ファーストコーポレーション 【東証スタンダード:1430】「建設業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「より良質な住宅を供給し、豊かな住環境に貢献する」という社是のもと、「安全・安心・堅実」をモットーに“良質で安価な住宅を供給する”ことを使命と考え、安心・安全なマンションを供給し、あらゆるステークホルダーからの信頼獲得と社会への貢献をめざすことを経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は2024年5月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「Innovation2023」を策定し、2024年5月期の連結業績目標として売上高32,600百万円、経常利益1,820百万円を掲げ、また企業価値の向上と経営の安定基盤を築くための中期的な定量的経営目標として、完成工事総利益率12%以上、売上高営業利益率7%以上、自己資本比率50%以上、自己資本利益率20%以上を掲げ、効率化による収益性の向上、自己資本の蓄積による財務体質の向上を目標に事業を推進してまいりました。その後、事業用地の販売時期の翌期ずれ込み等により、当社グループの目標を売上高28,400百万円、経常利益1,370百万円に修正いたしました。
2024年5月期の連結会計年度の業績は、売上高28,485百万円(対修正計画比100.3%)、経常利益1,422百万円(同103.8%)、完成工事総利益率8.9%、売上高営業利益率5.1%、自己資本比率35.7%、自己資本利益率11.5%となりました。
売上高につきましては、完成工事高は対修正計画比で上回り、不動産売上高は対修正計画比で下回る結果となりました。
経常利益につきましては、建築資材価格の高騰や労務費の上昇の影響から完成工事総利益率は8.9%と修正計画値をやや下振れたものの、販売費及び一般管理費の減少等により、経常利益は対修正計画比で上回る結果となりました。
これらの結果、当連結会計年度は、売上高及び経常利益は修正計画値を上回りましたが、中期的な定量的目標としておりました完成工事総利益率、売上高営業利益率、自己資本比率及び自己資本利益率等は当連結会計年度におきましては未達の結果となりました。
当社グループは、直近の事業環境と受注見通し、事業用地成約の進捗状況と不動産市況等を踏まえ、新たな数値目標を掲げた新中期経営計画「Innovation2024」を策定いたしました。当計画の基本方針は、当社グループの当面の目標である年商500億円の早期実現と次のステージとなる年商1,000億円へのステップアップに向け、業容拡大と利益水準の向上に継続的に取り組み、持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指すこととしております。
重点施策は、以下のとおりです。
①資本収益性の向上
数値目標の着実な達成
成長投資
②市場評価の向上
株主還元強化
IR活動の推進
これらの施策の実施により、当計画の初年度となる2025年5月期の連結業績目標を、売上高34,500百万円、経常利益2,170百万円、完成工事総利益率8.5%、売上高営業利益率6.5%としております。
なお、当計画の最終年度となる2027年5月期の連結業績目標を、売上高40,000百万円、経常利益2,800百万円、完成工事総利益率11.0%、売上高営業利益率7.4%とし、成長性を維持する目標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、物価上昇や為替相場の大幅な変動の影響等による不透明感はあるものの、企業収益の改善や個人消費の持ち直しを背景に緩やかな回復基調を辿ることが期待されます。
当社グループの事業領域である分譲マンション市場におきましては、建設資材価格の高止まりや労務費の上昇などの影響による分譲価格の上昇はあるものの、政府による住宅取得支援策や税制優遇措置の拡充・延長、住宅ローン金利が未だ低水準であることによる購入意欲は底堅く、安定して推移していくと予想されております。
当社グループは、このような事業環境のもと、資本収益性と市場評価の向上により、引き続き持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。
① 営業及び開発
当社グループは、事業戦略として「造注方式」を掲げ、土地開発及び土地持込による特命受注を事業の中核とすべく、新規顧客の更なる開拓、担当人員の拡充や土地情報入手先の多様化に注力しております。造注比率の向上による利益の底上げのほか好立地案件は共同事業を推進することにより、利益の上積みを図ってまいります。
また、再開発事業も推進し中長期的な収益基盤を確立するほか、地域社会との協働により、魅力的で活気のある街づくりに貢献してまいります。
② 施工体制
施工体制については、生産能力の拡大と品質向上という2点の課題に取り組んでおります。
生産能力の拡大については、一定水準以上の技能を有する施工人員の積極採用や、M&Aや業務提携先の拡大による施工人員の確保を推進するほか、現場事務を本社からバックアップすることで現場の業務負荷を低減し業務効率化を図ってまいります。また、安全パトロールの拡充や社内研修の充実により安全衛生教育を徹底してまいります。
品質向上については、建物の強度を保つ根幹となる躯体部分の構造検査において、法令に則った所定の検査に加え、本社品質管理担当者によるダブルチェックを追加実施する等、業界において標準的に実施されている以上の検査を実施しております。重要な躯体部分の三項目である杭、配筋、生コンクリートの品質について、施主が第三者機関の検査を実施しない場合、当社グループで検査を導入する取り組みを実施しているほか、新たに特定の内装工事も対象といたしました。安全・安心・堅実なマンションの供給に万全を尽くしてまいります。
③ 内部管理体制
当社グループは、企業価値の向上にはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保、及び法令遵守の徹底を進め、その整備を適宜実施しております。
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