企業リバーエレテック東証スタンダード:6666】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営理念、経営方針

 当社グループは、「源流」「創価」「革新」を経営理念としております。

「常に、源流に立って考え、意欲して創造し、価値を創り、新しい時へ、自ら変革し対応しよう」という基本理念に従い、長期経営ビジョンを「革新的技術を用いた最適価値の電子デバイスを世界に発信し、人々のくらしと生活環境の向上に貢献する」とし、このビジョンを実現するために2026年度を最終年度とした「中期経営計画R2026」を策定し、「顧客の満足と信頼の獲得」「独創的発想による価値の創造」「構造改革による収益力とキャッシュ創造力の強化」「持続可能な経営基盤の確立・強化」という4つの中期経営方針を掲げ、グループ一体となってその実践に努めております。

(2)経営環境、中長期的な会社の経営戦略

 当連結会計年度の業績は、前中期経営計画「R2024」において掲げた重要経営指標である連結売上高・連結営業利益(率)・ROICに対し、大きく目標を下回りました。当社の主力市場であるスマートフォン向けや無線通信向け、PC関連等の民生機器向けの在庫調整の長期化から需要が低迷したほか、それに伴い市場間競争も激しさを増していることが主たる要因と考えております。先行きに関しては在庫調整は一巡するも中国経済が力強さを欠いているほか、地政学的リスクの高まりもあり、世界経済は不安定な状況が続くものと思われます。

 前中期経営計画で掲げた当社グループを取り巻く世界的潮流(メガトレンド)に大きな変化はなく、中長期的にはICT社会の進展により、当社グループが属する電子部品業界は着実に成長していくことが予想され、当社グループは「すべての人とモノがつながる社会」の進展に貢献する最先端の電子部品を世界に届け、社会とともに持続的に成長し、企業価値向上の実現を目指します。

 基本方針1「顧客の満足と信頼の獲得」

 当社グループの強みを活かせる成長市場に経営資源を集中し、企業価値向上を目指します。

 注力市場をモビリティ・医療ヘルスケア・IoT無線通信・航空宇宙/次世代デジタルインフラ市場とし製品ポートフォリオの最適化を図り、持続的な成長を目指します。

 航空宇宙/次世代デジタルインフラ市場においては高速・大容量・低遅延・多数同時接続・低消費電力・セキュアな通信技術が期待されており、タイミングデバイスにおいてもこれまで以上に高周波・高精度・低消費電力といった要求仕様が高まっております。当社が新たに開発したKoTカットOPAW水晶デバイスはこれまでにない高周波・低位相ジッターを実現しており、この分野での事業展開が期待されます。また、モビリティ市場はこれまで市場の参入障壁が高い市場でありましたが、事業環境の変化や当社の強み等を鑑み、本格的な市場参入を図ります。

 基本方針2「独創的発想による価値の創造」

 独創的発想をもって革新的技術でイノベーションを創出し、新しい価値を創造します。

KoTカットOPAW水晶デバイスについては市場の要求仕様に応えるべく更なる開発を続ける一方、需要予測に基づくマーケティング活動によりタイムリーかつ安定供給ができる体制を構築していきます。また、音叉型・ATカット水晶デバイスについても、開発ポートフォリオを最適化し、小型・低消費電力化など、市場のニーズに柔軟に対応し、企業価値の最大化を図ります。

 基本方針3「構造改革による収益力とキャッシュ創造力の強化」

 事業構造の改革を推進し、収益力とキャッシュ・フロー創出力を高め、企業価値向上を果たします。

ROICをツリー展開させた施策を推進し、事業成長と投下資本効率の改善を目指します。当連結会計年度においては収益力の大幅な低下のほか、将来の成長に向けた先行投資の影響もあり、投下資本効率も前期を下回る結果となりました。中期経営計画においては成長のための積極投資と事業構造改革によるキャッシュ創出の両輪を回すことで企業価値向上を目指します。

 基本方針4「持続可能な経営基盤の確立・強化」

 公正かつ透明性の高いガバナンス体制を構築し、社会的課題に取り組み企業価値向上を果たします。

 リバーグループはステークホルダーのサステナビリティに対する考え方や当社グループの事業環境の変化等を鑑み、2024年度において5つの新たなCSR・サステナビリティ目標を特定しました。

①ICT社会を進化させる製品の提供

②品質保証・安全安心への取り組み

③コーポレートガバナンスの強化

④リスクマネジメントの強化

⑤コンプライアンスの徹底

 これらのマテリアリティについては、グループ全体で方針展開を図ることにより、持続可能な経営基盤の確立・強化を図り、中長期的な企業価値向上を目指します。また、現状では気候変動などマテリアリティとして特定していない社会的課題についてもステークホルダーの要請や期待に応じて積極的に対応していきます。

 創出されたキャッシュについては中期経営戦略に従い、持続的な成長と企業価値向上を可能にする長期的視点の投資を優先的に行うほか、株主還元や財務の健全性向上を目的とした債務の圧縮を進めていきます。株主還元については配当性向20%を目安とした安定的な配当の実施、フリーキャッシュ・フローや株価推移を勘案した自己株式の取得を検討していきます。なお、株主還元に関する基本方針については改定も含め今後の検討課題といたします。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、成長性を測る指標として、連結売上高及び連結売上高営業利益(率)を、企業価値向上を測る指標としてROIC(投下資本営業利益率)を重要な経営指標と位置づけております。当期においては、すべての指標において大幅な未達となりました。

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