帝国ホテル 【東証スタンダード:9708】「サービス業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)企業理念
帝国ホテルは、創業の精神を継ぐ日本の代表ホテルであり国際的ベストホテルを目指す企業として、最も優れたサービスと商品を提供することにより、国際社会の発展と人々の豊かでゆとりのある生活と文化の向上に貢献する。
(2)経営方針・経営戦略
当社グループは、東京事業所建て替え後を見据えた『中長期経営計画2036』を策定しております。
私たちは私たちの誇る誠実で人間味あふれる従業員の存在が企業価値を高める上で何よりも大切な、企業としての原点だと考えています。
ホテル業として従業員の満足度を高めながらサービスレベルを向上させれば、お客様の満足度が上がり、その結果として収益が向上し、その収益をハードウェアの改善や人材投資につなげることで従業員満足度とサービスレベルが更に高まるという理想的なサイクルが出来上がります。そのサイクルを発展的に循環させることであらゆるステークホルダーの期待に応えていくことが我々の使命であると考えています。
しかし、昨今、競合する新規ホテルの相次ぐ開業によりハードウェアにおける差は拡大し、従業員の努力だけではお客様に十分にご満足いただくことが難しくなってきました。
また、コロナ禍によりホテル事業のボラティリティの高さをあらためて思い知るところとなりました。
当社はこのコロナ禍を新たな取り組みで乗り越え、さらに地域一帯の再開発により新たなハードを手に入れ、当社の誇る従業員がその力を最大限に生かせる環境を整えるとともに、不動産事業の拡充により収益を安定させます。
また、視野が広く、語学、ICTなどに長けた顧客対応力の高い従業員を育成することでお客様の満足度を更に高めると共に、新たなハードや新規事業を通じて更に幅広い顧客を獲得し、日本の迎賓館としての役割を継続して担っていきます。
目指すべき姿
創業の精神を継ぐ「日本を代表するホテル」として、人を原点とする帝国ホテルブランドをより進化させる。また、いかなる経営環境下においても企業継続できる体制を構築し、来る2040年の開業150周年を目指す。
基本戦略
①グランドホテルの進化
日比谷本館建て替えによるハードウェア刷新と人材育成強化によるヒューマンウェアの充実をもって当社ブランド力を高める。
②企業としての安定的成長
今後のホテル事業を盤石の体制とするため、不動産事業等の拡充により、収益力・財務基盤の強化を図る。
③社会的課題の解決
当社企業活動の全てについてSDGs貢献度を最大限向上させる。
(3)経営環境及び優先的に対処すべき課題
今後も、地政学リスクの高まりや原材料、労務費の高騰が継続するものと思われますが、雇用、所得環境の改善を背景として個人消費や企業収益の回復傾向が続くと予想されます。
このような状況のもと、当社グループは2024年度から「中長期経営計画2036」のフェーズⅡを迎えます。
フェーズⅡでは、帝国ホテル東京の事業規模の縮小に伴う売上げの減少を補うべく、現本館におけるリソースを最適化し、適切な価格設定や効果的な販売促進により売上げと利益の最大化に努めてまいります。帝国ホテル大阪では2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に伴う賓客や訪日外国人客を迎えるべく万全な態勢を整えるとともに、90周年を迎えた上高地帝国ホテルでは次の100周年に向けてさらなる商品力、サービス力の強化に努めてまいります。そして、京都新規ホテルについても2026年の開業に向けて着実に準備を進めるなど「中長期経営計画2036」の実行に全社一丸となって取り組んでまいります。
また、「中長期経営計画2036」では人材を当社の原点と位置づけ、従業員の育成と満足度を高めることでサービスレベルを向上させ、売上げと利益の伸長を図り、その収益を人材や施設への投資に充てるという理想的なサイクルの循環を目指しています。京都新規ホテル、帝国ホテル東京の建替え後に向けて質の高いサービスを未来に伝えていくためにも、人的資本への投資を引き続き推進してまいります。
SDGsへの取り組みにつきましては、引き続きCO₂排出量や食品ロスの削減、健康経営や女性活躍の推進などの課題に取り組み、企業収益の確保、持続的成長とともに社会的責任を果たしてまいります。
今後も当社の企業理念である「国際的ベストホテル」を目指し、全力で取り組んでまいります。
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