企業大本組東証スタンダード:1793】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2023年3月31日)現在において当社が判断したものであります。

(1) ガバナンス

 当社のガバナンスにつきましては、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項」に記載のとおりであります。

 なお当社は、2023年4月1日付で取締役会の監督に基づいてサステナビリティに係る課題の特定や対応方針等を審議・決定する機関として、「サステナビリティ委員会」を設置する予定としております。当委員会は、代表取締役を委員長、各事業部門長等を委員として構成し、年2回以上開催するものとし、必要な事項を取締役会へ報告することとしております。また、当委員会の指示により活動を推進・フォローする組織としてサステナビリティ部会を設置するなど、サステナビリティに係るガバナンスの強化を図っております。

(2) 戦略

 ① 気候変動

 当社は「地球環境の保全が最重要課題であることを認識し、人々の安全を守る社会インフラの整備や活力ある街づくりを通じて、国土の発展・復興に貢献する」ことを基本的な環境方針に定めています。また、環境に及ぼす建設事業の影響を考慮し、環境目的を明確に定めて保全活動を推進するとともに、環境に関連する法規制等及び要求事項を順守することとしております。気候変動につきましては、省資源・省エネルギーの推進、地球及び地域環境への負荷の低減、環境に配慮する設計及び技術開発の推進を具体的な管理活動としてそれぞれの取組みを推進しております。

 健全な建設業の経営を通じて環境に貢献可能なことを追求し、様々な取り組みを通じて、サステナブルな社会の実現を目指すこととしております。

 今後、サステナビリティ委員会を設置するなど、新たなガバナンス体制のもとで、気候変動に関連するリスクや機会が当社に与える影響について情報収集及び分析、検討を行った上で必要な対応を実施するとともに、TCFDもしくはそれらと同等の枠組みに基づき情報開示の充実に努めてまいります。

 ② 人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針

  a. 人材の育成に関する方針

 当社は経営方針の中で、社員の人間成長と福祉の増進を定めており、有能で活力ある人材の確保・育成を経営基本方針のひとつとしております。また中期経営計画において、人材の育成・知識・技術の普及への寄与及び働き方改革の推進を含む従業員の働きやすい環境の整備を主な取り組み項目として定めております。

 当社の営む建設業においては、建設現場の移動性という特性があり、永年蓄積された知見や技術の習得には、日々の業務を通じた人材育成が有効であることから、職場での「OJT(職場内研修)」を主体としております。加えて、それらを集合研修で補完するため、入社時をはじめとした職務遂行能力に応じた階層ごとの研修、各職種に求められる専門的な知識の習得を目的とした職種別研修や安全衛生教育、コンプライアンス研修など、より実践に近い社員教育の実施により理解度の向上を図っております。

 また当社は、女性や中途採用者の管理職への登用を積極的に推進しており、特に女性につきましては女性活躍推進法に基づき、2016年から2019年までの3年間で女性管理職比率を0.5%から3.0%に引き上げる目標を達成し、その後も同水準を維持しております。なお、外国人の登用につきましては、建設工事現場における言葉の壁や能力、技術面において不安材料が払拭できないことから見送っております。多様性の確保に向けた方針の展開につきましては、今後の検討課題として取り組んでまいります。

  b. 社内環境整備に関する方針

 当社は、安全第一を経営方針に掲げて、全ての関係者に対する「安全」と「健康」の確保を実現し、快適な職場環境の形成を目指すことを安全衛生方針としており、心身の健康の保持増進及び快適な職場環境形成に努めることを行動指針のひとつに定めております。また、公正な雇用システム、人事システム、人材育成プログラム等を構築・改善し、社員が主体性、創造性を最大限に発揮できる企業風土の醸成に努めております。加えて、仕事と子育ての両立がしやすい環境整備、労働時間の短縮、有給休暇の取得促進等に継続的に取り組み、メンタルヘルス活動指針を示した上で、従業員のこころの健康の保持・増進に向けて組織的な活動に取り組むとともに、活力ある職場の形成に努めております。総合的な社内環境整備方針の整理、運用につきましては今後の検討課題として継続的に取り組んでまいります。

(3) リスク管理

 リスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 b.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりであります。

 気候変動を含むサステナビリティ領域におけるリスク管理につきましては、ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムにおけるリスク及び機会の管理により、当社の事業活動等に与える影響や必要な対応等についてのデータ収集と分析及び見直しを実施しております。今後、設置予定のサステナビリティ委員会においてリスクの特定や目標及び戦略の設定等を行い、取締役会との連携を含めたリスク管理に係るガバナンスの実効性を高めてまいります。

 自然災害等の発生に係るリスク管理につきましては、災害発生時における社員の安全と経営の存続を確保するとともに、建設業の社会的使命として被災地域の救援活動及び復旧・復興への支援を可能とするべく、「事業継続計画(BCP)」を策定しております。BCPでは、災害発生時に設置する組織及び実施事項を定め、平常時の管理・改善を継続的に実施し社内に浸透させることにより、事業継続力を維持していくこととしております。

 情報セキュリティに係るリスクにつきましては、「情報セキュリティ規程」を制定しており、保有する情報資産を不正アクセス、盗難、漏洩、改ざん、紛失や人為災害、自然災害などのその他の脅威から保護するための対策を行っております。情報セキュリティ対策マニュアルの策定、標的型攻撃メールに備えた疑似メールによる対応訓練、サイバー攻撃による注意喚起など、制度の定期的な見直しを行うとともに、従業員への周知を徹底し、定期的な対策訓練を実施するなど、意識の向上を図っております。

(4) 指標及び目標

 ① 気候変動

 気候変動対策に関連する指標及び目標につきましては、施工における温室効果ガスの削減、環境配慮設計の推進について指標及び目標を定めております。今後、TCFDもしくはそれらと同等の枠組みに準拠した開示を検討してまいります。また、気候変動に関するリスク及び機会の運用を定期的に見直し、温室効果ガス削減の達成に向けた実効的な取組みについて検討を進めてまいります。

 ② 人的資本

 人的資本に関する指標等の実績につきましては、「第1 企業の概況 5従業員の状況 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載のとおりであります。当社は、現時点では多様性の確保について明確な目標数値や達成までのスケジュールは定めておりませんが、重要な経営課題のひとつとして認識しており、今後、目標の設定や開示の方法等について、検討を進めてまいります。

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