企業三光合成東証プライム:7888】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの研究開発活動においては、高品質・高付加価値の製品開発を継続するとともに、生産のムダを省き生産コストを押えたものづくりができる製品の開発を進めております。電力などのエネルギー消費を抑制するような設計を進めております。また、近年、話題となっているプラスチック廃棄物を低減し、環境負荷を低減する技術開発を大学などの研究機関とともに取り組んでいます。プラスチックの高度資源循環技術の開発に関してNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募した「革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発」に採択され、環境に配慮したプラスチックの利用に関する開発を他の参画する大学や参加企業とともに推進しております。これまでに蓄積した金型・成形技術をより資源循環の観点から活用できるような結果が得られており、開発された技術を実際の成形品に適用する実証段階に進んでおります。

 OA機器及び家電分野の製品開発においては、海外での受注拡大及び収益向上のため、従来の固定観念を排除した製品形状、金型設計及び成形技術により生産性を大きく飛躍させることができました。これらの技術を広く他の製品にも活用できる様に、さらなる技術開発を進めております。さらに、医療機器部品の製造も徐々に増産体制を整えております。これらの実績により、医療機器メーカー様への営業活動を強化すると共にさらなる医療機器部品の拡販や医療器機特有の製造技術の確立を行っております。

 車両の内外装部品の分野では、低燃費と環境への影響を低減させたEHV(Electric and Hybrid Vehicle)の製品開発に積極的に取り組み、製品コストを大幅に低減しさらに多くの車種への展開を図っています。近年、車両に用いられる電池ケースなどは大型化が進んでおり、より大きな製品を低コストで生産するための検討をこれまで培った解析なども使いながら進めており、金型技術や成形技術を確立してきております。特に低圧成形を可能にするなどにより製造コストを抑えた加工方法を顧客に提案し、各自動車会社からの部品の受注が決まっております。また、製品設計の観点からもお客様の開発部門との連携を進め将来の製品要求に対応するような機能を盛り込む開発を進めております。このような大型の電池ケースなど電池関連の部品は、今後、車両における主力戦略部品であると位置づけ大きくシェアを伸ばすことを推進しております。

 炭素繊維を用いた新技術の開発では、熱硬化性のCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)の加工技術や、熱可塑性のCFRTP(Carbon Fiber Reinforced Thermo Plastics)の加工技術の開発、炭素繊維複合材料による射出成形などの研究開発に取り組むとともに、複合材料を用いた製品開発を進めることで、軽量化と高強度を実現するような商品提案などお客様のご要求に合わせた加工技術の開発と商品化を目指しております。また、複合材部品の設計のために、構造解析ソフトを用いて複合材の特性を活かす商品の設計の取り組みを進めております。また、顧客からの試作品等の具体的な加工依頼が増えており、客先要望の商品開発に関わりながら量産体制を整えております。

 射出成形の成形品変形シミュレーションの研究では、大学、公設研究機関と連携して開発した解析ソフトウエアにさらなる改良を加えて金型製作費用の低減に寄与しております。解析モデルと製品モデルとの間で製品形状のデータをやりとりし、さらにより精密な金型製作に対応できるような独自のソフトウエア開発を開発し、金型設計に活用する実証を行っております。また、成形品の使用環境下における変形を予測するだけにとどまらず金型製作や量産成形に積極的に利用する解析技術の確立を目指して、解析ソフトの開発を進めております。ソフトウエアの改良を行うことで解析精度の向上が図られており、さらにこうした解析結果を金型設計に直接展開できるような技術の開発やAI等のさらなる活用としてデータサイエンス分野の取り組みを開始しました。

 金属光造形複合加工機(3Dプリンター)を用いた金型作りを積極的に行い、3Dプリンターを用いた高精度加工や高速加工技術開発などを行い、今までにないような機能性をプラスチック製品に発現できるような金型製作方法を開発し、活用範囲を拡げるために大学や公設試験所との共同研究を行っております。プラスチック部品の製造工場では、省力化機器を設計製作し製造コスト削減、品質向上に寄与しております。このような省力化機器の製造技術は、金型製造工場においても活用されており生産性や作業者の安全にも配慮しつつ製造効率を大きく向上できるように技術展開を進めております。

 これらの結果、当連結会計年度における研究開発費は862百万円となりました。

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