企業フクビ化学工業東証スタンダード:7871】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、「化学に立脚し、新たな価値を創造、提案する」、「企業経営を通じて、地域に貢献し、環境共生型社会形成に寄与する」の企業理念のもと、プラスチックを中心とする異形押出成形技術をコア技術として、常に新しい技術と製品の開発に専念し、企業価値の向上に努めてまいりました。

 今後さらに、フクビの絶対主義、即ち「絶対品質、絶対スピード、絶対コスト」に裏付けられた製品とサービスの提供を通して、お客様の企業価値の増大に貢献し、開発型メーカーとしての事業基盤を一層強化してまいります。

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループでは、2023年度より5ヶ年の第7次中期経営計画がスタートしています。中長期ビジョンのあるべき姿「新たな技術開発と市場創造に絶え間なく挑戦し、快適な社会の実現に貢献する」「一人一人の成長と企業の成長が一体となることで、喜びを実感できるフクビグループを目指す」に対し、現状とのギャップを埋めるための戦略と位置付けました。企業理念に立脚した事業活動を具現化することによって、企業としての存在価値を高めるとともに、VUCAの時代において安定的な経営を目指すため、3つの基本戦略を掲げました。

① 循環型ビジネス拡大

・プラスチックリサイクルへ事業領域を拡大し、循環型社会に貢献する。

・環境配慮型商品のブランド展開とフクビの5R(Reduce、Reuse、Recycle、Renewable、Revalue)実践によりグループの存在感を高める。

② 強靭な収益基盤構築

・当社の強みである、材料配合・成形加工技術に関するバリューポジションを更に拡大する。

・社会のニーズに沿った商品開発や採算性を意識した事業PFの再構築、生産性向上による更なる原価低減を通じて付加価値をさらに高める。

③ 成長を後押しする組織づくり

・人的資本への積極的取り組みにより、従業員エンゲージメントを高め、従業員の力を最大限発揮できる清新な組織への改革を加速させる。

・戦略を確実に実行するためのガバナンス体制を強化する。 

 当社グループは、上記諸施策を推進することで100年企業へ向けた強固な基盤づくりを行い、更には、地域の皆様や社会に貢献する経営を継続することで、常にステークホルダーに信頼され、選ばれ続ける企業を目指します。

(3) 会社の対処すべき課題

 コロナ禍からの社会経済活動が正常化する中、今後も緩やかな回復が続くことが期待される一方で、「令和6年能登半島地震」による下押しの影響、世界経済の減速、物価上昇、コスト高、人手不足など、社会環境において不確実性が更に高まっています。そのような変化の中で持続的成長を維持していくために革新的な企業改革を行いつつ、社会や環境に配慮したビジネス活動を推進し、社会貢献することで価値創造に努めてまいります。

 しかしながら、長期的な成長と企業価値をさらに高めていくには、以下のような解決すべき課題があると認識しております。

①ガバナンス体制の整備

 新たな経営体制に変わり、当社グループはガバナンス体制を強化することを課題として捉えております。取締役会の機能を強化し、意思決定の透明性と迅速性を高め、株主や関係者に対する信頼の向上と企業価値の最大化を図ります。

②人的資本経営の推進

 当社グループは、中長期的な経営戦略の遂行および対処すべき課題への取り組みに際して、変化に対応し社会的な価値を創出することのできる優秀な人材の確保・育成が必須であると考えております。意欲のある経験値の高い人材を確保するとともに、持続的な成長を支える人材の育成、個々のパフォーマンスの最大化のため、環境の整備・改善に注力してまいります。

③サステナビリティ経営の推進

 サステナビリティ経営をさらに推進・強化すべく、組織・体制を整備し持続可能な社会の実現に向けた役割を果たしていきます。

④新規事業の創造

 新規事業の創造において、環境や社会の変化に合わせ、お客様の期待を満たすために、既存事業と協力しながら、新しい価値やソリューションを提供する事業領域を掘り起こしていきます。より長期的な視野で未来の市場や社会のニーズを見極め、最先端の技術やビジネスモデルのイノベーションに積極的に挑戦していきます。サステナビリティ経営の観点からも、新規事業の創造は、社会課題の解決と企業価値の向上の両立に寄与する重要な取り組みと考えております。

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