山陽電気鉄道 【東証プライム:9052】「陸運業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、兵庫県南部を基盤として、地域社会とのつながりを大切にしながら、鉄道・バス・タクシーなどの「運輸業」、百貨店などの「流通業」、不動産賃貸・分譲などの「不動産業」、飲食などの「レジャー・サービス業」、人材派遣などの「その他の事業」として5つに大別される事業を展開し、幅広く人々の生活を支える総合サービスを提供することによって、社会の発展に貢献し、「連結での成長」を目指していくことを基本方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
コロナ禍を経た社会変化や人々の行動変容は、当社グループの事業展開に大きく影響しております。そうしたなか、当社グループが持続的に企業価値の向上を図るため、2023年3月30日に当社グループの「10年後(2032年度)のあるべき姿」を明確化させた「山陽電鉄グループ長期ビジョン」を設定し、あるべき姿に向かう基盤づくりの位置づけとして、第3次計画となる「山陽電鉄グループ中期経営計画(2023年度~2025年度)」を策定しました。
1.長期ビジョン
あるべき姿 |
今後の変化する社会環境下においても、 当社グループが一体となって沿線の皆さまの生活を支え、 地域発展に貢献する存在であり続ける |
基本戦略 ① さらなる安全・安心・快適な輸送の実現 ② 沿線を中心とした主要エリアにおける再整備の推進 ③ 非鉄道事業分野での成長投資を通じた経営基盤の強化 ④ サステナビリティ経営の推進 |
2.中期経営計画
基本方針 |
当社グループが一体となって沿線のさらなる魅力向上に努め、 非鉄道事業分野での成長投資も含めて経営基盤の強化を図る |
基本戦略 ① 安全・安心・快適な輸送の維持・向上 ② 沿線の開発可能余地についての徹底的な検証と実行 ③ 非鉄道事業分野での成長投資を通じた経営基盤の強化 ④ サステナビリティ基本方針を踏まえた経営の推進 |
(3)目標とする経営指標
中期経営計画最終年度(2025年度)および長期ビジョン目標年度(2032年度)において、「営業利益」および「有利子負債/EBITDA倍率」を連結目標経営指標として定めております。
| 2025年度 | 2032年度 |
営業利益(連結) | 3,050百万円 | 3,800百万円 |
有利子負債/EBITDA倍率(連結) ※ | 6倍台を維持 | 6倍台を維持 |
※EBITDA=営業利益+減価償却費
有利子負債=借入金+社債
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境に改善が見られるものの、少子高齢化や人口減少の進行に加え、燃料価格をはじめとした物価の高騰や人手不足に伴う人件費の上昇が想定されるなど、当社グループを取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くと思われます。
このような情勢に対処するため、当社では中期経営計画の基本戦略である、「安全・安心・快適な輸送の維持・向上」「沿線の開発可能余地についての徹底的な検証と実行」「非鉄道事業分野での成長投資を通じた経営基盤の強化」「サステナビリティ基本方針を踏まえた経営の推進」に基づく各種取組みを着実に実行するなかで、持続可能な社会の実現への貢献と、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
主要セグメントにおける対処すべき課題は、次のとおりであります。
①運輸業
運輸業のうち鉄道事業におきましては、神戸須磨シーワールドのグランドオープン、また、マリンピア神戸の再開業、指定管理業務を受託する神戸市立須磨海づり公園の再開が予定されていることで、須磨・垂水エリアの注目度が一段と高まるなか、引き続き関連諸施設や自治体等との連携強化をはかり、さらなる旅客誘致に努めてまいります。
設備面では、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスや、QRコードを活用したデジタル乗車券サービスの導入を来春に向けて取り組むほか、霞ヶ丘駅をはじめとした駅のバリアフリー化や再整備にも注力いたします。また、6000系車両の新造工事や既存車両のリニューアル工事を行い、省エネルギー化およびお客さまサービスの向上に努めてまいります。
②流通業
流通業では、山陽百貨店におきまして、引き続き魅力的なテナントを導入することで品揃えの充実をはかるとともに、催事ではよりお客さまにご満足いただけるよう工夫を凝らすなど、さらなる来店促進に努めてまいります。また、外商部門では主力商材である宝飾品・美術品等の取扱いをさらに充実させ、お客さまの新たな需要の掘り起こしと販売強化に取り組んでまいります。
③不動産業
不動産業のうち分譲事業におきましては、加古川市の「ブランシエラ加古川リアラス」等の販売を引き続き進めるとともに、神戸市須磨区の宅地分譲事業や明石市二見町の新規分譲マンション「アルファリアラス西二見」の建設・販売に取り組むほか、沿線外でも積極的に事業推進するなど、さらなる収益拡大に努めてまいります。
賃貸事業におきましては、保有土地の有効活用をはかるとともに、当社沿線のほか関西圏や首都圏等においても収益不動産の取得に引き続き注力し、事業基盤の一層の拡充を進めてまいります。また、山陽姫路駅周辺の再整備や山陽明石駅等の主要駅周辺での開発に向けた取組みを進め、さらなる地域発展への貢献に努めてまいります。
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