フコク 【東証プライム:5185】「ゴム製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針と経営戦略
当社グループは「ゴムからはじまる、未来がひろがる」を合言葉に、創業以来ものづくりで培った設計・試作・評価・量産のノウハウを集結させ、今までにない価値創造に挑戦し社会に提案し続ける企業、また、世界中のお客様や社会の声に真摯に耳を傾け、『安心』『安全』『快適』をお届けするグローバル企業を目指し、2021年2月24日発表の中期経営計画(2021年度-2023年度)を進めて参りました。
(2) 中期経営計画
中期経営計画(2021年度-2023年度)については、徹底した「原価低減活動」に加え、コア事業の収益拡大の「深化」と将来に向けた種まきの「新化」を中心に「体質強化」を目的とし、2023年度連結売上高 800億円、経常利益率 7%、ROE 8%、連結配当性向 30%を目標に掲げて参りました。新型コロナウイルスによる自動車生産の減少、ウクライナ情勢による資源高等がありましたが、下図の通り、経常利益率以外の目標値については達成いたしました。
売上高・各利益・ROE(連結)
現在、自動車産業は急速に電動化や自動運転などの次世代技術への移行が進んでおり、既存のビジネスモデルを超越した価値の創造が求められています。私たちはこの大きな変化をチャンスととらえ、より高い経営目標を達成するために、2023年6月28日「新中期経営計画2026」を策定致しました。
中期経営計画(2021年度-2023年度)で掲げた「体質強化」を着実に実行していくことで、前掲の通り、売上高と利益共に2023年度までの3年間は右肩上がりの成長を続けてきました。一方、営業利益においては計画とは程遠い水準にとどまっており、さらなる収益向上が必要であると考えております。長期的な視点に置きましては、フコク独自のコア技術で高付加価値製品・ソリューションを提供し続けることで「収益力のさらなる極大化」を狙います。今回の新中期経営計画は将来への飛躍的成長に向けた、ファーストステップとして位置付けております。具体的には、「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、ESGを主体とした経営基盤の改革に取り組むことによって「収益力の最大化」を狙います。目標値については以下の通りです。
(目標値)2026年度:連結売上高 1,200億円、営業利益率 8%、ROE 12%
「新中期経営計画2026」において、事業戦略の両輪であります「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」、ESGを主体とした経営基盤の改革についての詳細は以下の通りとなります。
①「既存事業の強化」の具体的実施項目としては、主に3つの方策を計画しております。1つ目が、既存の強い事業を、ソリューションビジネス化することにより、さらに強化すること。2つ目が、インド・インドネシアなどの強い成長地域へリソースを集中することで、稼ぐ力をさらに強化すること。3つ目が、これらの方策を力強く推進するための、ものづくり力の変革とグローバル人材育成のさらなる強化です。
②「成長事業・新事業の拡大」においては、今後特に成長が見込める3つの分野の積極的事業拡大を計画しております。1つ目は、ファクトリーオートメーション化で活躍するインダストリアル向け製品です。フコクの高い開発力で生み出した高性能材料を必要とする、半導体製造装置向けシール部品を拡大します。また、新エネルギー分野や航空・宇宙分野でも需要の掘り起こしに成功しており、新分野での拡大が期待されます。2つ目は、EV製品を中心としたCASE向け製品です。3つ目は、世界的に注目度が高まっているライフサイエンス製品になります。
③ESGを主体とした経営基盤の改革
ⅰ)環境への取組み(E)
当社は昨年度に環境負荷低減・脱炭素社会を実現するために「フコク環境目標」を設定しました。この目標を達成するための重点取組事項に沿って、製造工程廃棄物の削減とCO2の削減に向けて活動してまいります。また、TCFDへの賛同も宣言しており、TCFDが提言する気候変動のシナリオ分析と気候変動リスクと機会が事業に与える影響を把握し、その影響に対する対応策も進めています。さらに、環境配慮型製品の開発についても積極的に取り組んでいます。
ⅱ)社会への取組み(S)
ダイバーシティ&インクルージョンへの対応や働き甲斐のある環境づくりに積極的に取組んで行きます。
ⅲ)ガバナンスへの取組み(G)
コーポレートガバナンスやコンプライアンスの強化に取組み、さらに、組織風土改革として従来の発想から抜け出し、価値創造に貢献する風土の醸成を推進して行きます。
また、この度、創業70周年を節目として100年企業を目指してさらに飛躍するため、コーポレートスローガンを刷新しました。創業以来の企業スピリットである「Yes, We Do!」をベースに、ミッションである「あらゆる願いを、感動に変える」を頂点にビジョンとバリューをそれぞれ設定しました。
この目標を達成すべく全社一丸となって「既存事業の強化」と「成長事業・新事業の拡大」の事業戦略の両輪に加え、ESGを主体とした経営基盤の改革に取り組むことによって「収益力の最大化」を狙います。
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