中央発條 【東証スタンダード:5992】「金属製品」 へ投稿
企業概要
当社グループのサスティナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
ガバナンス
当社グループは、法定事項及び重要事項の決定、並びに業務執行を行う経営会議を月1回開催しており、それに対して月1回開催の取締役会にて監督をしています。気候問題に関する目標及び進捗状況は年6回報告し、審査・指導、及びモニタリングを行っております。気候関連リスクと機会に関する取締役会の監督体制は、以下のコーポレートガバナンス体制図のとおりであります。
戦略
当社グループは気候変動が当社グループに与えるリスク・機会の把握として、自動車業界での(電気自動車)EV化や(燃料電池車)FCV化の節目となる2030年時点での事業影響を想定しております。
また、気候関連リスク・機会の重要性評価として、「移行リスク」「物理リスク」「機会」の区分でシナリオの特定と評価を実施し、7つの評価項目を選定しております。
シナリオ分析は、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が提示する気温上昇1.5℃シナリオと4℃シナリオを2030年時点に想定した事業影響や社内外の情報に基づき、事業及び財務への影響度を評価しております。
気候変動に伴うリスクと機会を以下のとおり認識し、「脱炭素社会の実現」を目指して、当社におけるCO2排出量の削減のほか、お客様にとってCO2排出量削減につながる製品・サービスの提供を行なってまいります。
<想定したシナリオ>
・1.5℃シナリオ
炭素税に加えて国境炭素調整措置も導入され、世界中で気候変動対応の厳しい法規制が施行されております。これにより、気温上昇が抑えられ、自然災害も現在より大きく増えることは無く、動植物への影響も限定的となっております。
一方で炭素税などの規制により、エネルギー費用が高騰し、その他の調達品にも影響が出ております。温暖化による顕著な健康への影響はありませんが、真夏日や風水害などで気候変動の影響を日々感じる状況となっております。
自動車業界ではEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)が普及してガソリンエンジン車は生産されておりません。
・4℃シナリオ
気候変動に対する法規制は先進国では厳しくなっておりますが、発展途上国では規制が弱く、結果としてCO2排出量は十分なほどには削減できておりません。
このため気温上昇が止まらず、温度上昇や1日の温度差縮小に耐えられない動植物が出現し、生物多様性の危機が顕在化しております。また、集中豪雨などの自然災害は現在以上に広域で多発しております。エネルギー費への炭素税の影響は事業に大きな影響を与えるまでには至りませんが、温暖化により感染症のリスク人口が増え、今まで影響の無かった地域にも感染が拡大し、熱中症による救急搬送も顕著に増えており、健康への影響を多くの人が懸念する状況となっております。
自動車業界ではEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)が一部の地域で普及しておりますが、ガソリンエンジン車の生産も継続しております。
<選定した評価項目>
政策・法規制リスク | 炭素税の導入といった法律や規制強化に伴い、対応コストが増加するリスク、および違反した場合の企業価値低下のリスク |
技術リスク/機会 | 脱炭素社会に向けた技術開発競争で劣勢になった場合、投資未回収や収益が低下するリスク 省エネ製品の開発、省エネ技術、工法の発展により競争力強化とエネルギーコストの抑制ができる機会 |
市場リスク/機会 | 製品やサービスに対する省エネ性能のニーズを満たさなかった場合、ビジネス機会を逸失するリスク 気候変動による環境対応仕様への製品変化や新たな製品開発の機会 |
急性リスク | 台風、洪水のような突発的な気象事象の発生により生産拠点の被災やサプライチェーンの寸断のリスク |
慢性リスク/機会 | 気温上昇、雪氷圏の減少、海面上昇といった長期的な気候パターンの変化による事業継続や存続のリスク 長期的な気候変動により生まれる新たな市場やその変化の機会 |
資源の効率性の機会 | 交通・輸送手段の効率化、製造・流通の効率化、リサイクルの活用、資源の使用量・消費量の削減等により収益が向上する機会 |
エネルギー源の機会 | 低炭素エネルギー源の利用、政策的インセンティブの利用、新規技術の利用、カーボン市場への参画等により収益が向上する機会 |
<特定したリスクと機会及び対応策>
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、従業員一人ひとりが自らの成長を実感し、毎日イキイキと仕事に励むとともに、持てる能力を最大限に発揮し、それぞれの分野で高度な技術と知識を持ったプロフェッショナルになることが、企業の持続的成長の原動力と考えております。
当社グループは、この考え方を企業理念・企業行動指針などに盛込み、常日頃から「活力に満ちた安全で働きやすい職場づくり」を人事施策の基盤とし、一人ひとりの成長とスキルアップを目指し、チーム力やマネジメント力の向上にチャレンジしてまいります。
<人材育成と多様性>
人材育成方針(自分事意識・発信型人材、マルチスキル人材・グローバル人材)に沿った取り組みを進めるとともに、人材の多様性を尊重し、女性・外国籍およびキャリア採用者の方が能力を十分に発揮できる環境の整備を推進しております。
公正・公平な採用や育成、能力重視の昇格や管理職登用により女性・外国籍およびキャリア採用者が中核人材として活躍できる環境づくりを目指してまいります。
多様性の確保に向けた取り組み
1.女性活躍
女性活躍推進法に基づく行動計画を策定、育児・介護との両立支援により女性が働きやすい環境の実現を目指しております。本計画に沿って、新卒・キャリア人材ともに、女性採用を拡大、またマネジメント職登用を想定した研修など成長の機会を設け、女性が十分に能力を発揮し活躍できるよう制度づくりや環境整備を推進してまいります。
2.外国人活躍
海外で活躍できる人材、および海外拠点を運営できる人材を育成するため、外国人採用の拡大に加え、グローバル人材育成の取り組みを拡充しております。その多様な個性、特徴、経験を生かせるように取り組み、マネジメント職登用者数の拡大を目指してまいります。
3.キャリア人材の活躍
キャリア採用については継続的に実施しております。昇格やマネジメント職登用については、新卒採用、キャリア採用に関係なく、能力重視で評価し、キャリア形成に合わせた階層別研修なども同様に実施し、マネジメント職に登用できるように育成することで、マネジメント職登用者数の拡大を目指してまいります。
<社内環境整備(働きやすい職場環境づくり)>
①従業員エンゲージメント向上
持続的成長するためには、従業員エンゲージメント向上も重要な経営課題と考えております。職場マネジメントサーベイを実施し、従業員の本音を聞き取り、会社施策や職場の改善につなげる活動を継続しております。
②安心・安全な職場環境づくり(健康経営)
社員一人ひとりが持つポテンシャルを十分に発揮し、高い成果を得るためには従業員が「健康」であることが最重要になります。会社方針として掲げているスローガン『もっと、もっと、ワクワクしたい。明日の笑顔のために』となれるよう、継続的な企業活動を推進し、従業員が健康であり続けられる、安心・安全な職場環境づくりを推進してまいります。
※経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2022」の大規模法人部門に認定
③福利厚生
2022年度には従業員の福利厚生増進策の一環として、従業員持株会加入者へ譲渡制限付株式を無償提供するとともに、奨励金の上限額引上げを実施いたしました。従業員持株会を充実させることにより、中期経営計画達成に向けた、従業員一人ひとりの会社経営に対する関心度/一体感の『より一層の向上』を目指した施策を推進しております。
リスク管理
当社グループは、コンプライアンス担当者会議やマネジメントシステム(ISO14001)で、「特定したリスクと機会」に記載した気候関連のリスクを管理しております。
リスク管理のプロセスは、リスクの識別・評価を行い、発生頻度やインパクトから優先順位付けした上で、委員会等で回避などの対策を決定し、進捗管理を行っております。また重要リスクについては定期的に取締役会に報告しております。
指標及び目標
当社グループの環境活動は、長期目標である2050年に工場のCO2排出量ゼロなどの目標を掲げております。
また、中期目標である2030年マイルストーンとしてCO2排出量を46%減(2013年度比)を設定しながら、環境に配慮した生産工程や設備の開発など、社内横断的にCO2低減活動を進めてまいります。
更に5年ごとに「環境取組みプラン」を策定し、毎年の会社目標へ落とし込んで活動を推進してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
当社グループでは、上記「戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
区分 | 項目 | 22年度実績 2022/4/1-2023/3/31 | 目標 |
人材育成 | 海外人材研修 | 12名 | 10名以上 |
海外研修出向(若手) | 10名 | 3名以上 | |
多様性 | 採用における女性比率 | 16% | 30%以上 |
女性管理職人数 2023/3/31時点 | 1名 | 15名以上 (30年度目標) | |
労働者 男女賃金の差異 | 全労働者 | 70% | - |
正社員 | 73% | ||
有期 | 67% | ||
中途採用者の管理職比率 2023/3/31時点 | 11% | - | |
外国人在籍者 2023/3/31時点 | 7名 | - | |
働きやすい 職場づくり | 平均残業時間 | 21.9時間/月 | 20時間/月 以下 |
年休取得日数 | 15日/年 | 16日/年 | |
男性育児休職取得率 | 10% | - | |
職場マネジメントサーベイ | 67% (肯定回答率) | 75% |
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