企業文教堂グループホールディングス東証スタンダード:9978】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、創業以来「豊かな未来に向けて-総合生活産業へ」を合言葉に、お客様が毎日寄ってみたくなる楽しい書店づくりを目指しております。また、本の専門店としてはもちろんのこと、様々なソフトを取り扱うメディアコンプレックス店としても、皆様に満足していただける品揃えを心がけており、地域の文化の向上に貢献できればと考えております。グループ挙げて皆様が良書をはじめ、私どもがご提供させていただける情報に数多く接していただき、出版界はじめ、我が国の文化向上に大きく寄与していきたいと考えております。

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、収益力の向上と財務体質の強化を経営目標の中心として重視しております。きめ細かい店舗運営を通して効率経営を追求し、売上高経常利益率を高め、自己資本利益率(ROE)10%以上を安定的に実現することを目標として取り組んでまいります。

(3) 経営戦略等

 当社グループは、2019年9月27日に成立した産業競争力強化法に基づく特定認証紛争解決手続(以下「事業再生ADR手続」という)において同意を得た事業再生計画に基づき、今後の事業の再生・発展を目指す上で、既存店の収益力の拡大及び財務体質の強化を重要視しております。出版流通業界は、昨今の電子化の流れを受け、販売の低迷が続き、依然として改善の兆しがなかなか見えない状況ではありますが、魅力のある店舗づくりを推進し、主たる事業である書籍・雑誌の販売強化を柱として、教育プラットフォーム事業を融合した新しい書店パッケージにて新たな収益獲得、両事業の連動したシナジー効果の創出に注力し、店舗の収益力の向上に努めてまいります。

(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行による、景気の緩やかな持ち直しの動きが見られました。一方、エネルギー価格の高騰や物価上昇に加え、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 出版流通業界におきましては、書籍・雑誌ともに依然として市場は縮小傾向にあります。また、個人の消費支出の動向としては、緩やかな持ち直しの動きはあるものの、生活必需品に圧迫され、教養娯楽用品への支出は減少し、厳しい業績推移が続いております。

 このような状況の中、当社グループといたしましては、事業再生ADR手続において同意を得た事業再生計画を着実に実行し、事業構造改革に取り組んでまいります。

 売上高につきましては、書籍・雑誌の低迷は続いていくと思われるものの、文房具の売上は行動制限が緩和された2023年5月から増加に転じており、今後におきましても前年を超える売上が見込まれます。

 収益改善につきましては、最低賃金の上昇による人件費及び水道光熱費の増加が見込まれるものの、本社管理費を中心に業務の効率化による経費の削減を進めてまいります。店舗収益につきましては、エリアマネージャー制度によって組織力を強化し、顧客対応及び店舗オペレーションを見直すことによって売上高の増加及び店舗運営コストの削減に努めてまいります。また、出版社からの単品報奨金の獲得強化や、買い切り雑誌の拡大などにより利益率の改善を図ってまいります。一方で、新規事業として従来の書店に教育プラットフォーム事業を融合した新しい書店パッケージを開発し、今後は両事業を連動したシナジー効果の創出により、収益の拡大を図ってまいります。

 なお、事業再生計画の具体的な内容は、2019年9月27日に開示しております「事業再生計画の東京証券取引所への提出について」に記載しております。

 ロシア・ウクライナ情勢や円安などに起因した資源価格の高騰等の影響により、経済の先行きは不透明な状況が続いており、また、2023年5月以降の行動制限の緩和により、消費者の意識や行動は大きく変容しています。当社グループといたしましては、消費者の動向を見極めつつ、不採算店舗の閉店を進めるとともに、生活様式の変化に対応した品揃えや新たなサービスの提案に取り組んでまいります。

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