日神グループホールディングス 【東証プライム:8881】「不動産業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社グループは、信用を重んじ、有為の人材育成に努め、事業活動を通じて豊かな生活環境を創造し、社会に貢献することを共通理念としております。グループ各社が独自にかつ連携しながら、「住みやすさ」に加え、居住者の資産形成や投資家向けの安定的な投資対象の創出などの複合的な価値提供を行う「総合不動産・建設業」として、グループの発展を図ります。
(2)経営環境
不動産業界においては、開発用地の取得コストや建築コストの高騰に伴う販売価格の上昇、また、住宅ローン金利の先行きの不透明感など住宅需要は様々な外的要因によって左右される不安定な事業環境となっています。
首都圏(1都3県)においては、人口流入が続いているものの、少子高齢化の進行に伴い、マンションの新規分譲事業は安定的に拡大を図ることが困難になると予想されます。
建設業界においては、受注高は高い水準を維持しておりますが、人材確保が困難なことや、これに伴い人件費が上昇していること及び建築資材費が上昇傾向にあることなど、今後更に厳しくなることが見込まれます。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 不動産事業
不動産事業においては、景気回復傾向が続く中、需要は底堅く推移しております。
新築マンション分譲事業においては、首都圏郊外の物件開発を進める等、建設コストの上昇に対応します。売上高の拡大については円安による海外投資家の日本不動産に対する需要が回復していることから、資産運用に特化した物件の開発・分譲を進めます。
不動産証券化事業においては、引き続き私募REIT向けを中心に賃貸用不動産の開発を推進すると共に、投資顧問業での預かり資産残高1,000億円を目標に、グループ各社の連携、大手上場投資法人との協業を活かしつつ、物件収集力・取得力・運用力を向上させます。また、日神不動産においてウエアハウジング機能を強化することにより収益の安定化を図ります。
人材の確保及び育成については、人的資本投資を拡大し、新卒社員の教育・研修を強化するとともに、資格取得の支援や手当の拡充により人材の確保を図ります。
② 建設事業
多田建設株式会社は、マンション建設に強みを持つ建設会社であります。
同一グループ内に不動産デベロッパーと建設会社がある希少性を生かし、当社グループが開発する分譲マンションの品質向上と顧客ニーズの素早い取り込みを図るとともに、グループ外部のマンション工事等を積極的に受注することによりグループの安定化と拡大を図ります。
また、首都圏、近畿圏に加えて九州営業所・東北営業所での事業展開を強化するとともに、学校・老健施設等の非住宅事業への進出を図ります。
③ 不動産管理事業
分譲マンション・賃貸マンションを問わず、長期にわたり不動産を管理又は管理受託することに加え、リフォーム業や仲介業などを手掛けております。また、近年行っている老人ホームの開発事業等のように幅広い需要に対応した継続的な事業の発展を図ります。
また、当社は、株主の皆様に対する利益の還元を会社運営における重要課題の一つとして認識しております。株主重視の方針に加え、今後の事業展開等を勘案し、内部留保にも意を用い、業績に応じた適正配当を行うとともに、長期的な安定配当を維持することを基本方針としており、配当性向は50%を目安としております。
今後、より一層の企業価値向上を実現すべく、資本コスト・資本収益性や株価を意識した経営を実践していく予定です。
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