企業プロクレアホールディングス東証プライム:7384】「銀行業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ

 当社は2022年4月に「プロクレアホールディングス サステナビリティ方針」を策定し、持続可能な地域社会の実現に貢献することを目指しております。

2023年3月には、気候変動問題等の社会の不確実性が高まる環境下、企業の稼ぐ力と社会の持続可能性を同期化し、中長期的な企業価値を創造するための事業・経営改革であるサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を推進するため、SX推進委員会およびSX推進室を設置し体制を強化いたしました。今後も環境、社会、ガバナンスの観点から持続可能な事業活動を通じて地域社会に貢献してまいります。


① ガバナンス

 取締役会はSXに係る当社グループの取組みに関して監督する役割を担っております。サステナビリティの実現のための戦略を含む経営上の重要事項について決定するほか、SX推進委員会における議論の状況をモニタリングし、必要に応じて指示を行ってまいります。

SX推進委員会は、取締役社長を議長とし、関連部門の担当役員から構成されます。四半期に1度開催され、SX推進に係る方針や戦略の策定に関する事項、SX推進施策の進捗状況に関する事項、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)対応の取り組み状況に関する事項などについて審議を行うこととしております。審議内容については都度取締役会に報告し、必要に応じて指示を受けることといたします。

② リスク管理

 当社グループのリスク管理態勢では、リスク管理委員会において信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスクなどを総合的に評価・管理しております。

 サステナビリティに関するリスクについても、当社グループでは対応の重要性を認識しており、上記のような各種リスクに影響を与えるリスクドライバーであると認識しております。

SX推進委員会では、サステナビリティに対するガバナンス体制の中で、リスク管理委員会とも連携しながら、その重要性に応じた適切な対応が取られるよう、管理態勢の高度化に努めてまいります。

(2)個別重点項目の状況

① 気候変動

 当社グループでは気候変動を含むサステナビリティの実現に向けた対応を経営上の重点課題と認識し、脱炭素社会の実現に向けて取り組んでおります。

 さらに、当社グループは2022年4月にTCFD提言に賛同しており、今後も情報開示の充実化に努めてまいります。

 イ.ガバナンス

 ガバナンスについては、「(1)サステナビリティ」に記載している内容と同様のものとなります。

 ロ. 戦略

 気候変動を含むサステナビリティの実現に向けた戦略に反映していくため、当社グループでは、1.5℃/2℃シナリオおよび4℃シナリオを前提に、気候変動のリスクおよび機会を、短期(5年程度)、中期(2030年まで)、長期(2050年まで)の時間軸で評価しております。

リスク・機会の種類

事業へのインパクト

顕在時期

移行

リスク

政策・規制

市場

技術

脱炭素社会に向けた政策・規制等の変更への対応や市場の変化が投融資先の事業環境や業績を通じて当社グループの与信コスト等に及ぼす影響

中期~長期

評判

気候変動対応や情報開示が不十分と認識されることに伴う当社グループの風評への影響

短期

物理的

リスク

急性リスク

洪水等の自然災害の増加が投融資先の事業環境や業績、又は担保の価値毀損を通じて当社グループの与信コスト等に及ぼす影響

短期~長期

洪水等の自然災害の増加に伴う当社グループの資産への影響

短期~長期

慢性リスク

感染症や熱中症の増加が投融資先の事業環境や業績を通じて当社グループの与信コスト等に及ぼす影響

中期~長期

機会

商品・サービス

脱炭素社会に向けた商品・サービス開発に係る企業の資金需要の増加

短期~長期

資源効率化・エネルギー源

企業の資源効率化・使用エネルギー源変更等に伴う投資にかかる資金需要の増加

短期~長期

評判

脱炭素社会に向けた貢献が認知されることによる事業機会の拡大

中期~長期

 なお、TCFD提言において開示を推奨している炭素関連セクターへの与信が当社グループの貸出金に占める割合は、2023年3月末時点で16.92%となっております。

 上記のリスク・機会の分析を踏まえ、当社グループの与信コスト等に及ぼす影響をより精緻に分析するために、シナリオ分析を実施しております。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)等が公表している複数のシナリオ等を参照の上、パリ協定や2021年11月の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)における合意内容等を踏まえ、電力セクターを対象にシナリオ分析を実施いたしました。シナリオ分析において把握した電力セクターへの重要な影響の波及経路は以下のとおりとなります。

 

重要な影響

1.5℃シナリオ

(IEA Net Zero by2050等)

・炭素税設定による操業コスト上昇

・発電所等の資産の座礁化

・エネルギーミックスにおける化石燃料割合の低下

4℃シナリオ

(IPCC RCP8.5シナリオ)

・化石燃料価格の上昇

・洪水等の発生に備えた防災コストの増加

 今後も分析を充実させていくとともに、分析結果を踏まえた対応について事業戦略に反映していくことで、地域社会の脱炭素化に向けた貢献を進めてまいります。

 ハ.リスク管理

 当社グループでは、気候変動に関するリスクへの対応の重要性を認識しており、その管理態勢の構築に努めております。

SⅩ推進委員会では、サステナビリティに対するガバナンス体制の中で、リスク管理委員会とも連携しながら、その重要性に応じた適切な対応が取られるよう、管理態勢の高度化に努めてまいります。

 気候変動やそれに伴う外部環境の変化については、シナリオ分析を通じて影響を評価するとともに、総合的なリスク管理の枠組みに反映していくことを検討してまいります。

 認識した移行リスクに対しては、リスクの低減や地域の脱炭素社会への移行を促進する観点から、投融資先の課題を踏まえたエンゲージメントを強化していく方針です。

 ニ. 指標及び目標

 当社グループでは、気候変動関連リスク・機会を評価・管理するための指標として温室効果ガス排出量を設定しております。パリ協定の国際的な実施に向け、気候変動関連ファイナンスやエンゲージメント等を通じ、2050年までにScope1~3をネットゼロとすることを長期目標としております。今後、自らの温室効果ガス排出量(Scope1、2)削減に取り組むとともに、投融資ポートフォリオにかかる温室効果ガス排出量をはじめとするScope3の計測についても検討してまいります。

(単位:t-CO2)

 

2018年度

2019年度

2020年度

2021年度

2022年度

Scope1

3,409

3,085

2,955

2,562

2,346

Scope2

9,688

9,096

9,056

7,688

7,404

Scope1:燃料消費を通じた自社グループの直接排出

Scope2:他社から供給された間接排出(電気・熱などの使用)

② 人的資本

 イ.ガバナンス

 ガバナンスについては、「(1)サステナビリティ」に記載している内容と同様のものとなります。

 ロ. 戦略

(人材育成方針)

 当社は、第1次中期経営計画の「グループ基盤の強化」において重点施策に掲げる「人材力の強化」に基づき、2025年1月の合併を見据え、各種研修の合同開催等により、自ら考え行動し、プロフェッショナルとしての専門性や強みを自律的に磨いて発揮することができる自律人材を育成してまいります。また、職員一人ひとりが組織や仕事に対して、自発的な貢献意欲をもち、主体的に取り組んでいるエンゲージメントが高い組織を創ってまいります。

2023年度は、階層別、キャリア別、業務別に区分し、全14講座を両行合同にて実施してまいります。

(社内環境整備の方針)

 当社では、両行がそれぞれ取り組んできた「ダイバーシティ推進」に係る活動を共同で行い、職員一人ひとりの多様性を主体的な能力発揮に変えていくために、両行の職員で構成する「ダイバーシティ&インクルージョン推進チーム(D&I推進チーム)」を2022年10月に組成しました。

D&I推進チームの活動を通じて、D&Iの考え方をさらに浸透させるとともに、多様な人材が能力を発揮する機会を広げ、職員一人ひとりが活躍できる組織を創ってまいります。

 ハ. 指標及び目標

 当社では、人材育成方針や社内環境の整備を通じて、多様な人材の総活躍を推進していく観点から、管理職以上に占める女性労働者の割合について、以下の目標を掲げ取り組んでまいります。

 なお、外国人については母数が限定的であることから数値目標は設定しておりません。

「管理職以上に占める女性労働者の割合」

 目標  2030年3月末において、30%以上(青森みちのく銀行として)

 実績  2023年3月末 青森銀行13.5%、みちのく銀行29.5%

※管理職とは、青森銀行では、支店長代理・プランナー以上の職位者、みちのく銀行では、課長以上の職位者となっております。

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