企業ペルセウスプロテオミクス東証グロース:4882】「医薬品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)経営の基本方針

 当社は、LSBMで開発された蛋白質発現技術、及びファージ抗体ライブラリを用いた抗体スクリーニング技術、並びにシーズ探索技術を駆使して、がん及びその他の疾患の治療用抗体医薬品の研究開発を進めることで、世界の医療に貢献していくことを基本方針としております。

(2)目標とする経営指標

 当社における導出時の契約一時金とその後の継続的なマイルストーン等の収入は、当社又は導出先における研究開発の進捗に大きく左右されます。

 そのため、当社では、ROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)といった数値的な目標となる経営指標は用いておりませんが、経営指標として、将来の売上に繋がるパイプラインの開発の進捗、パイプラインの拡充及び売上高を重要な目標と考え、事業活動を推進しております。

(3)中長期的な経営戦略

 当社の中長期における重要課題は、継続的に新規抗体を創出することであり、そのために開発パイプライン充実に向けた探索研究を継続的に実施するとともに早期臨床開発を実施してまいります。当社の開発パイプラインにおいては、本書提出日現在、PPMX-T003で真性多血症を対象とする第Ⅰ相試験を進めているほか、アグレッシブNK細胞白血病を対象とする医師主導第I/II相試験を推進しております。また、PPMX-T002及びPPMX-T004は、薬効を高めた新しい医薬品候補として開発を進めております。

 創薬ベンチャーである当社は、これらの研究開発を継続して行っていくために、研究開発体制の強化と研究開発資金の調達が不可欠であります。そのために、新規提携先の確保、研究開発助成金の獲得とともに、必要に応じて、ライセンス契約の締結を始めとした国内外のパートナーとの提携や、資本市場からの資金調達を行いながら研究開発を推進してまいります。

(4)経営環境

 当社の事業である抗体医薬はバイオ医薬品に属します。世界におけるバイオ医薬品市場の推移を見ると、年々バイオ医薬品の売上高は増加しており、2026年には約5,489億ドルに達するとも予測されています(出典:Evaluate®)。また、2023年度の世界の医薬品の売上高上位10品目のうち、抗体医薬品は6品目を占めております(出典:日経BP社 「日経バイオテクONLINE」2024年5月8日掲載https://bizboard.nikkeibp.co.jp/bp_bto/atcl/column/16/011900001/24/05/06/00386/?ST=pharma&SRV=pharma&bzb_pt=0)。このように当社の事業環境は成長基調にあり、その中にあって、当社は医療ニーズの高い抗体医薬品を継続的に開発することにより、事業の成長が見込まれると考えています。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社は、「最先端の抗体技術で世界の医療に貢献する」ことを使命として、がん及びその他の疾患の治療用抗体医薬品の研究開発を進めております。この使命のもとで、当社は、次の対処すべき課題に取り組んでまいります。

① 既存のパイプラインの開発と拡充

 当社は現在、抗体医薬品候補として、PPMX-T002、PPMX-T003、PPMX-T004という3つのパイプラインの開発を進めております。研究開発先行型のビジネスモデルであるため、既存のパイプラインの開発を着実に進め、導出することで収益を改善し、新たな医薬品候補を継続的に開発することが、企業価値向上には必須であると認識しております。

 なお、それぞれのパイプラインの詳細及び具体的な進捗につきましては、「第1 企業の概況 3.事業の内容 (3)当社の開発品」及び「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

② 次期パイプラインの探索研究
 複数の大学研究機関との継続的な共同研究によって、次期パイプラインの創出に向けた、候補標的の評価データの収集を行っております。また、標的に対する最適な抗体を獲得するための新技術導入も積極的に行っており、新たな抗体医薬品シーズの探索研究をさらに進めてまいります。

③ 抗体研究支援及び抗体・試薬販売の拡大

 抗体研究支援は、大学や研究機関との共同研究などを通じて得られた新たな顧客ニーズの発掘による支援メニューの拡充や、創薬企業ならではの細やかな研究支援により売上増を図ってまいります。また、抗体・試薬販売は、新製品の継続的な投入を行うとともに、当社抗体の論文での使用例や、企業での使用例を具体的にホームページ等で訴求し、研究者や企業からの支持を拡大することで受注増を目指してまいります。また、ホームページでは漫画による事業紹介を行っておりますが、今後も当社の事業に対する理解度向上を図ります。

④ 新しいサービスの提供

 抗体医薬品業界においては、抗体薬物複合体(ADC)や放射性同位体標識抗体等のArmed抗体の研究開発も盛んとなっております。当社の優れた抗体ライブラリや抗体技術を活用し、業界動向に沿った新たなサービスの提供を行ってまいります。

⑤ 研究開発資金の調達

 当社のビジネスモデルは、多額の研究開発費用が先行して必要となるため、ライセンス契約の締結を始めとした国内外のパートナーとの提携や資本市場からの資金調達により、研究開発資金の調達に努めてまいります。

⑥ 企業基盤の強化

 当社は優秀な人材を積極的に採用し、新たな抗体医薬品の開発をさらに積極的に進めてまいります。また、ジェンダーや国籍を問わず、働きやすく、やりがいのある職場づくりに継続的に取り組み、社員の成長を促すことで企業基盤の強化に努めてまいります。

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