企業兼大株主日本精鉱東証スタンダード:5729】「非鉄金属 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、各セグメントにおいて以下のようなものがあります。(アンチモン事業は提出会社である当社と連結子会社である日テイ精礦(上海)商貿有限公司が、金属粉末事業は連結子会社である日本アトマイズ加工㈱が、それぞれ営んでおります。)

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

[アンチモン事業]

1.経済活動の状況

 同事業のアンチモン製品はプラスチック製品や繊維製品などの難燃剤をはじめ、触媒や顔料、ブレーキ材料、ガラス清澄剤など、様々な用途を持っており、最終需要は自動車や家電製品、OA機器、繊維製品など、多種の産業分野にわたっています。そのため、同事業は各産業の生産活動状況に影響されます。従って、国内外の関連市場における経済状況の影響を受ける可能性があり、景気変動やパンデミックによる経済活動の制限などによって、同事業の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

2.原料地金の調達

 同事業の主要製品である三酸化アンチモンはアンチモン地金(以下「原料地金」)を原料としております。原料地金の主要原産地は中国であり、同国の資源保護政策等により、原料地金の安定的調達に影響を及ぼす可能性があるという面でリスクを抱えております。

 そのため、当社では、中国に供給を大きく依存していることによるリスクに対応するため、中国以外にも安定的なサプライ・ソースを確保すべく、取り組んでおります。

3.原料地金価格及び為替の変動

 原料地金はドル建てで輸入しており、原料地金価格および為替の変動リスクを有しており、同事業の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。これらのリスクに対しては、在庫数量の適正化やリードタイムの短縮などの施策を行うことや為替予約を行うことで、影響の低減を図ってまいります。

4.競合

 現在中国は、原料地金の最大の供給国ですが、同時に製品である三酸化アンチモンの競合先でもあります。

 日本における三酸化アンチモン市場の約半量は輸入品が占め、その内約40%が中国製品であり、厳しい価格競争を強いられております。

 それに対抗するため、当社ではコスト低減努力の他に、高品質製品やお客様が要求される特殊仕様の製品の製造・販売に注力しております。

5.三酸化アンチモンの特定化学物質障害予防規則適用

 同事業の主要製品である三酸化アンチモンが、2017年6月1日から特定化学物質障害予防規則(以下「特化則」)の管理第2類物質に追加されました。これにより、当社事業所において、発散抑制措置や作業環境測定・特殊健康診断の実施等が必要となる他、同製品を使用しているお客様にも同様の対応が新たに必要な場合があります。

 それらに対応するため、当社では施設面での措置や社員教育等を行い、法令遵守の体制を整え、今後も必要に応じ見直してまいります。

 また、お客様に対しては、法令対応に必要な措置についてのフォローを実施する他、同製品の品質を維持しながら、特化則の適用除外となる特殊加工を施した製品提供の提案を行うなど、事業への影響を最小限にすべく対応を進めてまいります。

6.環境保全

 同事業の製品の一部には、前述の特化則管理第2類物質の他、毒物及び劇物取締法の劇物、或いは化学物質排出把握管理促進法の第一種指定化学物質があります。万一、保管・輸送途上等での不測の事態により、紛失、落下飛散等が発生した場合、環境汚染を引き起こす可能性があります。

 その管理については、法令を遵守するとともに当社の品質環境マネジメントマニュアルに基づき策定された標準書・手順書に従い万全を期してまいります。

7.人財の確保

 国内において少子高齢化などによる労働力人口の減少に伴い、人財不足の深刻化および採用競争が激化している環境下、同事業において人財の確保が十分に行えない場合、生産力・技術力・サービスなどの低下により、同事業の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 同事業では、採用活動の多様化、人的資本への取り組み強化、魅力ある会社づくりなどの各種施策により、人財の確保に係るリスクの低減に努めてまいります。

[金属粉末事業]

1.経済活動の状況

 同事業の金属粉末は主に自動車部品、家電部品、電子機器部品の素材として使用されており、同事業は最終需要である自動車や電機・電子機器等の各業界の設備投資および生産動向に影響を受けます。従って、国内外の関連市場における経済状況の影響を受ける可能性があり、景気変動やパンデミックによる経済活動の制限などによって、同事業の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

2.事業継続計画(BCP)

 大地震等の自然災害や、火災、設備故障などにより、長期に亘り工場の操業が停止し、顧客への製品納入に支障をきたすような事態に陥ることを避けるために、生産拠点を野田本社工場(千葉県野田市)・つくば工場(茨城県牛久市)の2拠点体制としております。

 事業継続計画に沿って定期的な教育・訓練を行い、さらに改善を加えることにより、事業継続マネジメントの有効性を高めるための適切な施策を実施しています。

 今後は大型化している台風や集中豪雨などの風水害や未知の感染症に対する事業継続計画の立案・策定を行ってまいります。

3.粉末微細化や新合金製品化の収益性

 電子部品の小型化、軽量化、高性能化が進み、より微細な金属粉末が求められています。また、新機能付加により製品差別化を目指す顧客ニーズもあり、同事業の新たな合金粉末製品の要求も高まっています。

 しかしながら、技術上の要因等によりこのような製品は製品歩留まりが低下して、コストが高くなる傾向がありますが、適正な加工費単価の確保などで収益性の向上に努めてまいります。

 独自の水アトマイズ法の技術力の向上を図り、従来よりもさらに効率の良い製造方法を確立することで、顧客ニーズに対応できるように努めてまいります。

4.原料価格および為替相場の変動

 同事業の製品販売価格は、原料である鉄、銅、銀、ニッケルなどをベースにしていますが、特に銀や銅、ニッケルは原料の仕入から販売までの期間、相場の変動に伴い収益が大きく左右されます。

 したがって、在庫数量の適正化やリードタイムの短縮などの施策を実施することで、これを最小限に留めるように努めております。また為替変動による収益へのリスクを回避するために、輸出製品価格を円建てといたしております。

5.人財の確保

 国内において少子高齢化などによる労働力人口の減少に伴い、人財不足の深刻化および採用競争が激化している環境下、同事業では電子部品需要の拡大に対応して、つくば工場での増築・生産能力の増強を行い、生産活動を強化しておりますが、人財の確保が十分に行えない場合、生産力・技術力・サービスなどの低下により、同事業の経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 同事業では、採用活動の多様化、従業員満足度の向上、人財育成、省力化・自動化の推進などの各種施策により、人財の確保に係るリスクの低減に努めてまいります。

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