加地テック 【東証スタンダード:6391】「機械」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、技術に立脚し社会が求める優れた商品及びサービスを提供することにより、全てのステークホルダーの繁栄並びに経済・社会の発展に貢献すること、及び常に技術の研究開発に努め、グローバル化の時代に即した国際競争力のある企業体質を涵養し、世界の企業として発展することを経営の基本方針としております。
また、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードへの対応に伴い、更なる持続的な成長と企業価値の向上を目指して全ステークホルダーとの協働を可能とするための行動基準を策定し実践しており、内部統制の強化、内部監査機能の充実により法令遵守の徹底に努めております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題等
1.前中期経営計画(2020年度~2022年度)の振り返り
当社は、中長期的・持続的成長を実現するため、2020年4月より3ヵ年の中期経営計画を遂行してきました。企業理念である「技術に立脚した製品の提供により社会に貢献し、研究開発に努め競争力ある企業として発展する」に則り、2022年のありたい姿として、①「高圧圧縮をコア技術とした技術開発・高効率化・改善設計を継続的に進め、強化した『加地テックブランド』により事業・サービス領域を拡大している」②「製品ライフサイクルサービスの事業モデルを確立し、営業活動を強力に推進し業績を伸ばしている」③「社員1人ひとりが向上心を持って行動するとともに、新たな仕組みで技術技能伝承・人材育成に取組んでいる」を定め、様々な施策を実施してまいりました。FCV(燃料電池自動車)水素ステーション用超高圧圧縮機においては、国内トップシェアを維持し、水素をはじめとするカーボンニュートラル市場における超高圧圧縮機メーカーとして「加地テック」のブランド力を高めることができました。また、アフターサービスは、積極的な営業活動推進により順調に業績拡大を進め計画を上回る受注・売上を達成することができました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、その影響による原材料等の資材調達品の長納期化や価格高騰等、外部環境の大きな変化の影響もあり、各案件の採算が悪化し、最終年度である2022年度の数値計画は達成することができませんでした。
| 20中計数値計画 (2022年度) | 2022年度実績 |
売上高 | 65億円 | 59億円 |
営業利益 | 6.0億円 | 2.3億円 |
純利益 | 4.0億円 | 2.8億円 |
ROE | 6.0% | 4.3% |
2.2030年に向けた長期経営計画「KAJI 2030VISION」
当社は、昨年6月に、当社の強みと、社会、事業環境の変化を照らし合わせて2030年に向けた長期経営計画として「KAJI 2030VISION」を策定し、以下の<2030年のありたい姿><基本方針>及び<共通戦略>を定めております。
<2030年のありたい姿>
超高圧技術でカーボンニュートラル社会の実現に貢献する
「モノづくり」&「ソリューションサービス」企業
<基本方針>
① 当社の強みである超高圧技術を使ってカーボンニュートラル社会の実現に要求される製品を開発し、新しい市場において先行して商品化を進め超高圧圧縮技術で常に市場をリードしていく。
② 既存事業のQCD強化により製品競争力を高め事業を拡大する。
③ Lifecycle Solution Service型ビジネスを志向したアフターサービスの拡大により収益力を向上する。
④ 超高圧圧縮技術で、海外市場においても存在感を示す企業となる。
<共通戦略>
① 従業員エンゲージメントを高める経営
② TQM(Total Quality Management 総合的品質管理)による製品品質・サービスの向上
③ SDGsへの取組み強化
3.新中期経営計画(2023年度~2025年度)の策定
当社は、厳しさを増す現在の経済環境に柔軟に対応し、中長期的・持続的成長を実現するため、2023年度から2025年度までの3カ年の中期経営計画(「2023中期経営計画」)を策定しました。「2023中期経営計画」は、長期経営計画「KAJI 2030VISION」の実現に向けた第一ステップと位置付け、「KAJI 2030VISION」で定めた<2030年のありたい姿><基本方針>をバックキャスティングして策定した基本方針と戦略を着実に実行し、経営目標を達成してまいります。
(1)基本方針戦略
<基本方針①> カーボンニュートラル社会の実現に向けた製品開発・商品化を推進する。 |
戦略① 信頼性の高い高圧圧縮技術(製品・サービス)の提供 ・水素ステーションでのトップシェアの維持 ・水素ステーション以外の水素サプライチェーン市場全般への販 売を拡大し、圧倒的シェアを得る ・カーボンニュートラル(水素以外)市場へ製品を投入し、販路 を増やす |
<基本方針②> 既存事業のQCD強化により製品競争力を高め事業を拡大する。 |
戦略②-1 PETボトル成形用圧縮機市場:アフターサービス対応力を含めた信頼性の高い製品の提供 |
戦略②-2 プラント・一般産業・電力市場:幅広いガスでの実績をベースとした個別対応製品の提供 |
<基本方針③> ソリューション型ビジネスを志向したアフターサービスの拡大により収益力を向上する。 |
戦略③-1 安定稼働のためのアフターサービスの提供 |
戦略③-2 ライフサイクルコストの低減 |
<基本方針④> 超高圧圧縮技術で海外市場においても存在感を示す企業となる。 |
戦略④ コスト競争力のある海外サプライチェーンを利用した高圧圧縮技術の提供 |
<共通戦略> |
戦略⑤-1 設計・製造の生産性向上 |
戦略⑤-2 新基幹システムとBOM導入による業務効率化 |
戦略⑤-3 TQMによる製品品質・サービスの向上 |
戦略⑤-4 従業員エンゲージメントを高める経営 |
戦略⑤-5 SDGsへの取組み強化 |
(2)経営数値計画
「2023中期経営計画」の最終年度である2025年度の計数として、次の目標を設定します。
経営指標 | 2025年度 |
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売上高 | 75億円 |
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営業利益 | 6.5億円 | (営業利益率9.0%) |
純利益 | 4.5億円 |
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ROE | 6.0% |
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なお、上記の計数目標は、現時点で入手可能な情報に基づき算出しており、実際の業績は今後様々な要因により異なる可能性があります。
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