企業レオパレス21東証プライム:8848】「不動産業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、原則として当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、施工不備問題により毀損した信頼の回復に向け、施工不備問題の解決、再発防止策の具体化やガバナンスの高度化に取り組んでおります。また、ノンコア・不採算事業からの譲渡・撤退をはじめ、抜本的構造改革に取り組んでまいりました。

2025年3月期は、経営方針の柱として、「施工不備への対応」「収益力の強化」「サステナビリティ経営の推進」「中長期的な成長に向けた体制作り」の4つを掲げ、経営基盤のさらなる強化を図ります。


(2) 経営環境及び対処すべき課題

(経営環境)

 日本国内における一般世帯数は、2023年をピークにして減少に転じる一方、当社のターゲットである単身者の世帯数は、少子高齢化や人口減少の影響をダイレクトに受けるファミリーの世帯数と比較するとその減少幅は小さい傾向にあり、10年レベルのスパンで考えた場合、当社が主力としている単身者向けのアパートには一定の需要が発生し、急速なダウントレンドは生じないと想定しております。

2023年度の貸家の新設着工戸数は、3年ぶりの減少(前年度比2.0%減)となりました。わが国の賃貸住宅市場は、人口減少・少子高齢化により空き家数の増加が続いており、このような環境下で事業を継続していくためには、将来的にも高い入居率が見込める三大都市圏を中心に物件を供給するほか、外国籍入居者の増加、単独世帯の増加、高齢化といった社会の変化を捉えた商品の開発、適切なメンテナンスによる物件価値の維持・向上、不動産テックの導入による利便性と付加価値の高い入居者サービスの提供等による差別化戦略が重要となります。

 賃貸事業を主な事業とする他社はファミリー層をターゲットにした長期間の居住を前提としたビジネスモデルであるのに対し、単身者向けに家具家電を備えたワンルームを短期利用でも可能な形で大都市圏に集中して提供している当社は、賃貸住宅市場において競合他社とは異なる独自のポジションを確立していると認識しております。

(対処すべき課題)

■ 施工不備への対応

 今後予測される改修戸数は、2024年4月末時点で約16,400戸を見込んでおります。

2024年末までの明らかな不備解消に向けて、入居中の部屋や他社が管理している物件に対する交渉を粘り強く進めるとともに、難航する場合には中立な第三者の意見を参考に調停を含めた対応も検討することにより、改修スピードの向上に努めてまいります。

■ 収益力の強化

 エリア特性に合わせた柔軟な募集家賃の設定やマンスリープランの商品見直しにより、2024年3月期の成約家賃単価は、施工不備問題発覚前の水準まで回復いたしました。

2025年3月期においても、「収益最適化戦略」として、適正なプライシングによる稼働家賃単価の引き上げを図りつつ、入居率向上施策を実施することにより、さらなる収益拡大を目指してまいります。

■ サステナビリティ経営の推進

 スマートロックやオンライン契約、チャットボット対応等のDXの取り組みを進めておりますが、今後もDX戦略を強化してお客様の利便性向上と当社の業務効率化を実現することにより、不動産テック企業として持続可能な地位確立を目指します。

 また、人的資本経営として、会社と従業員が連携して支え合う関係を築くことにより、当社が提供する付加価値を増大させ、顧客や社会へ大きく貢献できるように努めてまいります。

■ 中長期的な成長に向けた体制作り

 アパート等の建築受注再開に向けて、2024年5月より開発部門を新設しており、将来的に開発事業を再開できる体制の整備を進めてまいります。

 また、施工不備問題によって毀損した当社ブランドの再構築を図るため、社内ブランディングの再構築による社員エンゲージメントの向上や、当社のパーパスである「住まいをテーマに新たな価値を創造しより良い暮らしを提供する」社会インフラ企業として、さまざまな施策を展開してまいります。

(3) 目標とする経営指標

2025年3月期以降の目標とする経営指標は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

2024年3月期 実績

2025年3月期 計画

前期比

売上高

422,671

428,600

+5,928

営業利益

23,313

26,600

+3,286

EBITDA(営業利益+減価償却費)

27,974

30,100

+2,125

経常利益

19,476

24,900

+5,423

親会社株主に帰属する当期純利益

42,062

14,500

△27,562

1株当たり当期純利益(EPS)

130.91円

45.64円

△85.27円

※ EPS=親会社株主に帰属する当期純利益÷発行済株式総数(自己株式控除後)

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