企業メディキット東証スタンダード:7749】「精密機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、不安定な国際情勢を受け環境がますます変化する中、多様化、高度化して多岐にわたる顧客ニーズ

 に応える製品を研究開発して、価値提供を追求することを基本方針としております。このため情報収集から製品化まで

 にわたる基礎技術及び応用技術の研究開発についての役割を分担し、6部門・42名のスタッフにて活動しています。内

 容は①顧客ニーズ情報収集、②既存製品の改良、③医療現場で行われている安全対策について医療機器からの提案、④

 患者のQOL(Quality of Life)への寄与に関する医療機器からの提案、⑤カテーテル技術応用展開になります。な

 かでも医療現場で行われている安全対策について医療機器からの提案である誤刺事故防止機構(安全機構)付き針製

 品、およびインターベンション関連の血管内治療用カテーテル製品の研究開発にウエイトを置いております。このよ

 うな取り組みによって当連結会計年度の研究開発費は278,442千円(売上高比率1.3%)となりました。

 なお、医療機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、品目区分別に記載しますと次のとおりであります。

 人工透析類

 2023年度は、止血弁を内蔵し、安全機構を装備した透析用留置針「ハッピーキャスProFlex(プロフレックス)」の

 内針に更なる改良を加え、安全機構作動時の操作性・安定性および止血弁の封止性を高めた改良品を市場投入しており

 ます。今年度は海外欧州への展開を拡充すべく「Supercath Clampcath」、「Supercath NEO」および「Supercath

PRO」を主軸とした透析用留置針について欧州医療機器規則(MDR)に対応するため規制当局への申請を実施し、その後

 当局との照会対応を重ね、2023年12月にMDRクラスII認証を取得いたしました。また、「Supercath NEO」の海外展開と

 して中国への拡販を目的として、中国当局(NMPA)へ登録申請書を提出し、技術文書の審査中です。さらに

「Supercath PRO」につきましては、オーストラリアの薬事登録を完了しまして、出荷を開始しております。

 静脈留置針類

 当社グループは、安全機構と圧迫止血補助弁の開発により静脈用留置針の国内トップシェアを獲得しましたが、更な

 る品質向上としまして安全機構作動速度の安定化や圧迫止血補助弁の高性能化を目指し改善改良を続けております。今

 年度はパッシブタイプの針刺し防止機構付きの静脈用留置針「スーパーキャス7」において、バックフローの視認性能

 を最大限向上させるため改善改良に取り組みました。顧客である米国のICUメディカル社で評価を実施し先発同種品と

 遜色ない結果を得て市場投入の準備中です。また、輸出製品として中国向けの製品におけるラインナップ追加として、

26G Supercath5(翼無し・翼付き)の変更申請の準備を完了しております。加えて、「Supercath5」を欧州市場へ販

 路拡大していく為、透析用留置針と同様に2023年12月に欧州医療機器規則(MDR)クラスII認証を取得いたしました。

 インターベンション類

 カテーテル、およびカテーテルイントロデューサ(シース)の研究開発、ならびに医療現場のニーズに沿った新製品の

 開発を行っております。循環器分野における不整脈治療で使用される「メディキットブレイデッドシース(ニックネー

 ム:AbRoad STOUT)」および「メディキットスティーラブルシース(ニックネーム:AbRoad FLEX」の拡充を行ってお

 りますが臨床現場からのご指摘に対する改善改良活動を実施しております。一連の手技におけるユーザビリティーを最

 大限考慮し使用感をブラッシュアップするとともに他社製品との互換性を高めることに注力致しました。また、循環

 器・脳外科分野で用いられるラディアルアプローチ用のシースに関して、昨年度販売を開始したメディキットスーパー

 シース「Coat Plus(肉薄型)」から更に治療の低侵襲化を目指し外径を細径化したシースとしまして「超肉薄シー

 ス」の開発を行っており、現在薬事申請に必要な設計検証試験に移行しております。海外輸出案件としましては、中国

 向けに「Supersheath」の輸出を2023年11月に開始しております。さらに、「Supersheath」を欧州市場へ販路拡大すべ

 く、欧州医療機器規則(MDR)に対応するため、2023年8月に規制当局への申請を実施し、現在当局との照会対応を行

 っております。

 ガイディングカテーテル関連では、EVT用として既存のParent製品に改良を加え分岐血管での到達性と操作性を向上

 させた「ダイレータ形状付きParent製品」の市場投入を行いました。加えて、脳血管内治療用のデバイスとして、脳血

 管の遠位部までの安全かつ正確なカテーテル誘導と治療におけるバックアップ性を向上させた中間カテーテル

「Cerulean DD6 MK2」を市場投入いたしました。

 また、子会社化しました株式会社 Bolt Medicalで開発された製品(※)につきましては製造販売承認申請を行い、

2024年2月にPMDAによるQMS適合性調査を終え、現在規制当局であるPMDAとの照会対応中です。

※脳血管内治療を実施するために、より適切な位置にカテーテルを挿入支援するためのデバイスです。このデバイスに

 よって今まで以上の安全性と治療効果が期待でき、より難易度の高い治療についても低侵襲な血管内治療を選択できる

 ものと考えております。

 その他類

 新たな分野として、今後は様々ながん治療における高精度医療と共に組織生検のニーズが高まるものと予測されるた

 め、放射線科領域・泌尿器科領域で有用性の高い製品の開発に努めており、当社の針加工技術の強みを生かした切れ性

 能の高い生検針(セミオートタイプ)の開発を進めてきました。2023年8月に薬事申請し、2024年2月に製造販売認証

 を取得いたしました。

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