企業フクビ化学工業東証スタンダード:7871】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループにおいて、研究開発活動は主に当社が行っております。

 なお、当社グループの研究開発活動は、以下のとおりであります。

 当社グループの研究開発は、既存事業分野で急務となっている研究課題はもとより、中期経営計画に基づく新規事業分野への進出、更には長期的成長の基盤となる基礎研究にも努めております。当社のコアビジネスである住宅・建材分野では、マーケティングを通じてSDGs宣言に則した商品群別ターゲットを設定し、顧客ニーズをつかみ共感を生む価値ある商品開発を目標に、保有技術・資源をベースとしつつ、さらに新技術を活用した研究開発活動を推進しております。

 当連結会計年度の研究開発費用として1,133百万円投入しました。左記の額を事業のセグメントに区分することは困難でありますので、省略しております。

 当連結会計年度における主要課題及び研究成果は、次のとおりであります。

(1) 建築資材事業での取り組み

①環境関連製品として、国産間伐材を有効利用した木粉樹脂を原料として使用した再生木プラスッドの戸建て用デッキの表面エンボスを付け意匠性を高めた「ソライエデッキ彫PLUS」を開発しました。また「クリーンOAフロアTN-30、TN-100」、「プラスッド デッキND、ルーバーJF3050」、「フリーフロアーE-CP」について、製品の全ライフサイクルステージにわたる環境情報を定量的に開示する環境ラベルのエコリーフを新たに追加取得しました。

②既存住宅の浴室リフォーム「ヨクリーノ」の商品アイテム拡充として、コンパクトサイズの浴室収納棚「シェルファインS」、浴室用床シート「あんからプラス」に単色(クリーム、ピンク、ライトグレー)を追加しました。また新たに浴室カウンター「Pacott(パコット)」を開発しました。

③食品工場・医薬品工場・厨房等の施設向けに販売してきております不燃R巾木の新企画として、シーリングを十分量施工が可能な「ソリッドライン100ポケット」、台車等による強い衝撃にも耐えうる38㎜厚の「ソリッドラインDX250」を追加開発いたしました。

(2)産業資材事業での取り組み

①精密化工品では、反射防止パネル「ハーツラスAR」の更なる製品性能向上と新たな市場開拓に注力しました。「車載用途」では、市場が求める新たな付加価値を加えた新製品を開発しました。「非車載用途」でも、カスタマイズ対応や検査や加工といった後工程を自社内に取り込み、より顧客に寄り添った活動を実施し、精密ビジネス事業拡大において今後に繋がる成果が期待されます。

②物流施設向けの樹脂製フォークガードに、バリエーションの追加や配合見直し(物性向上とコストダウンを両立)等を実施し、大きく売上を伸ばせました。

③業界最高品質の樹脂製イルミネーション部材開発を目標として「光ガイディングバー」の発光性向上に取り組み、車載用途に採用が決まり量産を開始しました。

④顧客から要望された物性や意匠性を備えた機能性配合3つ「メタリック調配合であるフクメタル」「高摺動なPlaslip」「従来のPVCより耐熱性能が優れたハイヒート」を完成させ、顧客への採用が広がってきています。

⑤ビニル系床材において、客先で廃棄される現物見本やデッドストックなどを回収・再利用した床材の開発に取り組み、実現場での施工確認を行いました。今後、生産及び品質の安定化に向けた研究を行ってまいります。

⑥不燃性を付与した内装化粧シートの開発を進め、不燃認定を取得いたしました。今年度中の発売を予定しております。

(3)その他

①コロナ渦が終焉を迎え、まちに人が多く集まることを見据えて、公共空間向け屋外家具ブランド「ファンダライン」に2種類のベンチを追加し、ラインナップを拡充しました。また、次世代型のベンチを見据えて、照明、充電、情報提供の機能を付与させたスマートベンチを長瀬産業株式会社、キャプテックス株式会社と共同で開発し、実証実験を開始しました。再生木材「プラスッド」を使用したベンチに、蓄電池に車載用バッテリーをリユースするなど、リサイクル、リユースをコンセプトとしており、循環型社会と安心安全な社会の実現に貢献していきます。

②熱可塑性炭素繊維複合材(CFRTP)の生産性向上と製造コスト低減を目的に、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて、熱可塑性プリプレグシートのフィルム製膜からプレス成形までの一貫製造プロセスの量産化技術開発に引き続き取り組んでおります。モビリティなどの軽量高強度が求められる部材への展開を目指します。 

 今後も顧客ニーズをつかみ共感を生む価値ある商品開発を念頭に、快適・安心・安全を提供できるような開発推進にチャレンジしてまいります。

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