住江織物 【東証プライム:3501】「繊維製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年5月31日現在)において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、くらしに寄り添う技術とアイデアで人と社会にやさしい空間を世界中へ提供することを使命とし、常に技術力の向上を図り、徹底した品質管理のもと、より良い製品づくりを追求しております。その時代によって求められる「快適さ」や「くらし」の姿は変わりますが、それらを追求し、これからの100年も人と社会にやさしい空間を世界中へ提供し、よろこび広がる未来のくらしをつくる存在となるため、独自の挑戦を続けてまいります。
(SUMINOE GROUP グループ理念)
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024~2027」)
当社は、2021年7月、これまで当社グループが取り組んできたESG経営のもと、社会のニーズに応える商材の拡販とグローバル経営を推進し、グループ社員全員の力を合わせてこの先の未来も成長していくために、中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024~2027」を策定いたしました。
(中長期経営目標後半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」)
2022年5月期から2024年5月期を対象とした前半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2022~2024 STEPⅠ」では、未来を見据えた着実な種まきを進め、2025年5月期から2027年5月期を対象とする後半3ヵ年「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」は、実力の底上げを確実に進める期間として位置づけております。
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」の定量目標)
(単位:百万円)
| 2024年5月 |
| 2025年5月 | 2026年5月 | 2027年5月 | STEPⅠとSTEPⅡ 最終年の比較 |
実績 | 計画 | 計画 | 計画 | (率) | (額) | |
売上高 | 103,478 | 105,300 | 106,000 | 109,000 | +5.3% | +5,521 |
営業利益 営業利益率 | 3,300 3.2% | 3,300 3.1% | 4,200 4.0% | 5,000 4.6% | +51.5% | +1,699 |
経常利益 | 3,668 | 3,400 | 4,200 | 5,000 | +36.3% | +1,331 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 874 | 1,500 | 2,100 | 2,600 | +197.3% | +1,725 |
為替レート 1ドル(円) | 145.31 |
| 144.00 | 131.00 | 125.00 |
(中長期経営目標「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」のセグメント別内訳)
(単位:百万円)
| 2024年 5月 |
| 2025年 5月 | 2026年 5月 | 2027年 5月 | STEPⅠとSTEPⅡ 最終年の比較 | |
実績 | 計画 | 計画 | 計画 | (率) | (額) | ||
インテリア 事業 | 売上高 | 37,142 | 38,040 | 38,790 | 40,030 | +7.8% | +2,887 |
セグメント利益 | 946 | 1,000 | 1,130 | 1,360 | +43.7% | +413 | |
自動車・車両内装事業 | 売上高 | 62,800 | 64,180 | 63,620 | 65,080 | +3.6% | +2,279 |
セグメント利益 | 4,427 | 4,610 | 5,130 | 5,540 | +25.1% | +1,112 | |
機能資材 事業 | 売上高 | 3,127 | 2,650 | 3,090 | 3,390 | +8.4% | +262 |
セグメント利益 | △66 | △180 | 90 | 170 | ― | +236 | |
その他 | 売上高 | 407 | 430 | 500 | 500 | +22.7% | +92 |
セグメント利益 | 76 | 90 | 130 | 170 | +123.3% | +93 | |
調整額 | セグメント利益 | △2,083 | △2,220 | △2,280 | △2,240 | ― | △156 |
合計 | 売上高 | 103,478 | 105,300 | 106,000 | 109,000 | +5.3% | +5,521 |
営業利益 | 3,300 | 3,300 | 4,200 | 5,000 | +51.5% | +1,699 |
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」における取り組み
VISION[わたしたちの目指す未来]である「時代や地球と調和する『新しい快適のスタンダード』を織りあげよろこび広がる未来のくらしをつくる。」を実現するため、これまで培ってきたコア技術をベースに、そして空間の理想像を柔軟に描く創造力で、社会を変える新たな価値を創造していきます。
「SUMINOE GROUP WAY 2025~2027 STEPⅡ」では、以下五つの重点テーマを追求するとともに実力の底上げを確実に進めていくことで、2027年5月期までに目標の収益率である営業利益率5%、資本コストを上回るROE8%、PBR1.0倍を目指してまいります。
・収益性の向上
・グローバル展開のさらなる強化
・非繊維領域の強化
・経営基盤の強化
・ブランディング
各事業セグメントの取り組みは、以下のとおりです。
(インテリア事業)
業界の先駆者としての誇りを胸に、既存事業の収益力強化と新たな価値創造に取り組む方針のもと、以下施策に取り組みます。
・新たな需要の掘り起こしと他社との差別化
・中高級ゾーンへの積極的な市場展開
・市場変化に対応した物流効率化による販売強化
・スペース デザイン ビジネスとのシナジー創出
(自動車・車両内装事業)
自動車内装事業では、グローバル戦略をアップデートすることで収益力向上の道筋をつけるとともに、北中米拠点における本格成長に向けた投資を進め、海外市場でのプレゼンスを高める方針のもと、以下施策に取り組みます。
・合成皮革の提案体制の整備とさらなる受注拡大
・シートの加飾材などオンリーワン製品の新規受注と拡販
・技術プレゼンとデザインプレゼンによる新規顧客の発掘
車両内装事業では、一世紀以上にわたりトップシェアを誇るマーケットリーダーとして、伝統的な日本の文化や技術を守るとともに、技術革新にも取り組む方針のもと、以下施策に取り組みます。
・効率的かつ安定的な生産体制の確保
・技術とノウハウの安全かつ適切な管理体制の構築
・他事業との連携による新市場の創出
(機能資材事業)
全社に展開する技術の源泉として、スマートテキスタイルなど新機能開発に取り組み、新たな成長事業の醸成を図る方針のもと、以下施策に取り組みます。
・社会課題や市場ニーズに即した製品開発の推進
・スマートテキスタイルなど次世代に向けた新領域への開発強化
・他事業との連携によるベトナム拠点の運営の最適化
・独自の素材や加工技術を応用した用途開発と他分野への進出
②情報セキュリティインシデント
当社グループの米国及びメキシコの各子会社において、サイバー攻撃の被害(以下、「本件被害」)に遭ったことが判明しております。当社グループはこれまでも情報セキュリティ対策に取り組んできましたが、当社グループの機密情報、顧客及び従業員の情報をより一層保護するために、外部の専門機関の助言のもと、さらなるセキュリティ強化策を推進してまいります。本件被害に関しまして、当社グループは引き続き、事件の解決に向けて子会社所在国の関係当局と緊密な連携を取りながら、早期解決に向けて、最善を尽くしてまいります。
(3) 資本政策の基本的な方針
(基本的な考え方)
当社グループは、持続的な成長と中長期的に市場の期待を上回る企業価値の実現に向けて、「収益率の向上」 「資産の有効活用」「財務レバレッジの利用」の三つのバランスを取りながら、ROEの向上に取り組みます。
当社グループの株主資本コストは、CAPM(資本資産価格モデル)で算出して5~7%と分析しております。それに対し2024年5月期実績のROEは2.9%、PBRは0.5倍であり、2027年5月期に向けた主な経営指標(KPI)として、ROE、PBR、ROIC、WACCを設定し、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた企業価値向上のための取り組みを積極的に進めていきます。
(2027年5月期に向けた主な経営指標(KPI))
ROE | 8% |
PBR | 1.0倍 |
ROIC | 8% |
WACC | 4% |
(株主還元方針)
株主の皆さまへの利益還元を重要な経営課題と考えており、安定した株主還元と継続的な還元拡充の二つを方針として掲げております。2025年5月期から配当性向を38%とし、2027年5月期には営業利益計画50億円の達成により年間配当金140円を目指しております。また、急激な経営環境の悪化により著しく業績が低迷するような場合を除き、年間配当金70円を下限といたします。
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