八洲電機 【東証プライム:3153】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの経営ビジョンは「クオリティの高いエンジニアリング力を通じ社会に貢献するエクセレントカンパニーとしてサステナブルな未来を創造する」ことであり、ステークホルダーの皆さまに対し社会的責任を果たし、当社グループの企業価値の向上に努めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは連結経常利益を重要な経営指標と位置づけ、収益力の強化と事業領域の拡大により企業価値の向上を目指してまいります。
(3)経営環境
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
プラント事業では、鉄鋼業界・非鉄金属業界の大型設備維持・管理のため、様々なニーズにお応えしております。圧延ラインやプロセスラインにおける受変電設備・PLCシステム・ドライブシステムを柱とした各種電機制御システムの構築、お客様のカーボンニュートラル実現に向けた環境配慮型製品、各種ソリューションを提供し、また、お客様のDX推進に対し、各種データを使ったサイバーフィジカルシステム等、新たなソリューションに取組んでおります。石油・化学・ガス業界に対し、生産プロセスを把握、よりハイレベルな安全・安定・高効率の操業を実現する為、各種機械設備をはじめ、発電・受配電設備等の強電分野、電気計装、監視制御等の弱電分野に至るまで、幅広いニーズにお応えし、今後、お客様が取組まれるDX・カーボンニュートラルの実現に向けても、これまで現場で培った経験を活かし、運用にマッチした提案をしております。2023年度においては、鉄鋼・非鉄分野では、好調な銅・ステンレス業界を中心に、新工場向けの特高受変電設備新設工事や、生産設備の信頼性向上を目的とした老朽化対策としてそれらに関連する付帯設備や電気設備工事が順調に進捗し、石油・化学・ガス分野では、長期に稼働した自家発電設備及び付帯設備の老朽化対策として大型更新工事等が順調に進捗し、売上高は増加いたしました。
産業・設備事業では、化学・医薬・紙パルプ・精密機器他製造業へ産業機器、ユーティリティー設備、ソリューション製品等の提供、公共社会インフラ施設への設備、機器、システムの提供、建築業界へ業務用空調機やLED照明、エレベーター、オフィス家具の提供、通信・データセンター事業者へのサーバー用冷却装置の提供等、幅広いお客様へ幅広い製品・サービスを提供し、持続可能な社会の実現に貢献しております。2023年度においては、一般産業分野では、工場の生産設備やユーティリティー設備の更新工事、公共事業の空港・水道案件が順調に進捗し、空調設備分野では、情報通信関連、半導体工場関連、医療・バイオ理化学向け等の特殊空調工事や大口空調機納入案件が順調に進捗し、産業機器分野においては、主要セットメーカーの生産調整はあったものの製造業の生産にかかわる設備投資、及び首都圏を中心とした再開発案件の増加により、売上高は増加いたしました。
交通事業では、鉄道の安全・安定輸送、サービスを支える車両や設備等を提供しており、鉄道に精通した当社エンジニアがプレエンジニアリングから設計・製作・施工・試運転・保守サービスまで一貫して取組んでおります。また、環境・省エネ・高効率化に優れた製品・ソリューションを提供し、お客様のニーズや課題解決に対応するとともに、地球環境保全と持続可能な社会の実現に貢献しております。2023年度においては、鉄道業界では、行動制限が緩和され訪日外国人等の観光需要による鉄道利用者の増加に伴い、停滞していた老朽設備の更新や、新たなスマート保安などの設備投資が再開されております。車両分野においては新型特急車両や制御装置、保安装置等の大型電気品、変電分野では長期に稼働した設備の更新、信号・情報分野では運行管理システム改修や運行情報表示装置用部材更新、機械・設備分野では分岐装置などの機械設備更新工事等が順調に推移しましたが、工事案件の作業進捗に伴う売上高は減少いたしました。
2024年度におきましては、円安に伴うインフレ懸念はあるものの、好調な企業収益のもと設備投資が堅調に推移し、また、賃金の上昇による個人消費の回復や訪日観光客の増加など、国内景気は回復すると考えられます。このような経営環境のもと、以下「(5) 会社の対処すべき課題」で掲げる項目を当面の基本戦略とし、収益基盤を拡大し、企業価値の向上とエンジニアリング会社として更なる進化を目指してまいります。
また、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための重要な指標は連結経常利益であり、2024年度の目標値は43億円であります。今後も収益力の強化と事業領域の拡大により企業価値の向上を目指してまいります。
(目標数値は有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。)
(4)中長期的な会社の経営戦略
2023年度は、2009年6月の上場以来最高益を更新し、また、2024年度を終了年度とする中期経営計画(2020年度~2024年度)の目標値を前倒しで達成したため、計画期間を2023年度で終了しました。
当社グループは、八洲電機グループのブランドである「電機制御システム」「電源システム」「空調システム」の3つのコア技術をさらに進化させ、お客様の経営課題を解決することで持続的な成長につなげるため、新たな「80/26中期経営計画(2024年度~2026年度)」を策定し、2026年度(最終年度)目標値「連結売上高700億円、連結経常利益50億円、経常利益率7.1%」の達成に向けて取組んでまいります。
(5)会社の対処すべき課題
2023年度は、3つのコア技術を活かしたソリューションエンジニアリング力を強化することにより付加価値の増大及び事業規模の拡大を図りました。また、ウェルビーイング経営を推進し、従業員のエンゲージメント向上に取組み、生産性向上と企業の業績向上を図ってまいりました。その結果、2009年6月の上場以来最高益を更新し、また、2024年度を終了年度とする中期経営計画(2020年度~2024年度)の目標値を前倒しで達成したため、計画期間を2023年度で終了しました。
2024年度は、円安に伴うインフレ懸念はあるものの、好調な企業収益のもと設備投資が堅調に推移し、また、賃金の上昇による個人消費の回復や訪日観光客の増加など、国内景気は回復すると考えられます。
そのような状況下、八洲電機グループのブランドである「電機制御システム」「電源システム」「空調システム」の3つのコア技術をさらに進化させ、お客様の経営課題を解決することで持続的な成長につなげるため、新たな「80/26中期経営計画(2024年度~2026年度)」を策定し、2026年度(最終年度)目標値「連結売上高700億円、連結経常利益50億円、経常利益率7.1%」の達成に向け、次の4点に取り組んでまいります。
1.事業系戦略
・社会インフラに携わるお客様の経営課題を的確に捉え、エンジニアリングとグループ連携によって解決し、「収益の拡大」「事業規模の拡大」を図るとともに、グループ会社全体で一致協力し、「保守ビジネス」等の新規事業を創出し、八洲電機グループの事業領域を拡大します。
2.管理系イノベーション戦略
・未来志向で、社内管理部門の統合・再編による業務改革と効率化を推進します。
・適材適所を実現する人事考課制度に改定します。
・事業成長の原動力とすべく処遇制度の改定及び処遇を改善します。
3.社内DX戦略
・基幹システムを最新のシステムに切り替えることにより、機動性ある業務へ脱却を図ります。
・基本業務の見直しに伴い、新しい業務方法を検討し業務効率を改善し省力化を図ります。
4.コンプライアンス及びCSR活動の推進
・八洲電機グループが一体となりコンプライアンスの徹底を図ります。
・サステナビリティ経営に取組み、事業活動を通じた社会貢献を果たし、高い倫理観と責任感を持ち、持続可能な社会の構築に向けた活動を推進します。
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