企業信越ポリマー東証プライム:7970】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、遵法に徹し、公正な企業活動を行い、技術と製品による価値を創造し、社会と産業の発展に貢献することを企業理念としております。グローバルな視野をもって、幅広い分野のお客様との信頼関係を築き、多様なご要望に応え、環境にやさしい、生活を豊かにする製品づくりで社会への貢献を目指しております。そのために、基盤技術の向上により、様々なお客様との接点や対話を増やし、関係を深めていくことに努めております。

(2) 目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、信越グループの総合力、樹脂加工メーカーとしての技術力とグローバルなニーズへの対応力を更に高め、いかなる経済環境にあっても力強く成長を続ける企業集団として、既存事業の競争力を強化し、売上の拡大と利益の向上を図り、また、新事業の創出に会社一丸となって積極的に挑戦しております。資産効率の向上、財務基盤の更なる強化、企業価値の最大化を推し進め過去最高益更新を目指し、いかなる環境にあっても持続的成長の達成を目指してまいります。2024年3月期を初年度とする5か年の中期経営計画「Shin-Etsu Polymer Global & Growth 2027」を策定いたしました。以下に示す事業戦略と財務・非財務戦略の概要に基づき、外部環境の変化に応じた施策を実施してまいります。
 
<事業戦略>
・成長領域における新規需要の取込み
・基盤領域における販売力強化と生産性向上
・海外売上比率の拡大
 
<財務・非財務戦略>
・成長領域における重点的な投資の実行
・株主還元の強化
・ESGへの取組みを強化
 
<2028年3月期の目指すべき業績等方針>
・売上 1,500億円
・経常利益 200億円 ※
・ROE 10%超
・配当性向 ~50%

※ 経常利益と営業利益は同水準を想定

(3) 経営環境及び対処すべき課題

 当社グループの企業理念の実現に向け、2023年に開始した中期経営計画「Shin-Etsu Polymer Global & Growth 2027」(略称 SEP G&G 2027)に掲げる各戦略を推進し、成果につなげることが当社グループの課題と認識しております。

●SEP G&G 2027の各戦略の進捗状況と取り組み

(事業戦略)

 中期経営計画の達成に向けて、引き続き成長領域における新規需要の取り込みと基盤領域における販売力強化に努めてまいります。

 成長領域と位置づける半導体関連容器は、生成AIの普及などを背景に半導体の需要が増加しており長く続いた調整局面の好転が見込まれます。当社はかねてより需要増に対応した生産体制を確立すべく、糸魚川工場を拡張し東京工場の新棟建設を進めてまいりました。今後も半導体需要の増加に備えた安定供給体制を整え事業の拡大を目指してまいります。

 もう一つの成長領域である自動車関連製品では、足元でEVの普及に減速感が見られますが、将来的には環境対応車への転換や自動運転化に伴う新技術の進展が見込まれます。当社は新規製品である車載デバイス向け熱対策製品の量産開始を目指し準備を進めております。また、導電性ポリマーや高機能フィルムなど機能性材料では車載電子部品向けの新たな技術を確立しつつあります。高い機能性を追求することによりEV関連分野においても事業の拡大を目指してまいります。

 また、基盤領域と位置づける入力デバイス、OAローラ、食品包装用ラッピングフィルム、機能性コンパウンドなどの製品は市場シェア拡大や独自製品の市場投入などにより、さらなる販売力強化に努めてまいります。

 一方で、最適な経営資源の配分や事業ポートフォリオの再編の取り組みとして、塩ビパイプ等事業を2023年11月に譲渡いたしました。

(財務・非財務戦略)

 基盤領域の収益向上によって企業収益の土台を構築し、半導体関連容器の能力増強や車載デバイス向け熱対策製品の生産体制確立など成長領域における積極的な設備投資を行います。また、シナジーの見込める領域でのM&Aも検討してまいります。

 中期的には、ROE10%超の水準を目指し、配当性向50%以内で業績に応じた中期的に安定的な配当の継続を計画してまいります。なお、2024年3月期の配当水準は、配当性向約43%といたします。

 当社グループは、企業理念に基づき、安全、公正を最優先とする経営に徹し、社会とともに成長し続ける企業を目指しております。社会からの要請・期待に応えながら、事業を通じて社会課題の解決を目指し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

CO排出量の削減をESGの重点課題の一つに掲げており、2030年に2013年度比46%の削減、2050年のカーボンニュートラル達成の目標を設定いたしました。省エネ設備への切り替え等従来の省エネ活動とともに、一部工場で実施している再生可能エネルギーへの転換を他の工場に拡大してまいります。

 文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日時点において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

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