企業新日本理化東証スタンダード:4406】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 私たち新日本理化グループは、もの創りを通して広く社会の発展に貢献することを経営理念として、次の100年に向けた新規事業の創出を目指します。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は848百万円となっております。なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 「情報通信」「モビリティ」「ライフサイエンス」「環境ソリューション」の4重点領域に研究テーマを絞っている中で、注力するテーマとして3つのテーマをプロジェクトとして進めています。

 ポリオレフィン系樹脂の結晶化促進剤として開発中の「RiKACRYSTA」は、成形速度の改善や成形時の収縮率などの特徴が認められ、雑貨品での採用が決まりました。また、次世代SUVの内装品への採用も見込まれています。

 また、一般社団法人京都府産業廃棄物3R支援センターの技術開発支援事業に採択されたリサイクルポリオレフィン系樹脂の成形性改善の2年間の検討計画が満了しました。補助金で購入した押出機、射出成形用の金型を使用して評価を続けてきましたが、リサイクルPPでもRiKACRYSTAの性能がでることが確認できました。このリサイクルPPでの評価結果については、ユーザー様からの関心、ニーズが非常に強く、各ユーザー様から自社のリサイクル材配合樹脂での性能評価を要望されており、その対応を進めています。

 ライフサイエンス・環境ソリューションとして力を入れているバイオマス由来エステルは、潤滑油、化粧品および可塑剤の分野でそれぞれ展開を図っています。潤滑油分野では、石化由来エステル同等以上の性能が認められユーザー評価が進む中で、各国の法規制への対応を求められています。需要家様の期待に添うべく法規制に必要な試験を順次行っており、開発の促進につながるよう進めています。

 化粧品分野では、バイオマスエステルとともに植物由来アルカンの製造方法の目処がついたことから、「リカナチュラ」シリーズとして、需要家様でのサンプルワークを進めています。単にバイオマスというだけではなく、「リカナチュラ」シリーズの特徴である感触の軽さ、伸びのよさなどから、シリコーン系材料の代替としての可能性が認められ、ノンシリコーン化粧品として各社で開発が進められています。

 可塑剤分野ではまだまだバイオマス化への動きは大きくないものの、特に環境を意識された需要家様からの受注生産・販売を開始しており、今後の需要拡大に向けた準備を着々と進めています。

 当社独自の特殊酸二無水物が、有機EL用材料およびEVモータの絶縁封止樹脂として、新規採用、需要が急拡大しています。製造工程と分析方法の技術向上により、需要家様の高い品質要求をクリアすることができ、今後、電気電子分野などへの展開を図っていきます。現在ラボ段階ではありますが、新たな製品開発にも着手しており、需要家様でのサンプル評価が始まっています。

 京都R&Dセンターも開所して3年経ちましたが、見学者・来訪者の数は減ることなく年々増加しております。京都R&Dセンターの見学をきっかけとして秘密保持契約の締結、共同研究の検討も進んでおり、需要家様との信頼関係の強化にも取り組んでおります。

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