日本甜菜製糖 【東証プライム:2108】「食品業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「開拓者精神を貫き 社会に貢献しよう」を社是に、主業であるてん菜糖業を通じ、北海道畑作農業の持続的な発展、北海道地域経済の発展に貢献してまいりました。また、国産原料を使用した砂糖を安定的に供給することで、国内食料自給率の維持向上に貢献を続けております。
将来の当社事業の方向性として「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を図ること、農業を基盤とした成長事業の展開を考えております。
今後も目標へのチャレンジを通じ、持続可能な社会の実現と、当社事業の「持続的なてん菜産業」への成長の両立を図るべく、取り組みを進めてまいります。
(1)ガバナンス
気候変動への対応を検討するため、経営会議の下にサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、委員長を社長、副委員長をSDGs担当役員、経営企画室担当役員とし、社内取締役、執行役員で構成され、さらに委員会の下部組織として、具体的内容を検討し、報告する分科会を設けております。
サステナビリティ委員会では、毎年項目ごとの目標値を設定し、結果の検証・次年度以降の目標へ反映を行い、経営会議に報告します。
(2)戦略
当社グループでは2022年1月にSDGs等の世界的な潮流を踏まえて「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針」に記載のとおり「日甜アグリーン戦略」を策定しました。この方針を踏まえ、サステナビリティ課題に対する重要課題(マテリアリティ)は以下6項目としております。
1.気候変動への対応
2.資源の有効活用
3.持続的な技術・新商品の開発
4.食の安全・安心
5.働きやすい環境の実現
6.地域社会への貢献
(温暖化などの気候変動により想定されるリスク)
| 砂糖事業 | 食品事業 | 飼料事業 | 農業資材事業 |
原料てん菜の収量・品質への悪影響 | ○ | ○ | ○ |
|
輸入原料(粗糖・配合飼料原料)の | ○ |
| ○ |
|
製品販売への影響 |
|
|
|
|
消費者の嗜好の変化に伴う砂糖・ | ○ | ○ |
|
|
牛の食欲低下による配合飼料の売上減 |
|
| ○ |
|
栽培地域/栽培方法の変化による |
|
|
| ○ |
環境対策(CO2排出量削減など)によるコストの増加 | ||||
環境対策が不十分な場合のレピュテーションリスク |
<人材の育成方針>
「日甜アグリーン戦略」を実現する為には、多様性確保を含む人材の採用と育成は重要な事項と捉えております。
採用については、インターンシップ等の実施を通じ新規学卒者に対し当社グループの魅力や業務の特性を伝えると共に、若手・女性従業員の視点を取り込み、また当人達の想いを伝えることで、当社グループの企業価値向上につながる人材の確保と、在籍人数が少ない女性総合職の採用増に繋げることに取り組んでおります。また人員構成の改善のみならず専門技能を有する人材獲得を目的にキャリア採用を実施し、組織の中心的立場を担う層を厚くし、継続的な発展を目指します。
育成については、それぞれの分野で長年にわたり蓄積された知識やノウハウを引き継いでいくと共に、多様な視点から新しい技術を取り込み、従業員一人ひとりが成長し、柔軟な発想を持って業務に取り組んでいくことが重要ですので、時代に合わせ研修内容を変化させると共に従業員への教育機会を増加させ、自身の判断で学びを進める仕組みを整えます。また中期的な視点に立ち経営人材育成の為の研修にも取り組んでおります。
<社内環境整備方針>
多様な価値観を持つ従業員一人ひとりがやりがいを持って業務に取り組めるよう、「働きがいのある」「働きやすい」「安心できる」環境整備に努めてまいります。
まずは「安全な職場づくり」を最優先とし、「労働災害ゼロ」を関係会社や協力会社と共に実現いたします。その為、リスクアセスメントをはじめとする各種活動を推進すると共に、教育研修や安全審査等の充実を図ってまいります。
また、ハラスメント防止や差別の禁止などコンプライアンス意識の向上に資する教育研修も実施いたします。
さらに、育児や介護、病気療養との両立に資する社内制度を充実させ、安心して働き続けることができる環境を整えると共に、ダイバーシティ、キャリアデザインや評価制度などについての教育研修を充実させることで、多様な人材の活躍を促進し、また若手や当社での経験年数の浅い従業員との対話を充実させることで、定着を促し早期戦力化を図ります。
そして「人材への投資」を重視する視点に基づき、適切な成長機会の提供によるキャリア形成、DX推進による業務改革と効率化を執り進め、本人の希望によって多様な働き方を選択できる制度の普及を図ります。
(3)リスク管理
リスク管理推進委員会において、リスクの洗い出し及び評価を行い、取締役会にて報告・審議を行っております。気候変動に関するリスクに対応する各施策について、サステナビリティ委員会のマテリアリティ「気候変動への対応」にて個別に目標設定を行い、経営戦略に組み込んでいきます。
また、エネルギーの使用については、エネルギー管理委員会において、当社グルーブの工場又は事業所等及び貨物の輸送に係るエネルギーの使用を管理し、エネルギーの使用の合理化を総合的に進めております。なお、今期においては2事業所に太陽光発電設備を設置しました。
注:2023年5月12日開催の取締役会で決議された第2次日甜グループ中期経営計画(2024年3月期~2028年3月期)において、サステナビリティ委員会にて目標設定した内容に基づき、非財務目標として、気候変動に対する計画を策定しております。
(4)指標及び目標
当社はてん菜から砂糖をつくることを主業としております。大量のエネルギーを消費し、工場を動かすことで製品を作り出す企業にとって、環境への配慮は欠かすことのできない重要な責務です。自然環境に配慮しながら、今後もお客様に安心な製品をお届けし続けるため、環境数値目標として、以下の3項目を設定しております。
・CO2排出量削減率 | 2030年度 38%(2013年比)SCOPE1+SCOPE2 |
・産業廃棄物の有効利用率 | 2030年度 95%以上(各年総排出量) |
・取水量削減率 | 2030年度 10%(2013年比) |
※対象範囲 当社 |
<人材の育成及び社内環境整備に関する方針における指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績>
当社では上記(2)戦略において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。
指標 | 目標 | 実績(当事業年度) |
新卒総合職採用者に占める女性の割合 | 2030年度 25%以上 | 50.0% |
管理職に占めるキャリア採用者の割合 | 2030年度 10%以上 | 8.1% |
新卒採用者の定着率 | 2030年度 90%以上 | 85.7% |
※対象範囲 当社
なお、当社においては関連するデータの管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
サステナビリティに関する当社グループの取組の詳細は、当社ウェブサイト(https://www.nitten.co.jp/)内のサステナビリティ情報にて発信しております。
- 検索
- 業種別業績ランキング