企業フコク東証プライム:5185】「ゴム製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 日本政府は2050年カーボンニュートラルを宣言し、自動車メーカーでは製品のライフサイクル全体で多くのCO2を排出していることから、BEV(Battery EV:電気自動車)やFCEV(Fuel Cell EV:燃料電池車)などZEV(Zero Emission Vehicle)へのシフトを急速に進めています。 当社グループは、自動車用ゴム部品を主要製品とするサプライヤーとして、持続可能な脱炭素社会の実現に向けて社会的課題の解決に取り組むと同時に、技術開発本部と関連部門とが相互に連携しながら、独自の技術を活かした新製品のスピーディな開発を推進しております。

 当社が参画する「交換式バッテリーを共通利用した電動農業機械コンソーシアム」が、令和6年度(上半期)農業機械技術クラスター(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構の農業機械研究部門が立ち上げた新たな農業機械を推進するための幅広い産学官連携のプラットフォーム)事業新規課題「小型電動農業機械用バッテリー保持機構の開発」を実施する委託先として決定されました。当社の持つ材料開発・解析技術・防振技術を駆使し、小型農業機械の電動化普及に貢献するべく、取り組んで参ります。

 ゴムを構成する原材料の多くは石油由来であるため、原材料についてはバイオマス原料やCO2発生量の少ない原料へのシフト、生産プロセスにおいて低エネルギーで製造を可能とする易加工性の材料開発を進めており、当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,896百万円となっております。

① 機能品セグメント

 自動車分野においては、電動油圧ブレーキ用グロメット、ディスクブレーキ用ピストンシール、冷却装置用バルブ、冷却装置用パッキン、等速ジョイント用ブーツ等を国内外の顧客向けに開発しております。非自動車分野インダストリアル関連においては、リニアガイド用シール、エアーシリンダー用シールを国内の顧客向けに開発しています。また、CASE時代に対応し、電動車の熱マネジメント用バルブやシール等の開発も進めております。

 特に当社の主軸商品であるワイパーブレードラバーにおいては、車輛評価が可能な大型環境試験室を導入することで、Tier1メーカーにて行う性能評価の一部を自社で実施することが可能となり、開発期間の大幅な短縮を実現いたしました。それにより、中国Tier1メーカーの課題を解決する手助けを行い、新規量産品及び開発品の引き合いを多数頂いております。また、環境対応の一環としてカーボンニュートラル材を使用したワイパーブレードラバーの研究を行い、安全対応として自動運転に必要な光学センサー用の特殊ラバー等の検討を進めております。

② 防振セグメント

CASE時代に対応した商品について、EV電池用緩衝材であるバッテリーホールドシートやセンサー用防振ゴム等の開発に積極的に取り組んでおり、この他、宇宙関連機器用防振ゴム等、新たな分野においても開発を行っております。

 自動車分野においては、共創により足回り防振ゴムブッシュ等の新規受注を獲得し、サスペンション用ブッシュ等の各種防振ゴム、クランクシャフト用ダンパープーリー等を国内外の顧客向けに開発しており、更なる拡販活動を積極的に行っております。2023年度はASEAN地域及びインドに技術者を新たに派遣し、グローバルな開発を迅速に行える体制を構築しました。

 一般産業分野においては、建機のキャビン用液封マウント、林業用機械のキャビン用小型液封マウント、住宅用防振ゴム、鉄道軌道用防振ゴム、鉄道関連の台車周辺緩衝ゴム等を国内外の顧客向けに幅広く開発しております。

 長寿命、高い防振性能、カーボンニュートラル対応商品等、昨今増加している顧客ニーズにお応えするため、新材料、新形状を積極的に採用し、新しい付加価値をご提供できるよう開発を進めております。

③ 産業機器セグメント

 ライフサイエンス事業においては、2023年6月より迅速細菌検査キット「RaST-TAS β-ラクタマーゼ・スクリーニング試薬キット」を株式会社スギヤマゲンより発売しました。また、再生医療や細胞加工で使用される細胞凍結保護液や細胞凍結バッグ、細胞分散酵素液等を上市し、更に高付加価値のシステムバッグや再生医療用高性能培地の開発等を進めています。その他の製品においても、大学、企業並びにクリニック等と積極的に共同研究を行っており、特に細胞加工技術を活用した化粧品原料は、更なる用途開発と有効性のエビデンスを蓄積するため、複数の大学と共同開発を検討しています。

 2022年度より開始しました航空宇宙分野の取組みは、2023年4月に航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステム(JISQ9100)を認証取得し、2024年度には航空機用部品の量産開始が目前となっています。更なる拡販と新分野参入の足場造りに注力しております。

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