整備しております。
社内環境整備方針は以下のとおりです。
①それぞれの分野でのプロフェッショナルを養成する人材育成と、プロフェッショナル同士が品質レビュー等を通じてお互いを高めあえる環境
②育児、介護を担う女性・男性社員にとって働きやすい環境
③定年後再雇用したプロフェッショナルが活躍しやすい環境
④障がい者にとって働きやすい環境
これらの取り組みの結果、2022年(令和4年)6月28日付で厚生労働省より「くるみん認定」を受けました。
「くるみん」は「仕事と家庭の両立しやすい職場環境づくりに取り組んでいる企業」として、一定の基準を満たした場合に申請を行うことによって「子育てサポート企業」として厚生労働省により認定を受けるものです。
今後も、社員一人ひとりが顧客側に立つプロとして自らの成長と達成感を実感し、「フェアネス・透明性・顧客側に立つプロ」の企業理念を企業風土として定着させ、高い志の下に社員一丸となって行動してまいります。
そのために今後も代表取締役会長をトップとした社員教育の他、社内研修や社内教育コンテンツの充実をはかり、社員が互いの成長を支援する組織マネジメント及びOJTの推進等人材育成を継続し、ダイバーシティ・インクルージョンの推進、ナレッジセンターの活用及びデジタルな働き方の推進等に一層の力を入れる等、社員一人ひとりの成長と組織力強化による顧客本位の「明豊のCM」を徹底することで企業価値向上につなげてまいります。
(2) 指標及び目標
当社では、上記「(1) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
指標 | 目標 | 実績(当事業年度末) |
女性社員の勤続年数 | 2024年3月末までに13年 | 8年0ヵ月 |
女性社員の割合 | 2024年3月末までに25.0% | 25.9% |
育休からの復職割合 | 100%を維持 | 100.0% |
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