三菱総合研究所 【東証プライム:3636】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループは、「人と組織の持続的成長」を支える中長期的な人材育成、事業拡大に資するため、全社共通の探索や事業開発に資する研究を実施しています。
シンクタンク・コンサルティングサービスについては、研究・提言委員会を中心に、研究テーマの選定、進捗のフォロー、成果の全社展開を進めています。新事業開発については、ストック型事業の拡大、シンクタンクDXの実現に向けて、部門横断の審査委員会を設置し、テーマの選定、進捗フォロー、成果の事業化を進めています。
また、ITサービスについては、当社グループの中核企業である三菱総研DCS株式会社が中心となり、研究開発を実施しています。
当連結会計年度における研究開発費は1,736百万円であり、シンクタンク・コンサルティングサービスに係る研究開発費は1,246百万円、ITサービスに係る研究開発費は489百万円であります。
セグメントごとの主な研究開発活動は、以下のとおりであります。
(1)シンクタンク・コンサルティングサービス
① 未来社会構想研究
「カーボンニュートラル資源立国の実現に向けて」と題し、カーボンニュートラル(CN)の実現に向けた資源循環や産業構造転換の将来像を示し、産官学が果たすべき役割やその具体策を明らかにしました。
また、ウェルビーイングに関する研究として、当社が開発したウェルビーイング指標を用い、企業経営における指標活用の在り方について研究を進めました。
② シンクタンク基盤研究
シンクタンク基盤研究として、マクロ経済研究と先進技術研究を実施しました。
マクロ経済研究では、世界経済及び日本経済の最新動向を分析し、今後の経済見通しや政策提言等を取りまとめて定期的(年4回)に発信しました。また、マクロ経済に関する知見を他研究(未来社会構想研究、VCP連動研究)や各部門事業へ活用することで、研究・提言活動及び当社事業の質向上に貢献しました。
先進技術研究では、CX(コミュニケーション・トランスフォーメーション)に注目し、2030年代におけるバーチャルテクノロジーの応用展望について研究を行いました。また、行動経済学を活用した社会課題解決のための技術として行動促進支援技術を取り上げ、人々の行動を促進するためのアイデアを検討するための手引きとして研究成果を整理しました。
③ 価値創造プロセス(VCP)連動研究
当社は「中期経営計画2023」の基本方針のひとつに「VCP経営」を掲げており、重点領域として取り上げた分野(ヘルスケア、人材、都市・モビリティ、エネルギー、情報通信、食農、循環、レジリエンス)にて政策・経済と科学・技術の知見を融合し、社会課題の深掘りや社会課題解決策に関する研究を行いました。各分野の研究成果は、官公庁への政策提言や企業やメディア向けの提言として発信しました。
④ 特別研究
当連結会計年度の特別研究として、米中対立やウクライナ情勢等を受け、国際情勢と経済安全保障政策の動向を把握・分析する研究を行いました。
⑤ 新事業開発研究
新事業開発研究では、引き続きストック型事業の拡大に向けて、当社の強みが発揮出来る領域であるエネルギー分野を中心に、再生可能エネルギーや蓄電池等の「分散型エネルギーリソース」の最適化運用計画を立案するサービス開発等に取り組み、一部サービスを商用化しました。
また、当社グループのデジタル化、DX化を推進する「シンクタンクDX」の取り組みを加速すべく、生成AIの業務利用に関する研究、試用を進めるとともに、情報収集やデータ分析の自動化、効率化、最適化に向けて新たなツール開発を進めています。当社内で効果が確認されたツール、サービスは、企業課題、社会課題の解決に向けて積極的に商用化を進めています。
(2)ITサービス
情報の多様性・複雑性が増しているデータ管理及び分析が重要視されている中で、AIやタグ情報などを活用した技術研究を継続的に実施しています。一部テーマは大学等との共同研究も実施しており、実用化に向けて進展しています。
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