企業堀場製作所東証プライム:6856】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は20,436百万円であり、報告セグメントごとの研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりです。

(1) 自動車セグメント

 当連結会計年度には、欧州次期排ガス規制の測定項目に対応し、ブレーキ、タイヤからの粉塵や、自動車のエンジン等から排出される固体粒子数を連続計測する連続固体粒子測定装置を開発、上市しました。当社グループ独自の統合計測プラットフォームに対応することで、複数装置の測定データを一元管理し、運用の効率化を図り研究開発現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進にも貢献します。またコネクテッド・自動運転の分野では、ホリバMIRA社(イギリス)において次世代車両ドライビングシミュレータセンタが本格稼働しました。高性能シミュレーション設備とエンジニアリングサービスを提供することで、先進的な車両評価の実現及び、実車両を使った試験数の大幅削減により、車両開発時に発生する二酸化炭素排出量の削減にも貢献します。

 当セグメントに係る研究開発費は5,353百万円です

(2) 環境・プロセスセグメント

 当連結会計年度には、微量なガス成分を長期間安定稼働で計測する新微量ガス分析計「AP-380シリーズ」を開発し、2024年に上市します。ガス計測性能向上と環境負荷低減設計の両立、リモートオペレーション等の機能追加に加え、ガス計測部をコンパクトにモジュール化したことでお客様の様々な計測ニーズにフレキシブルに応えることを可能にしました。これらにより大気モニタリングシステム市場のみならず、半導体製造やその他多様な産業プロセスの微量ガス計測に貢献します。

 当セグメントに係る研究開発費は2,021百万円です。

(3) 医用セグメント

 当連結会計年度には、国内向け小型5分類自動血球計数装置を開発、上市しました。本製品は従来製品より省スペース化を実現し、操作性が向上しました。採血管の自動セット機能を搭載したモデルもラインアップし、病院検査室の効率的な測定ニーズにも対応しています。

 また、当社グループ機器のコンディションを見守るリモートモニタリングサービスを刷新し、自動データ収集や予知保全項目の拡充等、リモートモニタリング機能が向上しました。その他にも、アジア向けの遠心方式血液分析装置、動物病院向け自動血球計数装置を開発し、上市しました。

 新型コロナウイルスが感染症法上の5類に引き下げられて以降、人々の医療機関の受診機会の回復を受けて、医療従事者の負担軽減に寄与し、迅速で信頼性の高い検査を実現しています。

 当セグメントに係る研究開発費は3,111百万円です。

(4) 半導体セグメント

 当連結会計年度には、次世代半導体製造プロセスに対応する圧力式マスフローコントローラーの通信仕様や小流量仕様等を追加し、用途の対応範囲を拡大した製品を開発、上市しました。露光工程で使用されるレティクル/マスク異物検査装置は、複数カセットや異物除去ユニットと複合可能な製品の開発に注力しました。ウェットプロセス向け製品では、薬液濃度モニターのバリエーション拡大のための研究開発を進めました。大学や研究機関等のアカデミアとの共同研究を通じて要素技術開発も継続投資しています。

 当セグメントに係る研究開発費は6,049百万円です。

(5) 科学セグメント

 当連結会計年度には、これまで主に研究開発や品質管理用途で使用されてきた汎用的なラマン分光、蛍光分光、蛍光X線、微小粒子径分布測定技術を、生産工程における状態監視モニタリングへ適用するための基礎研究、開発を推進しました。化学、製薬、電池、半導体分野の製造プロセスをターゲットとし、生産工程における各種反応プロセスや、その場での測定、生成品の仕上がり検査を目的とするデータ解析を含む専用装置の開発を行っています。サンプリング評価やデータマネジメントの開発では他のビジネスセグメントとの連携を図り、2024年にプロセス計測装置の上市を計画しています。また、研究開発用途の高機能汎用装置の開発はフランス、アメリカ、日本の各開発拠点で継続し、理化学製品ビジネスの伸長を担っています。

 当セグメントに係る研究開発費は3,899百万円です。

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