大同工業 【東証スタンダード:6373】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
近年、従来にない発生頻度と被害規模を伴う風水害等、気候変動が社会に及ぼす影響が急速に甚大となる中で、気象変動の抑制に向けて脱炭素社会の実現のための努力は、社会を構成する企業にとって避けては通れない課題の一つとなってきています。当社は脱炭素社会の実現を含むサステナブルな社会実現に向けた様々な努力の実現が重要経営課題の一つと捉えています。
地球規模の課題でもあり、日本でも国家を上げて脱炭素実現に向けた定量的なビジョン・目標が示される中、当社では「サステナビリティ基本方針」を作成しました。当社は同方針で、企業活動を通じたイノベーションにより、国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」をはじめとした社会課題の解決を図り、これにより持続可能な社会の実現に貢献していくことを宣言しています。
同方針に基づき、大同グループの事業活動における社会課題への影響を改めて分析・整理するとともに、特に重要と考える項目を重要課題(マテリアリティ)として特定し、それぞれの項目についてグループ一丸となって達成に向けて継続的に取り組むことにより、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
マテリアリティ | 内容 |
イノベーションによる持続可能な社会への貢献 | イノベーションによるSDGs等の社会課題の解決を、大同グループの最重要課題と位置づけ、具体的な取り組みを推進します。 |
持続可能なものづくり体制の構築 | ものづくりにおける環境負荷の低減を、ものづくり企業としての存続に必須の事項と位置づけ、これを達成するための体制を構築します。 |
多様な人財の育成と働きがいの向上 | 人財を会社の存続・成長の源泉と位置づけ、多様な人財が生き生きと働ける環境を整備し、働きがいの向上を図ります。 |
公正・健全・透明な企業運営の基盤整備 | 企業運営の公正性・健全性・透明性を、会社が当然備えるべき事項と位置づけ、これらを維持・向上させるための基盤を適切に整備します。 |
(1)ガバナンス
当社は、社会発展への貢献に向けた会社としての取り組みを更に強化していくため、「サステナビリティ推進チーム」を設置しました。マテリアリティについて、マテリアリティごとに定めた担当部門が課題解決に向けて活動を推進し、サステナビリティ推進チームは担当部門と連携することでマテリアリティへの取り組みを統合して管理、推進するとともにその状況を社長・取締役・執行役員で構成される経営会議にて適時報告し、管理することとしています。
(2)戦略
当社は、IEAやIPCCなどの気象変動シナリオを参考として、国が定めた脱炭素目標に準拠して脱炭素に取り組む方針です。その中で、イノベーションによる持続可能な社会への貢献と持続可能なものづくり体制の構築に向け、当社グループの事業における気候変動関連のリスクと機会を抽出し、それらの性質を分析しました。
区分 | 詳細区分 | 時間軸 | リスクおよび機会の内容 | 当社の対応方針 |
| エネルギーコストの上昇 | 短期 | エネルギーコストの上昇に伴う費用増大 | 消費エネルギー量削減の強化 |
移行 リスク | 法・規制の強化に関連するリスク | 中長期 | エネルギー効率や非化石電力導入の達成目標が強化されることに伴う対策費用の増加 | 取り組み中のCO2排出量削減、廃棄物削減の強化 |
| テクノロジーおよび市場変化に関連するリスク | 中長期 | EVシフトの加速に伴う既存商品に関わる市場変化 | サステナビリティ貢献製品の開発加速 |
物理的リスク | 風水害や山火事等の災害激甚化に関連するリスク | 短期 | 事業拠点の被災 | BCPの検討を強化 |
機会 | テクノロジーおよび市場変化に関連する機会 | 中長期 | EVシフトの加速に伴う新商品に関わる市場開拓 | サステナビリティ貢献製品の開発加速 |
今後は、抽出したリスク及び機会に対する当社グループの活動について分析と管理を続けて、脱炭素社会の実現に向けて貢献してまいります。
当社では、多様な人財の育成と働き甲斐の向上のために、「能力の開発を通じて、自己充足、働きがい及び組織の活性化を実現する」という理念のもと、社会発展へ貢献できる「ものづくり」を行うために必要な資質や能力を保有する人財の育成に向けて、能力開発体系を整え、日々、人財育成を行っています。
「能力を発揮したい」、「キャリアを伸ばしたい」と考える全ての従業員に等しく機会を提供し、会社が各従業員の能力開発を支援することで、多様な人財がそれぞれの能力と個性を最大限発揮できるよう、取り組んでいます。
能力開発体系をもとに、年間の全社教育計画を作成し、階層別・職能別教育を実施しています。その中でも、階層別教育には力を入れており、若手の育成、OJTとの相乗効果を生み出す階層別教育に注力しています。
(3)リスク管理
当社は、気候変動に関連するリスクをはじめとした様々な社会課題に関連するリスクを管理してサステナブルな事業活動を推進するために、「サステナビリティ推進チーム」を発足させました。このサステナビリティ推進チームは、主に気候変動リスクに関連する分析とそれに対する対応策の設定を主導し、当社における対応策の進捗を管理します。
また、サステナビリティ推進チームは、人財育成にかかわるマテリアリティについては人事部門、企業運営の基盤整備にかかわるマテリアリティについては総務部門と連携して、サステナビリティ全般にかかわる当社の状況を分析・管理し、経営会議に適時報告を行います。
(4)指標及び目標
当社は、気候変動に関連する対策として、2022年には2013年度比10.9%(このうち2022年単年度は2.6%)のCO2削減を達成しています。今後更に加速出来るように取組みを検討しています。
当社グループの各社についても、今後同様の取り組みを加速する方針です。
当社は、人財育成に関する指標として育成制度の利用状況を用いております。
現状、海外トレーニー制度では24名、短期語学留学制度では27名の実績があり、新型コロナウイルスの影響で一時中断していましたが、2022年より再開し、現在4名の従業員がトレーニーとして海外拠点で研修に取り組んでいます。
今後は、毎年入社する若手の半数以上がこれらの研修を受講完了することを目指し、今後も人材育成を進めてまいります。
また、さまざまなことを学びたいと思っている向上心の高い従業員に対し、自由に学べる環境を整えるため、2022年度からeラーニングを導入しました。現在の利用者は1か月あたり20名程度ですが、1年後には利用者数が倍増するよう、利用促進活動に注力してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング