企業日特建設東証プライム:1929】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 研究開発においては、主力3分野「地盤改良」・「のり面」・「補修補強」の生産性向上、10年後を視野に入れた新技術の開発と事業化、持続可能な環境配慮技術の開発と推進、の方針を掲げています。さらに、基礎研究、応用研究、既存技術の改良改善についても幅広く取り組んでいます。また、研究開発の効率化・高度化を図り、公的機関、大学、外部研究機関、同業他社との連携を強化しています。

 当連結会計年度における研究開発費は527百万円であり、主な研究開発事項は次の通りです。

(1)生産性向上に向けた取り組み

①のり面吹付作業を省力化・省人化する「スロープセイバー」

 バックホウと専用吹付アタッチメントを組み合わせたモルタル吹付ロボットで、のり面吹付を行う技術です。これまでの人力作業にくらべて、作業の労力および人員を削減できる上に、安全性も向上します。緑化工への応用も図っています。

②のり面吹付工のプラント作業を自動化する「ショットセイバー」

 のり面吹付工のプラントで、セメント袋を開封してセメントを吹付機に投入し、空袋を搬出する作業を、人手を介さずに行う「ラクットマン」を始めとして、材料製造から供給までの一連の機械操作を自動的に行うシステムです。省力化・省人化はもちろん、熟練者の感覚に頼らずに材料の品質を一定に保つことができます。

③地盤改良を「見える化」する「Grout Conductor」・「Grout Producer」・「JET-Track.Nav[トラナビ]」

 地盤改良の施工データを電子化し、施工状況をリアルタイムで3次元表示して「見える化」したり、施工・出来形管理の帳票を自動で出力したりする技術です。

(2)社会インフラ整備・長寿命化に向けた取り組み

①AIによる吹付のり面のひび割れ調査

 ドローン等で撮影した吹付のり面の画像から、AIでひび割れを検出するシステムの開発を進めています。人間が行う作業にくらべて、能率が向上するだけでなく、判定精度が一定に保たれます。

②老朽化した吹付のり面の補修・補強工法「ニューレスプ工法」

 既設吹付モルタルをはつり取らずに補修補強できる工法で、産業廃棄物の削減、工期短縮、はつり作業などの危険作業の削減が可能です。有機繊維に再生原料を30%使用するなど、環境負荷の少ない材料への切り替えも進めています。

③のり面3次元モデルの活用「Slope3D」

 ドローンで撮影した写真からのり面の3次元モデルを作成します。この3次元モデルをパソコン上で操作することにより、人間がのり面に登ることなく現地状況や出来形を確認したりすることが可能になります。

(3)持続可能な環境配慮技術の開発・推進に向けた取組み

①狭隘な場所で使用可能な小口径杭掘削機「SC-TEPドリル」

 山岳部での鉄塔現場に特化した小口径杭の掘削機で、山岳地や斜面など狭隘な箇所での送電線の基礎工事などに使用します。再生可能エネルギー送電網再整備事業などへの対応が可能です。

②セメントを使用しないのり面保護工「ジオファイバー工法」

 砂と連続繊維により、連続繊維補強土を築造するのり面保護工です。環境や景観への配慮が必要となる斜面の防災工事や、文化財・史跡斜面の防災及び災害復旧の対策工法として数多く採用されています。

③長い浸透注入区間で地盤を改良「Newスリーブ注入工法」

 外形を六角柱状にした注入パイプ「ポリゴンパイプ」を使用した地盤改良工法です。高速で高品質な改良ができるとともに、工期短縮により機械稼働時間が短くなり、二酸化炭素排出量の削減を図ることが可能です。

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