ミツウロコグループホールディングス 【東証スタンダード:8131】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループでは、経営理念を「わたしたちは、豊かなくらしのにないてとして、常に正道に立ち、お客さま起点で社業を運営します。」と掲げ、エネルギーを中心とした生活者周辺サービスの充実をはかっております。
常に生活者目線で新しいサービスを拡充していくのはもちろんのこと、自然エネルギーの活用や省エネ住宅機器の設置推進等により、これからも地球環境保全へ貢献してまいります。
また、特にエネルギー製品では「安全・安心」を最優先して提供できるよう保安への取り組みを継続的に強化し、事業活動ではコンプライアンスに重点を置き、企業の社会的責任を果たしてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループの中心事業であるエネルギー事業、中でも高い収益力を維持するLPガスは災害時に強い分散型エネルギーとして注目されておりますが、その市場傾向は成熟期であり、人口減少が見込まれるこれからの時代にあって飛躍的に市場規模が拡大することは見込めず、灯油やガソリン等の石油製品は需要が減少傾向にあります。
こうした状況下で競争力を維持し、安定した収益を確保するため、徹底した合理化による事業コストの削減はもとより、次世代の中核となり得る事業の市場開拓と収益力拡大による成長戦略が重要となります。
当社グループは経営理念に掲げる「豊かなくらしのにないて」となるべく、コア事業であるエネルギー周辺事業の競争力を維持しながら、主として以下の事項に注力してまいります。
①自社電源保有の強みを活用した電力ビジネスの収益力拡大
自社電源を保有する優位性を最大限活用するため、電気の販売並びに電力の供給等をはじめとする電力ビジネスの収益力拡大を目指すとともに、家庭用燃料電池や蓄電機器の普及に注力します。
②生活周辺サービスの強みを活かした顧客基盤の拡大
生活周辺サービスに強みを持つ当社グループとして、既存事業においても次世代事業においても販売活動の基はお客様であり、お客様を増加させることが当社グループの経営基盤です。今後も当社グループのファンが1人でも多くなるよう、お客様数拡大を図ります。
③フーズ事業の積極的な店舗展開、一層の品質管理とホスピタリティ強化
フード事業の積極的な店舗展開と飲料水事業の販路拡大を図り、安定した事業基盤の強化に努めてまいります。今後もお客様に満足していただける商品提供とともに、より一層の品質管理とホスピタリティを強化してまいります。
④持続可能な社会づくりへの貢献
ESGの観点から長期的な視野で当社グループの事業を鑑み、あらゆる社会課題の中から経営が優先的に取り組むべき課題を検討した結果、以下の6つのマテリアリティを特定し、各々にKPIを設定しております。
(1)環境への貢献
(2)地域社会への貢献
(3)コンプライアンスの徹底
(4)安全および災害対策の強化
(5)健康経営
(6)ダイバーシティの推進
各KPIに対し定量目標と目標年度を設定し、これらの達成を目指すことで、多様なステークホルダーの皆様と新たな価値創造を継続し、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
⑤アジア地域を中心としたグローバルへの更なる進化
当社連結子会社であるTRIFORCE INVESTMENTS PTE.LTD.を通じてグローバルなビジネスへの投資と支援を実施し、アジアを始めとする世界の皆さまに、持続可能な価値をもたらすよう努めてまいります。
(3)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境は、電力・ガス自由化以降、脱炭素化、分散化、デジタル化という流れの中、電力・ガス・熱供給分野の一体的な改革が進み、エネルギー市場の垣根を越えた総合エネルギー市場が創出されております。さらに、AI・IoT等の革新的な技術の導入や異なるサービスの融合といったイノベーションの創発を通じ、エネルギー選択自由度の拡大や料金の最大限の抑制等、消費者の利便性が向上しております。
また、世界規模でのCO2削減取り組みや激甚化する自然災害に備えたインフラ強靭化、ウクライナ情勢の変化などによる資源価格の高騰、国際的な需給構造の変化、少子高齢化や人口減少による需要変化、生活様式の変化等の国内外の多様な環境変化への対応が求められております。エネルギー事業者は、環境適合、安定供給、経済効率の観点から、サステナブルな社会に向けた低炭素化・脱炭素化、安全・安心な社会に向けたレジリエンス強化、安定供給継続・事業継続に向けた経営基盤の強化等の更なる高度化を進める必要があります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、多様なステークホルダーの皆様と新たな価値創造を継続し、豊かな暮らしと社会づくりに貢献するため、長期的な視野で、当社の事業を鑑み、あらゆる社会課題の中から優先的に取り組むべき課題を検討し、6つの重要課題(マテリアリティ)を特定しました。
①環境への貢献
ミツウロコグループは、この地球から事業活動に必要な資源等、様々な恩恵を受けており、地球環境をより良い状態に保全していくことが自らの責務であることを自覚しています。ミツウロコグループの存在意義は、日々の企業活動を通じ、社会そのものを良くしていくことであり、社会課題を解決するための積極的な取り組みを最重要視しています。世界共通の課題である気候変動対策として、ミツウロコグループの事業活動及びお客様の製品・サービス利用時のCO2排出量の削減とエネルギー効率向上へ貢献し、2050年度のカーボンニュートラルを目指します。事業活動におけるCO2排出量を削減するため、SmartOWL®の自動検針による配送業務効率化や、錯綜配送の解消、エコドライブ活動の推進、営業車のEV車への変更、再生可能エネルギーや低環境負荷電源の取扱量の拡大を行います。また、お客様のCO2排出量の削減に貢献するため、LPガス配送効率化サービスの拡大、高効率住宅機器への切替え、ミツウロコグリーンプランの推進、ミネラルウォーターのペットボトル本体のラベルレス化や飲食店舗における脱プラスチック化等を図っていきます。
②地域社会への貢献
ミツウロコグループは、事業を営む上で、これまで多くのステークホルダーに支えられてきました。その中でも地域社会の皆様の存在は欠かすことができないものです。ミツウロコグループはこれまで、ビジネスを通じた関係だけでなく、地域の清掃活動や行事への参加、チャリティ活動、スポーツなどの様々な関わりを通じ、伝統的に地域との信頼関係を築いてきました。ミツウロコグループは、この地域社会における企業市民として、たとえ小さなことでも自分たちができること、するべきことに全力で取り組み、地域社会と共存・共栄をしていきたいと考えています。
③コンプライアンスの徹底
ミツウロコグループは、常に正道に立ちお客様起点で社業を運営することを経営理念に掲げ、経営・事業活動における法令遵守の必要性を唱えてきました。これまでも有効かつ適正な内部統制を徹底しつつ、各種コンプライアンス研修の実施、不正事例に関するオリジナルの研修映像作成やコンプライアンスカードの常備携帯などを通じ、継続的に法令遵守体制の維持を図っています。これからも、常に企業の社会的責任の観点に立ち、高い倫理性に基づいた誠実な経営活動・事業活動を行っていきます。
④安全および災害対策の強化
安全は、ミツウロコグループの推進する事業全ての特性から、欠かすことのできないものです。特に主力であるエネルギー関連製品は、ライフラインとして私たちの生活に直結しており、エネルギーの安定供給、安全・安心・迅速な物流サービスを通じて社会に貢献することがミツウロコグループの使命です。今後も、東日本大震災の経験・教訓や、近年多発している台風・水害・猛暑等による大規模自然災害の影響を踏まえ、防災の必要性・重要性を認識し、防災対策や支援体制、BCP等の災害対策の強化に努めていきます。
⑤健康経営
ミツウロコグループでは、人財こそ最大の資産であるという考えに従い、将来の成長力の源泉である従業員の健康管理を重要な経営課題として捉えています。「ミツウロコグループヘルスケア宣言」のもと、一人ひとりが多様なライフステージに向かっていることを尊重し、様々な取り組みや情報発信を通じて、従業員の自律的・積極的な健康増進をサポートしてきました。今後も、更なる疾病予防のための心身の健康づくり、新型コロナウイルス感染症への対応を含めた新しい生活様式に沿った働き方等、健康経営のリーディングカンパニーとして一層充実した健康への取り組みやサポートを推進していきます。
⑥ダイバーシティの推進
ミツウロコグループは、時代が求めるものを生業とする「環境適応業」として成長し、時代とともに変化することを理念としてきました。今後は環境に後追いで適応するのではなく、私たち自身で新しい環境やより良い環境を提案し創ることが持続的な成長の実現に必要だと考えています。そのためには、ミツウロコグループにおいても、新卒・中途採用、雇用形態、国籍、性別、年齢等に捉われない組織と、その多様性を受け入れ強みとして活かす企業文化の醸成が不可欠です。ミツウロコグループ自体が「好循環を創造する企業」となり、「私たちが変化し続ける」ことで、新しい時代を創っていく存在になりたいと考えています。
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