企業揚羽東証グロース:9330】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力してまいります。当社のリスク管理体制の整備状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備状況」に記載のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

発生可能性

発生する時期

影響度

(1)業務に関するリスク

a.ターゲットとする市場の成長性

不特定

b.競合の参入

常時

c.技術革新への対応

常時

d.景気の変動、クライアントの採用活動の変化

不特定

e.新規事業展開

不特定

f.社外パートナーへの外注

不特定

g.制作物の品質管理

不特定

h.業績の季節変動について

常時

(2)法令等の遵守に関するリスク

i.内部管理体制の構築

不特定

j.知的財産権

不特定

k.法的規制について

不特定

(3)労務に関するリスク

l.人材の確保

不特定

(4)災害等に関するリスク

m.災害・事故等に関わるリスク

不特定

(5)情報システムに関するリスク

n.情報管理

不特定

(6)財政に関するリスク

o.資金調達について

不特定

p.新株予約権行使による株式価値の希薄化

不特定

q.配当政策について

不特定

r.M&Aについて

不特定

s.当社株式の流通株式時価総額について

不特定

(7)その他のリスク

t.代表取締役への依存について

不特定

u.大株主について

不特定

(1)業務に関するリスク

a.ターゲットとする市場の成長性

 当社はブランディング、マーケティングを含む広告市場に属しております。当該市場の拡大が当社の事業成長のための基本的な条件と考えております。一般的に、広告市場はインターネットを中心に拡大すると予測され、雇用環境の変化によりインナーブランディング市場も拡大すると予想されておりますが、今後、景気の急激な減速や、その他予期せぬ要因によって、今後の市場拡大が阻害されるような状況が生じた場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

b.競合の参入

 当社が事業展開するブランディング市場及びその実行(エグゼキューション)を行うマーケティング(プロモーション)の市場は、参入障壁が必ずしも高くない事業も存在するため、競争が激しくなる可能性があります。このような競合環境において当社が競争力を維持できない場合、当社の経営成績に悪影響を与える可能性があります。絶えず競合情報の入手を心掛け、市場に変化がある場合は、当社として議論、検討してまいります。

c.技術革新への対応

 当社が展開する事業においては多くのIT技術を活用しております。IT関連分野における技術革新のスピードは速く、それに基づく新機能の導入が相次いで行われております。この変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社の競争力が低下し、当社の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社は、このようなリスクに備えて先進的技術の開発や普及の動向を注視し、適切な施策を講じてまいります。また、当社においても先端技術を積極的に取り入れ、さらなる提供サービスの品質や効率の向上に努めてまいります。

d.景気の変動、クライアントの採用活動の変化

 企業の採用予算、広告宣伝・広報関連予算は企業の景況に応じて調整されやすく、景気動向に影響を受けやすい傾向にあります。当社の売上は、当該予算に依拠する傾向が強いことから、今後景況感が悪化した場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。引き続き、絶えず景気動向を注視し、急激な変化を察知した場合は、当社として議論、検討してまいります。

e.新規事業展開

 当社は現在までの事業活動を通して培ったノウハウを活かし、さらなる成長を目指して事業コンセプトそのものの検討から行う事業の積極展開を推進していく予定であります。新規事業展開にあたっては慎重な検討を重ねた上で取り組んでまいりますが、当該事業を取り巻く環境の変化等により、当初の計画通りの成果が得られない場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。現状は大きな投資をしておらず、影響は大きくありませんが、環境の変化があった場合には、事業展開の方向性について、当社として議論、検討してまいります。

f.社外パートナーへの外注

 当社は業務を遂行する際、効率的なクリエイティブツール(制作物)の制作及び固定費の削減等のメリットを享受するため、パートナー企業及びフリーランス(外注先)と連携し制作を行っております。今後も安定的に事業を拡大するために、パートナー企業及びフリーランスとの関係を強化・維持する方針であり、200社以上のパートナー企業及びフリーランスと安定的な取引を行っておりますが、万が一適切な時期に適切なパートナー企業及びフリーランスからの支援を受けられない場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。今後も、パートナーや外注先の選定、契約を継続してまいります。

g.制作物の品質管理

 クリエイティブ制作プロセスにおける推進にあたっては、当社の制作プロデューサーによる制作プロセスの遂行状況や映像、グラフィック、ウェブサイト等のデザイン、ライティング等の提供状況を、一定のスキルを有する上位職のクリエイター、デザイナー、ライターが確認しながら進める管理体制を採用し、提供する制作物の品質を確保しております。しかしながら、上位職のリソース確保が十分に行われない場合、提供する制作物の品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社では、高品質のクリエイティブツールの提供を目指し品質管理体制の強化に取り組んでおりますが、過去に納品した制作物に関して納品時点で想定していない修正費用等が生じた場合や、重大な過失が新たに発生し、信用低下による販売活動への影響並びに品質管理体制の改善・強化等に要する費用及び修正費用等が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続して、綿密な採用計画のもと、主に即戦力となる中途入社社員の採用施策実施とともに、定着率向上の施策を実施してまいります。

h.業績の季節変動について

 当社では、顧客企業の採用予算や広告予算の使用によって影響を受けるため、顧客企業への納期が2月~3月に集中する傾向があります。これにより、当社の業績は第2四半期会計期間に偏重する傾向にあり、今後も同様の傾向が続く可能性があります。

 また、当社は納期管理を徹底しておりますが、顧客の都合等により検収時期が遅延し、計画通りに売上計上ができない場合があります。特に四半期会計期間末頃に予定されていた検収が翌月以降に遅れる場合には、当該期間での業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 事業年度単位では、新型コロナウィルス感染症拡大期を除いては、創業以来概ね増収傾向にあるものの、季節変動を少なくし業績を平準化するため、業容拡大に取り組んでまいります。

 なお、当社の当事業年度の四半期会計期間別の売上高及び営業利益又は営業損失の推移は以下のとおりであります。第4四半期につきましては、大型案件の納品があったことの影響を受けております。

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高

310,991千円

568,600千円

193,890千円

487,515千円

1,560,997千円

構成比

19.92%

36.43%

12.42%

31.23%

100.00%

営業利益又は営業損失(△)

△48,110千円

145,147千円

△95,319千円

241千円

1,959千円

構成比

△2,455.69%

7,408.77%

△4,865.42%

12.33%

100.00%

(注)上記四半期会計期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく東陽監査法人の四半期レビューは受けておりません。

(2)法令等の遵守に関するリスク

i.内部管理体制の構築

 当社は成長過程にあり、業容拡大に伴う従業員の増加や新規事業展開に伴うリスク管理強化のため、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の強化に努めております。しかしながら、業容拡大や新規事業展開に比してこれらの施策が順調に推移しない場合、不祥事や不測の事態の発生等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的にコンプライアンス委員会の開催、監査役監査、内部監査を充実させ、連携を図ってまいります。

j.知的財産権

 当社は、第三者の知的財産権を侵害しない体制として、社内教育の実施や顧問弁護士等による調査・チェックを実施しておりますが、万が一、当社が事業推進において第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される恐れがあり、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、適宜顧問弁護士等との連携を図ってまいります。

k.法的規制について

 クリエイティブ制作において、制作するクリエイティブツールの多くは、当社制作人員が制作するほか、社外の制作者に依頼しております。それらクリエイティブツールが第三者の著作権に抵触していないことについて、当社と社外の制作者との間で契約を締結し確認しております。また、当社において、著作権等に関する教育や当社役職員によるクリエイティブツールのチェックを行うことで、制作されるクリエイティブツールの第三者の権利問題や名誉毀損、事実誤認等を防いでおります。しかし、何らかの理由により、そのクリエイティブツールが第三者の権利に抵触していた場合、当社の事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、受託案件の一部を他事業者へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受ける可能性があります。

 当社では、顧問弁護士等を通じて新たな規制の情報を直ちに入手し対応するための体制を整えておりますが、今後、新たに当社の事業に関する規制等の制定等または改正が実施された場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)労務に関するリスク

l.人材の確保

 当社は、サービス領域の拡大により多様な顧客ニーズに対応した最適な提案が可能になり、顧客からの高い評価を得られております。顧客への迅速な対応と顧客にとってのコストメリットを得られるため、各サービス領域において内製化を進める方針であることから、人材が最も重要な経営資源であると認識しております。したがって、当社が今後も事業を拡大し、成長を続けていくためには、優秀な人材のさらなる確保や定着が重要課題となります。当社では、新卒採用・中途採用を積極的に実施するとともに、社内教育に注力することで、優秀な人材の確保や定着に努めておりますが、人材マーケットの環境変化等により、優秀な人員の適時確保が困難になった場合や、人材が流出してしまう場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、綿密な採用計画の検討、施策実施とともに、定着率向上の施策を実施してまいります。

(4)災害等に関するリスク

m.災害・事故等に関わるリスク

 企業の採用予算、広告宣伝・広報関連予算は、自然災害、電力その他の社会的インフラの障害、通信・放送の障害、流通の混乱、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、その影響を受けやすい傾向にあります。したがって、これらの災害・事故等が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は、主に東京都内を中心にサービスを展開しております。この地域での大規模な地震、台風、津波等の自然災害、テロや広域火災等不測の事故が発生した場合、正常な事業活動が困難となる恐れがあります。

 今後これらの危機に際しての事業継続計画(BCP) 策定に向け、各種協議・検討を行っておりますが、こうしたリスクが顕在化することにより、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)情報システムに関するリスク

n.情報管理

 当社は、事業を推進していく中で、顧客の機密情報や個人情報を扱う機会があります。情報管理については必要な措置を講じており、その一環として2014年9月にプライバシーマークを取得しております。今後、何らかのウィルス感染を受けるといった不測の事態によって、これらの情報が流出した場合には、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社の財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。今後は、ITセキュリティ対策を充実させ、ウィルス攻撃にも耐え得る管理体制を構築・維持してまいります。

(6)財政に関するリスク

o.資金調達について

 当社が新規事業の立ち上げや事業規模の拡大を実施する際、人材確保や、運転資金等の資金需要の増加に対応するため、資金調達を行う可能性があります。資金調達が計画どおりに進まない場合、事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

p.新株予約権行使による株式価値の希薄化

 当社は、役員及び従業員に対して新株予約権を付与しております。当事業年度末現在、新株予約権による潜在株式は、96,300株であり、発行済株式総数1,418,700株の6.79%に相当しております。当社の株価が行使価格を上回り、かつ権利行使についての条件が満たされ、これらの新株予約権が行使された場合には、1株当たりの株式価値が希薄化することになります。

q.配当政策について

 当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。配当政策につきましては、将来の成長に向けた投資のための内部留保を確保しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本方針としておりますが、当面の間につきましては配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。

r.M&Aについて

 当社は今後の事業拡大等を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして実行する可能性があります。M&Aの実行に際し、実行前の調査で確認・想定されなかった事象が実行後に判明あるいは発生した場合や、市場環境の変化等により事業展開が計画どおりに進まない場合には、当社の経営成績等に影響を与える可能性があります。 このようなリスクに対して、M&Aを実行する際には、弁護士、公認会計士等の専門家を活用したビジネス・財務・法務等に関する詳細なデュー・デリジェンスを行い、各種リスクの低減に努めるとともに、市場環境の変化の早期情報収集を行う方針であります。

s.当社株式の流通株式時価総額について

 当社は、当事業年度末時点において、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準のうち、流通株式時価総額については形式要件に適合しておりません。2025年9月30日時点で当該状況が改善されていない場合、監理銘柄に指定されるリスクがあります。

 当社は当該リスクへの対策として、全社一丸となって業績の回復に努め、企業価値の向上を図ることにより、株価を通して株主・投資家の評価をいただき、当該リスクの顕在化を回避する所存であります。また、当社は、過去に当社役職員向けにストックオプションを発行しております。ストックオプションを付与した役職員に対して権利行使を奨励すると同時に、一部の大株主に対しては、計画期間内において所有株式を一部売却することの協力を要請してまいります。

(7)その他のリスク

t.代表取締役への依存について

 当社の創業者であり代表取締役社長である湊剛宏は、会社経営の最高責任者として、当社の事業推進において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しない経営体制を整備するため、幹部人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務執行を継続することが困難になった場合、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。継続的に、幹部人材の育成及び強化を進めてまいります。

u.大株主について

 当社の代表取締役社長である湊剛宏の所有株式は、当事業年度末日現在、同氏の資産管理会社である株式会社ポルトの所有株式を含めると、発行済株式総数の63.44%となっております。同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により、大株主である同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

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