企業日本ケミコン東証プライム:6997】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。

 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。

(2)目標とする経営指標

 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、自己資本利益率(ROE)及び投下資本利益率(ROIC)を重要な指標として位置づけております。

(3)適応力強化による質の高い成長 ― レジリエンス経営の実践

 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、われわれを取り巻く環境は大きく変化しております。このように、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の4つのキーワードで特徴づけられる「VUCAの時代」が到来する中、2023年4月より、「Create Next Value:次の価値を創造しよう、次世代の価値(企業価値、製品価値、新事業)を創造する」を長期目標とし、「困難な環境・状況に直面してもそれに適応し、乗り越え、自ら成長し、希望をもって将来の目標に対して積極的に立ち向かう力をつけていくこと」を中期基本方針とする第10次中期経営計画をスタートいたしました。

 適応力強化による質の高い成長を目標とする「レジリエンス経営」を実践し、第10次中期経営計画の達成のために全社一丸となって邁進してまいります。

 重点施策

1. 社会から信頼され求められ続けるためのサステナブル経営の実践

2. 創造性と実践力を兼ね備えた革新的人財の育成

3. マーケットインとプロダクトアウトの融合による顧客潜在要求の提供

4. 最適ポートフォリオ(再構成・標準化)とスマートファクトリーによる生産構造改革

① ESG経営の実践

② 人財戦略の強化

③ 商品企画力強化と技術の連動による収益力の向上

④ 最適な生産体制の構築

⑤ 生産性改善によるコスト競争力強化

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の見通しにつきましては、国内では雇用・所得環境が改善する下で個人消費が持ち直すなど、景気は緩やかな回復基調で推移することが見込まれるものの、世界経済全体では、これまでの欧米地域での金融引き締め政策の影響や、中東情勢・ウクライナ情勢等の地政学リスクなど景気の下振れリスクは依然として存在しており、当社グループを取り巻く経営環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。加えて、サステナビリティに関する取り組みが企業経営の中心的な課題になる中で、環境面においては、世界的に気候変動リスクへの関心が高まる中、カーボンニュートラルを始めとする環境負荷の低減に向けた取り組みが求められるなど、事業活動を通じた社会課題への貢献が求められております。

 当社グループに関連するエレクトロニクス市場は、車載市場においては、生産台数の増加に加えて、引き続き電動化・電子化が進み自動車1台当たりの部品搭載数の増加による需要拡大が見込まれます。また、ICT市場においては、生成AIサーバーの急成長や従来型サーバーの在庫調整が終息し、パソコン需要も含めて需要の回復が見込まれます。また、産業機器市場においては、省人化投資や半導体製造装置の回復も期後半に期待されます。

 このような状況のもと、当社グループは引き続き第10次中期経営計画の各重点施策を着実に実行に移すことにより、高収益体質への転換を図ってまいります。5つの戦略市場のうち車載市場、ICT市場と産業機器市場を最重要戦略市場と位置づけ、電動車両やAIサーバー等の成長分野に向けてハイブリッドコンデンサを中心とした高付加価値製品の拡販活動を実施してまいります。また、生産工場におけるTPM活動(Total Productive Management)の徹底や生産実行システムの導入等を通じて更なる収益性の向上を図ってまいります。

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