企業兼大株主ミライト・ワン東証プライム:1417】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動につきましては、事業会社を中心に行っております。当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は304百万円であります。セグメントごとの主な研究開発活動は次のとおりであります。

[ミライト・ワン]

研究開発活動を支える組織としてみらいビジネス推進本部及びNTT事業本部DX推進部があります。みらいビジネス推進本部は事業本部・支店と連携し、(1)工事施工の効率化や安全・品質の向上に資する技術開発、(2)新規事業開拓に資する技術開発、(3)新技術導入関連、(4)全社の知的財産の管理を行っております。NTT事業本部DX推進部はNTT事業本部内の各技術センタと連携して主に(5)ネットワークエンジニアリング事業における工事施工の効率化や安全・品質の向上に資するインフラ技術を中心に開発を行っております。

研究開発費は152百万円であります。

(1)施工技術開発関連

・土木工事の効率化を目指した「地中探査レーダー」の取り組みについて研究成果を取りまとめ、学会、論文で発表しました。

(2)新規事業開発関連

・施工後一定年数を経過した太陽光発電所において、ドローン画像をソフトで解析することで太陽光パネルの発電異常を検出する技術を確立し、中古発電所の再生(リパワリング)事業への適用を開始しました。

・弊社の持つ通信光ケーブル工事のノウハウを生かし、他企業と共同で社会インフラの構造物の歪をモニタリングする技術の実用化を行っております。弊社では、光ファイバセンサケーブル敷設の標準工法を確立した上で、複数の工事案件を受注しました。今後の新規事業として更なる拡大を図っていきたいと考えております。

(3)新技術導入関連

・生成AI技術を早期に適用し、業務効率化を図る事を目的に、社内で検討プロジェクト体制を立ち上げました。プロジェクトでは、生成AIの実力値評価と、社員が安心して使えるようガイドラインを策定し、全社員やグループ会社が利用する環境を整えました。今後、活用を促進し、業務効率化を行います。

・生成AIを画像分析の領域に適用し、エンジニアリング業務へ活用していく取り組みについて、継続的に検討を行っております。

(4)知的財産関連(2023年4月1日~2024年3月31日)

・特許(出願2件、登録1件)、商標(出願1件、登録4件)を行いました。

(5)ネットワークエンジニアリング事業関連

(通信線路関連)

・通信事業会社による提案内容に対し、お客様に「採用」と判断されたVE提案は「2件」あり、本内容に基づいた技術資料発出により全国の通信建設会社に向けて運用指示が図られました。

1. 自己支持型ケーブル区間におけるストランドアース固定方法の改善

2. 電磁誘導絶縁対策区間における接続端子函用ロッドの施工方法改善

・通信事業会社による提案内容に対し、お客様に「自由裁量」と判断されたVE提案は 「5件」あり、本内容に基づき、全国の通信建設会社において各社の裁量によって運用を図っても良いと周知されました。

1. バケット車逸走防止音声メッセージ機能の搭載

2. 自立型設備点検棒(たおれん棒DX8)

3. 電柱折損時における復旧方法の効率化

4. 地下ケーブルにおける鋼シース等の剥ぎ取り工法の標準化

5. 水準器付き角度計

<参考>

 『VE提案』とは、バリューエンジニアリングの略称で作業の効率化、コスト削減等への積極的な取組みにより、電気通信設備請負工事におけるサービス生産性の向上を図ることを目的としたお客様の制度です。

[ラントロビジョン]

 該当事項はありません。

[TTK]

研究開発活動を支える組織としてエキスパートセンタがあり、事業本部・支店と連携し、電気通信工事事業の生産性、品質の向上及び安全確保のため、作業に必要な機械・工具・測定器等各種装置の開発や施工方法の改善に取り組んでおります。

研究開発費は3百万円であります

(通信線路関連)

・通信事業会社による提案に対し、お客様に「採用」または「自由裁量」と判断されたVE提案は「2件」ありました。

1. 2条引留金物への引留柱用絶縁金物適用拡大(採用)

2. メタル系故障修理・開通支援ツールの開発の提案(自由裁量)

[ソルコム]

 研究開発活動を実行する組織としてE&S事業改革PTがあります。今年度は「みえる化」による直接業務のプロセス改善と「設計/施工管理/設備保守のDX化」による間接業務の効率化を目的に自社開発等によるアプリケーション開発に取組んでまいりました。

 研究開発費は12百万円であります。

[四国通建]

 該当事項はありません。

[西武建設]

 該当事項はありません。

[ミライト・ワン・システムズ]

 該当事項はありません。

[国際航業]

 空間情報コンサルティング事業において、事業技術開発本部先端技術開発部中心に事業部門と連携して、新技術・新商品に関する研究開発活動を行っております。

 その活動は、先端技術開発部が中心となって先端・基礎研究を行い、応用技術の開発、新製品の開発及び既存商品の機能強化などについては、個別の研究開発案件ごとにプロジェクトチームを編成し取り組んでおります。当連結会計年度に支出した研究開発費は、基礎研究費、応用技術の開発、新製品の開発及び既存商品の機能強化など252百万円(2024年1月~3月は135百万円)となっております。

(1) 基礎研究に関するもの

 従来から社内で総務・法務、人事などの規約や規程を検索する仕組みはありましたが、必要な情報を得るには時間を要していました。生成AIや対話型AIを使い、必要な情報を短時間で取得できるシステムの開発に着手しています。このシステムは、社内の情報検索だけでなく、災害時の被災状況、避難場所などの情報検索用システムとしての活用も検討しています。

 また、近年では道路や河川の維持管理、土砂災害を防ぐためなどに航空レーザ測量により3次元点群データが多く取得されています。ドローンにより撮影された画像から3次元点群データを作ることもできます。しかし、3次元点群データはデータ量が多く、今までは3次元点群データを容易に扱えるビューアシステムがありませんでした。Web上で3次元点群データ、CADデータ、元の画像データなどを高速に表示し、断面図作成、面積や体積の計算などが行える3次元ビューア(Fusion Space)の開発を行い、インフラ維持管理や河川管理の分野で活用を始めています。

(2) 応用技術の開発、新製品の開発などに関するもの

 応用技術の開発、新製品の開発などに関する開発は、4事業部と先端技術開発部とが協力して進めております。2023年度は、各事業に関わる27件の技術開発を実施しております。開発内容としては、インフラ施設の劣化状況の調査や診断に関する技術開発、斜面のモニタリングに関する技術開発など国土強靭化やDX推進にかかわる技術開発が多いですが、Jクレジットや生物多様性の評価などGX推進に関する技術開発も実施しています。

(3) その他

 空間情報コンサルティング事業全般に関わる技術の向上や交流を主な目的として、①技術シンポジウムの開催、②国の関連研究機関などへの研修派遣、③学識経験者などを講師とする専門分野の研究会活動などを、国際航業株式会社の先端技術開発部と4事業部が中心となって継続的に実施しております。

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