北洋銀行 【東証プライム:8524】「銀行業」 へ投稿
企業概要
当行グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当行グループが判断したものであります。
当行グループは2021年5月、持続可能な地域社会・環境の実現に対する社会的な意識の高まりを受け、CSR基本方針を発展的に見直し、新たに「サステナビリティ方針」を策定しました。「経営理念」と「行動規範」に基づく企業活動を通じて、当行グループを支えていただいている全てのステークホルダーと地域社会・環境の持続的発展に貢献するとともに、当行グループの中長期的な企業価値の向上、持続的経営の実現に努めます。
本方針のもと、環境・社会・ガバナンスに係る「ESG取組方針」、5項目(お客さまとの共通価値の創造、環境保全、医療福祉、教育文化、ダイバーシティ)からなる「SDGsに係る重点取組テーマ」「環境・社会に配慮した投融資方針」「北洋銀行グループ人権方針」を掲げ、地域社会の活性化と持続的発展に向けさまざまな活動に取り組んでいます。
(1)サステナビリティ
①ガバナンス
当行では、頭取を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ方針に基づく活動の企画・推進・管理に関する事項、サステナビリティ方針に基づく活動のために必要と考えられるその他の事項について、協議・報告を行っています。具体的には、サステナビリティ課題の特定や見直しをはじめとして、年度毎のサステナビリティ取組方針の制定、気候変動や生物多様性などの「環境保全」や金融教育などの「教育文化」、ダイバーシティや人権などの「社会問題」に関する施策・方針、取組状況などについて報告・協議を行っています。 協議事項等は取締役会へ報告し、取締役会による監督が適切に図られるよう体制を整備しています。 |
2022年12月、サステナビリティに係るガバナンス強化の一環として、「環境・社会に配慮した投融資方針」を新たに制定しました。地域金融機関は地域のサステナビリティ実現に向け、環境・社会に配慮し、かつ最も環境・社会課題の解決に資する事業領域である投融資に積極的に取り組まなければならないことから、取組方針を明確化しました。
本方針は、環境・社会に「ポジティブな影響を与えると考えられる事業」と「ネガティブな影響を与えると考えられる事業」に区分し、前者を積極的に取り組み、後者を慎重に判断する当行の投融資姿勢を示すものです。環境保全や気候変動対応など環境課題の解決に資する事業などは、環境・社会にポジティブな影響を与えるものとし、積極的に推進します。また、石炭火力発電・石炭採掘事業、森林伐採事業・パーム油農園開発事業などは、環境・社会にネガティブな影響を与えると考えられることから、慎重に投融資判断を行います。ただし、脱炭素社会実現に向けた移行期間(トランジション期間)の対応等については、積極的に投融資していきます。
また、近年、企業が果たす人権尊重責任がますます重要になっており、人権方針の制定や企業倫理に則った対応や活動が求められていることなどから、2023年6月、北洋銀行グループ人権方針を制定するとともにお客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまからの人権関連を含む相談・苦情に適切に対応するための態勢を構築しました。
②リスク管理
当行では、統合的なリスク管理として、「信用リスク」「市場リスク」「流動性リスク」「オペレーショナル・リスク」「与信集中リスク」「銀行勘定の金利リスク」を管理対象としています。
「気候変動に伴うリスク」が将来的に当行の事業活動や財務内容に影響を及ぼす可能性があることを認識しており、引き続き、当該リスクを分析・評価・把握し、統合的リスク管理の枠組みの中で管理する体制の構築を進めていきます。
(2)気候変動問題への取組
当行は、気候変動問題に対する国内外での関心の高まりなどを踏まえ、2021年5月に「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言への賛同を表明しました。今後も提言に沿った態勢整備を進め、当行グループを支えていただいている全てのステークホルダーと地域社会・環境の持続的発展に貢献するとともに、当行グループの中長期的な企業価値の向上と持続的経営の実現に努めます。
①ガバナンス
頭取を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、気候変動をはじめとする環境問題への対応等について協議を行っています。進捗状況は取締役会へ報告し、取締役会による監督が適切に図られるよう体制を整備しています。
気候変動問題への取組みについては、SDGsに係る重点取組テーマ「環境保全」の大きな柱と位置付けており、脱炭素や気候変動に関する取組みを一層強化していきます。2022年12月に制定した「環境・社会に配慮した投融資方針」では、環境保全や気候変動対応など環境課題の解決に資する事業等に対しては、北海道経済の成長・発展に結びつくよう積極的に投融資していくことを明文化しています。
②戦略
A 機会
お客さまの脱炭素社会への移行を支援するファイナンス(サステナビリティ・リンク・ローン、グリーンローン等)やソリューション(SDGsコンサルティング等)の提供を通じて、金融・非金融の両面から、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
B リスク
気候変動に伴うリスクとして移行リスクと物理的リスクを以下の通り認識しており、引き続きTCFD提言が推奨するシナリオを活用した分析を実施し、各リスクの定量的な評価を進めていきます。
C 炭素関連資産
「エネルギーおよびユーティリティー(※1)」セクターの当行貸出金等に占める割合は1.0%です。なお、2021年TCFD改訂付属書に基づく炭素関連資産(※2)の割合は12.0%です。
※1石油精製・石油製品製造、ガス、石炭製品、大手電力会社等。水道事業者、再生可能エネルギー発電事業者は除きます。
※2「エネルギーおよびユーティリティー」セクターに「運輸」「素材・建築物」「農業・食料・林産物」セクターが追加されました。
D シナリオ分析
TCFD提言では、気候変動のリスクに対する戦略のレジリエンスを示すために複数のシナリオに基づいた分析の実施を推奨しており、当行では移行リスクと物理的リスクについてシナリオ分析を実施します。
シナリオ分析結果を当行のリスク低減やお客さまの脱炭素社会への移行に向けた対話の強化や支援につなげていくため、引き続き分析手法の高度化に取り組んでまいります。
【移行リスク】
・移行リスクについては、脱炭素社会への移行に伴うマクロ経済環境の変化によるお客さまの財務悪化を通じた信用コストへの影響を分析対象とし、TCFD提言等を参考に移行リスクが高いと考えられるセクターとして「エネルギー」「ユーティリティー」を特定し、分析を実施します。
・分析にあたっては、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)が公表する「秩序ある2050年脱炭素」「無秩序な移行」の各シナリオで想定する経済指標(実質GDP・長期金利・インフレ率等)からお客さまの将来にわたるデフォルト率の変化を予想し、信用コストへの影響を推計します。
【物理的リスク】
・物理的リスクについては、洪水等の増加による担保物件の毀損並びにお客さまの事業停滞に伴う業績悪化を通じた信用コストへの影響を分析対象とします。
・分析にあたっては、洪水ハザードマップ等のデータを活用し、洪水により一定水準の浸水被害が発生した場合の担保物件毎の毀損額並びにお客さまの事業停滞による業績への影響を推計します。
・そのうえで、担保物件の毀損に伴う非保全与信額の増加並びにお客さまの業績悪化に伴う債務者格付の変化を踏まえた信用コスト増加額を推計します。
③リスク管理
当行は、気候変動に伴うリスクが将来的に当行の事業活動や財務内容に影響を及ぼす可能性があることを認識しています。引き続き、当該リスクを分析・評価・把握し、統合的リスク管理の枠組みの中で管理する体制の構築を進めていきます。
2022年12月に「環境・社会に配慮した投融資方針」を制定し、環境や社会に負の影響がある特定の事業(石炭火力発電・石炭採掘事業、森林伐採事業・パーム油農園開発事業、非人道兵器製造事業)への投融資は慎重に判断し、脱炭素社会実現に向けた移行期間(トランジション期間)における投融資については、発電効率の高度化や当地の安定的な電力供給などの観点から個別にその必要性を十分に検討したうえで、投融資判断を行います。
④指標及び目標
・当行のCO₂排出量を2030年度までに2013年度比50%削減し、2050年カーボンニュートラルの実現を目指します。2021年度は、2013年度比32.3%削減しました。
・金融機関として最も環境課題の解決に資する事業領域は投融資であるとの考えのもと、脱炭素社会への移行を支援する「環境関連投融資」について、以下の通り実行金額の目標を設定しました。2021~2022年度までの環境関連投融資累計実行額は934億円です。
(3)人的資本
①戦略
経営理念や長期ビジョンを実現するために、2023年4月から始まった中期経営計画では「成長」と「環境・社会」をキーワードに、以下のビジネスを強化してまいります。
・サステナブルな投融資
・コンサルティング機能の更なる強化
・コロナ禍などで苦しんだお客さまへの経営改善支援
・銀行取引DX
・地域振興への貢献
以上を達成するため、当行では、お客さまのニーズを発掘できる能力や、より高度なソリューションを提案できる能力、DX・SXなどの新分野に対応できる能力を有する人財の育成・確保が必要と考え、「専門性の高い人財育成」「自律性・多様性・創造性の追求」「職員エンゲージメントの向上」の相乗効果により、「地域社会のサステナビリティを支える人財の創出」を行ってまいります。
A 人材育成方針
当行は、人財への投資により、その価値を最大限に引き出すことが、中長期的な企業価値の向上につながると捉え、地域社会のサステナビリティを支える人財の創出のために、「必要な業務」に「必要な人財」を適切に配置できるよう、人財育成を行っております。
a. 変化に対応できる専門人財の育成
銀行を取り巻く環境が大きく変化しているなか、お客さま本位を徹底し、お客さまのニーズに応え続けていくため、タレントマネジメントシステムを活用したスキルチェック等により現在の人財のスキルレベル(質)と配置状況(量)を把握し、必要な人財の計画的育成に取り組んでおります。
カリキュラムに事業性理解やロールプレイングを導入するなど、コンサルティング強化に特化した研修や、業務別のスキル向上研修、個人コンサルティング担当者や法人業務担当者向けに専門性の高い外部講師による研修のほか、職場単位(支店内)で行う対話力向上研修等を実施しております。
加えて、リーダーシップの強化や、業務別の新たな研修を追加するなど、さらなる専門知識の向上を図るとともに、SX・DX人財の育成を図り、北海道とお客さまのサステナビリティ向上サポートやデジタル支援を進めてまいります。
| 2022年度実績 |
コンサルティング力強化研修受講者数 | 12研修/延べ223人 |
業務別スキル向上研修受講者数 | 17研修/延べ418人 |
b. 自律性の高い人財の育成
入行後3年間で習得すべき銀行業務の基礎項目とゴールを明確にし、お客さま対応ができる人財の早期育成を図るとともに、各種資格試験や検定試験への取得費用の補助等、業務に関する自己啓発を支援しております。
また、公募を行い、選抜試験を経た若手行員を外部または本部部室で一定期間、専門業務に従事させることで、専門的な業務スキルを身につける機会(トレーニー制度)を提供しています。
加えて、長期的なキャリアプランの作成によるキャリアアップ意識の醸成やリーダーシップ力の強化、リスキリングの取組み強化、希望業務へのチャレンジ制度の検討等を図り、より自律性の高い人財の育成を進めてまいります。
| 2023年3月末実績 |
FP資格取得者 | 1級69人、2級1,400人 |
トレーニー制度利用者数 | 20人 |
c. 多様な人財の育成・確保
当行グループの北洋証券株式会社(証券業務)や株式会社北海道共創パートナーズ(コンサルタント業務)などを活用し、より専門的なコンサルティング提案に繋げるとともに、人事交流などを通じて、職員の専門的能力を高めております。
加えて、専門的知識を有する人財のキャリア採用等を積極化し、多様化・高度化するお客さまのニーズや課題にお応えしてまいります。
B 社内環境整備方針
当行は、「地域社会のサステナビリティをサポートする人財の創出」のためには、人財育成に加え、従業員が安心してやりがいを持って働ける環境や、従業員の多様性を認め、尊重する環境の整備に取組んでおります。
a. well-beingの実現
仕事と生活の両立を積極的に支援するため、コース別人事や勤務地変更制度、企業内託児所、半日有給休暇制度、育児休暇制度などのワークライフバランス関連制度を充実させているほか、1週間の連続休暇や勤続年数に応じたリフレッシュ休暇による有給休暇の取得推進、定時退行励行週間の実施など、時間外労働削減に取り組んでいます。
上司部下の相互理解や信頼関係の構築のため1on1ミーティングや役職員・職場のトピックスを紹介する行内SNSの積極利用など、行内のコミュニケーションの充実を図っております。また、初級行員のメンタル不調や離職を抑制する取組として「メンター制度」を取り入れております。
職員の経済的な安定の支援として財形制度、持ち株会制度、選択型確定拠出年金などの制度を導入しております。確定拠出年金については、約8割(2022年3月末)の職員が投資信託を含めた分散投資をしており、2023年度には投資ファンドの追加や全職員を対象とした研修など、金融リテラシー向上と、さらなる資産形成支援に取組んでまいります。
加えて、健康経営への取組みを一層強化し、いきいきと働きがいのある職場づくりや、介護相談窓口の設置など仕事と介護の両立支援を強化してまいります。
| 2022年度実績 |
1on1ミーティング実施回数 | 4,453回 |
b. ダイバーシティ(Diversity)&インクルージョン(Inclusion)の深化
ダイバーシティの取組みとして、ワークライフバランスの充実などにより、全ての人財が能力を最大限発揮できる多様な働き方を提供し、職員一人ひとりが働きがいを感じられる組織づくりに取り組んでおります。
人事部内に設置した「ダイバーシティ推進室」では、女性のキャリア形成支援を目的とした研修や、育児休業中の職員の職場復帰支援等、出産・子育てをしながら働き続けるためのサポートをしています。これら女性の活躍支援の結果、男性と女性の平均雇用年数の差は2017年の4.3年から2022年度には2.4年に短縮しております。
また、希望者全員が満65歳まで引き続き勤務可能な「シニア職員再雇用制度」や、最長70歳まで雇用延長可能な「シニアパートナー制度」により、これまでのキャリアや経験を活かして活躍できる環境の整備や、障がいのある方が地域の中で安心して暮らせる社会の実現と、障がいのある方の社会的自立を支援するために障がい者雇用に取り組んでおります。
加えて、女性経営職育成を目的とした研修やメンター制度の新設等、女性の活躍支援を一層強化いたします。
| 2023年3月末実績 |
従業員に占める女性比率 | 41.0% |
男性と女性の平均雇用年数の差 | 2.4年 |
②指標及び目標
「指標及び目標」は、当行に関する指標及び目標となっております。
項目 | 2022年度実績 | 2025年度目標 |
職員一人あたりの研修費用(注1) | 26千円 | 75千円 |
職員一人あたりの研修時間(注2) | 7時間 | 12時間 |
コンサルティング力強化研修の受講人数(注3) | 223人 | 350人 |
年次有給休暇取得率(注4) | 44.0% | 55.0% |
女性管理職比率(注5) | 20.8% | 25.0% |
(注)1.年間の「研修費用」を職員の「平均人数」で除して算出しております。「研修費用」は外部講師費、教材費、外部研修への参加費、資格取得費、宿泊費、交通費等を含んでおります。「平均人数」は2022年4月から2023年3月までの毎月の人数の和を12で除して算出しております。
2.年間の「研修時間」を職員の平均人数で除して算出しております。「研修時間」は集合研修(リモート開催含む)に出席した職員の受講時間を合計しております。
3.お客さまに対する話し方やロールプレイングなどコンサルティング力を強化するための研修の受講者数であります。
4.「有給休暇の取得日数」を「有給休暇付与日数」で除して算出しております。
5.女性の「課長」級以上の人数を男女合計の「課長」級以上の人数で除して算出しております。
(4)SDGsに係る重点取組テーマ毎の当行の取組み
①お客さまとの共通価値の創造
事業性理解を通してお客さまと経営課題を共有したうえで、その解決に向け、融資や各種ファンドによる資金面のご支援はもとより外部専門機関も活用するなど、金融・非金融の両面から支援しています。
2022年4月よりお取り扱いを開始した「SDGsコンサルティング」では、お客さまの経営理念やビジョン、事業内容とSDGsの関連性を踏まえ、重要課題の特定と目標・KPI、取組内容をまとめた事業計画書の策定等を支援し、対外的なコミットメントとなる「サステナビリティ経営方針」の策定についても支援します。
また、同年9月より、ほくようサステナブルローンの商品ラインナップに「ソーシャルローン(以下「SoL」)」「サステナビリティローン(以下「SuL」)」、「ポジティブインパクトファイナンス(以下「PIF」)」を追加しました。SoLは、資金使途を「社会課題解決に資するプロジェクト」に限定する商品、SuLは資金使途を「環境改善効果のあるプロジェクトかつ社会課題解決に資するプロジェクト」に限定する商品です。PIFは、企業活動が環境・社会・経済にもたらすインパクトを包括的に分析・評価し、ネガティブインパクトの緩和とポジティブインパクトの拡大について目標を設定し、その実現に向けた継続的な対話や支援を重視することでSDGs達成に貢献していく商品です。
道内経済の活性化および道内企業の成長・発展のため、「北洋SDGs推進2号ファンド」を通じた出資による支援も行っています。本ファンドは、SDGsのコンセプトに合致する北海道内の企業を対象に「北洋SDGs推進ファンド」の後継ファンドとして、2022年6月に設立しました。
引き続き、ほくようサステナブルローンや北洋SDGs推進2号ファンド等を通じ、北海道を営業基盤とする金融機関として環境・社会面に前向きに取り組むお客さまを支援し、お客さまの企業価値向上をサポートしてまいります。
②環境保全
北海道の生物多様性保全を目的として2010年に「ほっくー基金」を設立し、道内の希少種保護や生息環境整備などに取り組む様々な団体を助成金により幅広く支援しています。基金設立以来、7,990万円(延べ145先)助成しました。また、「ほっくー基金」の主な拠出原資を、2023年度からスマートフォンアプリ「ほくようスマート通帳」による通帳デジタル化に伴う紙通帳の印刷コスト相当額と、ほっくーの「LINEスタンプ」の販売収益としています。今後も、お客さまのニーズや社会情勢等を見極めながら北海道の生物多様性保全に貢献してまいります。
また、環境課題への取組みの一環として、花川北支店が道内金融機関では初となる改修工事による「ZEB Ready(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル・レディ)」の認証を受けるなど、温室効果ガスの削減に取り組むとともに、環境に配慮した取組みを行う企業をサポートする「SDGs(エコ)私募債」や地域ESG融資促進利子補給制度を取り扱っています。
③医療福祉
地域医療支援の取組みとして、地元大学との連携による道民医療講座WEBセミナー(YouTube配信)の開催や行員による企業団体献血への協力を推奨しています。
また、新型コロナウィルス感染症拡大防止の最前線でご尽力いただいている道内医療従事者を支援するSDGs(医療応援)私募債を取り扱っています。2022年度は「エールを北の医療へ!(※)」を通じて156万円の寄付金を贈呈し、医療用資機材の整備等に活用されています。
※道内医療従事者に対する寄付金を募集する北海道の取組み
④教育文化
北海道の未来を担う子どもたちへの教育活動を、地域に根差した金融機関として重要な取組みと位置づけ、金融教育や育成支援に力を入れています。その一環として、2021年10月より、発行金額の一部について小学生向けのSDGs教育教材制作等に充当するSDGs(教育)私募債の取り扱いを開始しました。2022年度は楽しみながらSDGsについて学ぶことのできる「SDGsをさがせ!」を制作し、北海道教育委員会にもご協力をいただきながら、SDGsの普及促進に取り組んでいます。
また、2022年4月に成年年齢が18歳に引き下げられたことや高校の学習指導要領に「資産形成」が加わったことなど、金融教育に対する地域金融機関の役割が一層高まっていると捉え、同年4月より、従来の金融教育をより充実させるべく「ほくよう金融教室」プロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは、対象者(※)1万人を初年度目標として掲げ、主に道内大学生向け講義、新学習指導要領への対応が求められている高校教員向けのセミナー、PTA向けセミナー、小・中・高生向けの出前授業などに取り組んできました。
2022年度「ほくよう金融教室」対象者数 実績 | 延べ 10,207人 |
※対象者には、セミナーにご参加いただいた教員が担当する生徒の皆さま等も含めます。
⑤ダイバーシティ
「夫婦帯同転勤制度」「勤務地変更制度」「育児休暇制度」など、ダイバーシティ推進の取組みとして、働きがいのある職場づくりのためにワークライフバランスの実現に取り組んでいます。
また、職員の4割を占める女性職員のキャリアアップやライフプランについての個別相談やキャリア形成支援を目的とした研修を実施し、上位職への登用を進めています。これらの実績が評価され、「子育てサポート企業(プラチナくるみん)」(2018年)や、女性活躍支援法に基づく「えるぼし」3段階目(2016年)の認定を受けています。
2022年12月に北洋銀行グループとしての健康経営に対する考え方や取組姿勢を北洋銀行グループ「健康経営宣言」として明文化し、公表しました。また、健康経営の推進体制を一層強化すべく健康経営責任者(頭取)、健康経営推進責任者(人事担当役員)を新たに選任するとともに、当行の健康経営の取組みである「職場」「からだ」「こころ」各々の健康づくりに対する施策・効果を「健康経営戦略マップ」として「見える化」しました。2023年3月には「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に6年連続認定されました。
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