企業兼大株主フジ・メディア・ホールディングス東証プライム:4676】「情報・通信業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 当社グループは、放送の公共的使命と社会的責任を常に認識し、メディア・コンテンツおよび都市開発・観光を中心に幅広い事業活動を通じて、国民の皆様の豊かな生活に貢献することを経営の基本方針としております。

 当社がグループの成長戦略として2023年5月に公表した「“拡がる”フジ・メディア・ホールディングス 中期グループビジョン2023」では、番組やエンタテインメントのコンテンツはもちろん、暮らしの中で触れる商品・サービス・情報や生活空間、あるいは非日常的な体験など“人々が心を潤し生活を豊かにするすべてのもの”を当社グループが提供していく「コンテンツ」と捉えています。生活スタイルの多様化が加速する中、視聴者やユーザーの皆様ひとりひとりの細分化したニーズに応えていくため、「コンテンツ」のラインナップを充実させるとともに、様々なメディアや販路を通じて当社グループが提供するコンテンツやサービスの領域を拡げ、ビジネス圏の拡張を図ることにより、グループ事業の一層の成長を目指してまいります。当社グループでは、中期グループビジョンのもと、2025年度に連結営業利益400億円を目指します。

(1) グループ事業の成長戦略

 メディア・コンテンツ事業では、視聴率の向上に加え、新たな広告商品やセールス手法の開発等により地上波放送やBS放送の広告媒体としての価値向上を図ります。そして視聴者・ユーザーから広く支持されるヒットコンテンツを創るため、人材育成や企画制作力を発揮できる環境の整備に努めるとともに、ドラマやアニメ、楽曲、コミックなど様々なジャンルで知的財産権(IP)の開発や取得を進め、コンテンツビジネス強化のための投資を拡大していく方針です。

 市場の拡大が期待できる配信ビジネスでは、㈱フジテレビジョンが、TVer等の広告付き無料配信(AVOD)で2023年度に2年連続で再生数・UB(ユニークブラウザ)数・視聴時間の3冠を達成し、2023年度は配信広告収入も大幅増収となりました。会員数が順調に拡大基調にある有料配信のFOD、さらに外部プラットフォームへの配信権販売等と合わせ、コンテンツへのニーズの拡大を的確に捉えることで一層の成長を図ります。また㈱ニッポン放送や㈱ポニーキャニオンなどグループ各社においても、豊富なコンテンツを活用し、配信やインターネット、またイベントやライツ等のコンテンツ関連ビジネスの拡大を推進していきます。

 新領域ではウェブメディアに注力しており、「grape(グレイプ)」、「FNNプライムオンライン」に続き、本年2月に「めざましmedia」がスタートしました。今後も各ウェブメディア等を通じて視聴者・ユーザーの皆様との新たな接点の開拓を目指すほか、コンテンツ領域での海外マーケットへの進出をグループ各社で加速するなど、さらなるビジネスチャンスを創出してまいります。

 都市開発・観光事業は、㈱サンケイビルが2023年度に過去最高益を記録しました。㈱サンケイビルでは、オフィスビル、レジデンス、ホテル、物流施設、データセンターなど多様なアセットへの投資でビジネス領域の拡大を図ってまいります。引き続き、2023年3月に実施した200億円の増資をもとに、一定の財務規律を保ちながら投資を拡充し、大規模な開発案件の発掘や新たなタイプのアセットの開拓も含めて事業規模を拡大していく考えです。

 観光分野では、㈱グランビスタホテル&リゾートが拡大する国内の観光需要およびインバウンド需要を取り込み、主力のホテル事業が好調に推移しています。本年6月には再整備事業を進めてきた「神戸須磨シーワールド・神戸須磨シーワールドホテル」がグランドオープンしました。観光事業は今後も我が国の成長産業として拡大が見込まれており、一層の成長を目指してまいります。

(2) 資本収益性向上に向けた取り組み

 当社グループは、利益の獲得や外部借入、保有資産の見直し等によるキャッシュの創出をもとに成長投資を進めます。同時に、株主還元を重視し、安定的な配当の継続とともに資本効率の改善を目指します。2023年度は創出したキャッシュをもとに、成長投資とともに総額約100億円の自己株式を取得し、本年3月にはさらに150億円を上限とする自己株式の取得を決議しました。また1株当たりの配当金は、2024年3月期は普通配当で前期の40円から48円への増配、さらに2025年3月期は50円への増配を予想しています。

 本年5月には、昨年公表した中期グループビジョンに基づく資本政策の考え方を公表しました。2030年度までに政策保有株式を純資産の20%未満とすることを目標とし、保有資産の見直しによるキャッシュの創出と成長投資によって利益を拡大してまいります。さらに、継続的な自己株式取得等の取り組みを通じて、業績水準を高めながら最適な資産配分を行うことで資本収益性を高め、ROE5%以上を目標とし、また、PBRの向上を目指します。

(3) サステナビリティ・ESGの推進

 当社グループの各事業は、多くのステークホルダーの皆様との良好な関係に基づいて成り立っており、サステナビリティの取り組みは永続的な事業運営のために大変重要と考えています。持続可能な社会の実現に向けて、グループの様々な事業活動が地球環境に与える影響を認識し、負荷の軽減に努めており、㈱フジテレビジョンでは本社ビルと湾岸スタジオにおいて目標としていた2023年度の実質再エネ電力使用率100%を達成しました。

 また、各事業のお客さまに質の高い番組コンテンツ、サービス、製品をお届けしていくために、お取引先や協力会社、番組にご出演くださる皆様との信頼関係を堅持し、従業員・スタッフが安心して活躍できる環境を整えてまいります。2023年11月には、人権を尊重して事業活動に取り組む当社グループの姿勢を一層明確にするため「グループ人権方針」を策定しました。その方針のもと、ステークホルダーの皆様との対話を通じて人権デューデリジェンスに取り組むとともに、人権意識のさらなる向上を目指します。

 当社は、2020年に監査等委員会設置会社に移行し、独立社外取締役を取締役の1/3以上としたほか、2023年6月には独立社外取締役が過半数を占める経営諮問委員会を設置し、取締役の選任・報酬等についての助言・提言を行うなど、ガバナンス体制の強化に努めております。また、当社の持続的な企業価値向上と株主の皆様との一層の価値共有を図るため、本年6月には取締役に対する譲渡制限付株式報酬制度を導入しました。引き続きコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ってまいります。

PR
検索