ヒガシトゥエンティワン 【東証スタンダード:9029】「陸運業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループと社会のさらなる持続的発展を目指し、これまで担当部署毎で対応していたサステナビリティ経営の検討と推進を一元的に集約する機能として、社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置いたしました。(2023年3月17日取締役会決議、4月1日設置)
また「サステナビリティ推進委員会」の設置に合わせ、経営戦略・企画機能を担う企画部内に同委員会の事務局として「未来創造室」を設置し、「サステナビリティ推進委員会」での審議を経て決定されたサステナビリティ施策を当社グループ全体に展開します。
「サステナビリティ推進委員会」での審議内容については取締役会に報告し、検討と確認を行います。
(2)戦略
当社グループは長期経営ビジョン「ヒガシ21グループVISON2030」において、「持続可能な企業活動(環境、社会、コーポレートガバナンス)の推進」を掲げております。
「中期経営計画2023(2021年3月期~2023年3月期)」においては、事業成長への対応・労働力不足への対応に伴う人材採用、競争力の源泉であるサービス品質の向上に向けた人材育成を主要取組みの1つとして掲げ、また「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営」としてESGの主要KPI(指標及び目標欄に記載)を設定し取組みを進めてまいりました。
また、2021年12月には中長期的な企業価値向上の観点や、より複雑化する社会課題への対応に向けて、サステナビリティに関してより多面的、且つ深度ある取組みを進めるべく、グループにおける取組みの共通指針として「サステナビリティ基本方針」を制定し、各領域の取組みを進めております。
「サステナビリティ基本方針」
1. | 健全で開かれた企業経営の実現 | |
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| ・当社はコーポレート・ガバナンスの内容を充実させることを経営の重要課題の一つとして位置付け、公共性が高い物流を担う事業者として透明性の高いガバナンス体制を構築し、健全で開かれた企業経営の実現と持続的な企業価値向上に努めます。 |
2. | 働きがいのある職場環境作り | |
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| ・当社はすべての従業員が個人の能力を最大限発揮し、多様な人材が活躍するために、新しい働き方やより良い職場環境の整備に取り組みます。また、人材育成に取り組み、一人ひとりの成長を支援します。 |
3. | 人権の尊重 | |
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| ・当社はあらゆる企業活動及びバリューチェーンにおいて人権を尊重します。また、人権侵害の回避に努めます。 |
4. | 地球環境に配慮した企業活動の実践 | |
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| ・当社は「ヒガシトゥエンティワン環境方針」に基づき、事業活動から生ずる大気汚染等の環境負荷軽減に取り組み、また環境保全活動を推進し、社会から一層信頼される企業を目指します。 |
5. | 法令・コンプライアンスの遵守 | |
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| ・当社は経営基本方針『「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じ社会に奉仕する私達ヒガシ21』に則り、法令遵守はもとより、よき社会人、よき企業人としてコンプライアンスを尊重し、誠実かつ適切な企業活動に取り組みます。 |
6. | 社会への貢献 | |
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| ・当社は物流事業を通じ社会に奉仕する事業者として、そして公共性が高い物流を担う事業者として、社会貢献活動に積極的に取り組みます。 |
新中期経営計画である「中期経営計画2026(2024年3月期~2026年3月期)」では、サステナビリティ経営を主要取組みとして掲げ、事業環境の変化を踏まえサステナビリティに関する各種施策に取組みます。
○気候変動
温室効果ガス排出によるリスクを踏まえ「社有車の低公害車導入推進」「グリーン電力導入等、使用施設の低エネルギー化」に取組んでおります。
また温室効果ガス測定を開始しており、新中計期間中に当社グループの排出量の開示、必要施策の検討と削減取組みを進めてまいります。加えて気候変動に関するリスク・戦略については、新中計期間中にTCFDの枠組みによる開示を予定しており、取組みの精緻化を進めてまいります。
○人的資本・多様性
労働人口減少に伴い人材不足が懸念されるなか、上記記載の「中期経営計画2023」「サステナビリティ基本方針における”2.働きがいのある職場環境作り”」に基づく取組み、「女性活躍推進法、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」並びに下記に記載の「人材育成方針、社内環境整備方針」に基づき人的資本・多様性への取組みを進め、採用戦略・労働環境整備等を通じた人材確保、既存人材のスキルアップによる生産性向上に取組みます。なおエンゲージメント調査を2023年度から開始予定としており、同調査を活用して現段階での取組みの効果測定、必要施策の検討を行ってまいります。
また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、当社グループのパーパス(存在意義)「安心をずっと、驚きをもっと。人と技術とITで、新たな価値を創造し、豊かな明日につなぎます。」に共感する人材、並びに、VISION2030で目指す姿「お客様に最高のサービスをお届けするために変革し続ける企業」の実現に向け貢献できる人材を育成してまいります。
①人材育成の考え方
ヒガシ21グループ従業員のあるべき人材像である「新たな価値を創造できる人材」の育成を目指します。また、以下を人材育成の3つの柱とし様々な取組みを進めます。
○「変化を楽しむ企業文化の醸成」
変革し続けることで驚きをもっと楽しみながら、これまでの常識にとらわれない新たな価値を生み出し続ける土台となる企業文化の醸成に取組みます。
○「価値創造をリードするマネジメント人材の育成」
新たな価値創造を牽引する存在として、次世代を担う若手従業員を中心にマネジメント人材の育成を強化してまいります。
○「安心と価値創造を支える現場力の向上」
安心をずっと提供し続けるために、安全・品質の基本知識から専門性の高い業務知識まで、知識・技能を備えた人材が現場で高付加価値を生み出すことのできる現場力の向上に取組みます。
②人材採用の考え方
ヒガシ21グループの急速な事業成長・拡大に伴い、それを支えうる人材の確保は当社の重要課題の一つとなります。将来の事業活動の担い手として期待される若手人材の採用に加え、即戦力として活躍できる人材の中途採用を推進するなかで、持続的な企業の発展を実現していきます。
また、採用専任部門に採用ノウハウを蓄積し、外部募集広告、人材紹介会社の活用等様々な手段で、質・量ともに企業成長のスピード感に見合ったグループ全体の人材の確保を目指します。
③社内環境整備の考え方
ヒガシ21グループでは、社内環境の整備は、従業員が安心して活躍するための基盤であるという考えのもと、一人ひとりの人格・個性・多様性を尊重し、それぞれがやりがいと誇りをもって働ける、安心・安全な職場環境づくりに取組みます。とりわけ、人材確保、既存従業員の定着推進のため、中長期的な視点から労働条件・労働環境の整備に取組みます。
(3)リスク管理
当社では社長を委員長とする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置しており、法令・コンプライアンス遵守体制の整備、並びにサステナビリティに関する事項を含むリスク・問題点の把握と解決に取組んでおります。
「コンプライアンス・リスク管理委員会」での審議内容については取締役会に報告し、検討と確認を行います。
(4)指標及び目標
①連結会社の状況
○「中期経営計画2023(2021年3月期~2023年3月期)」における指標、目標及び実績
・ESG指標
指 標 | 目 標 | 実 績(2023年3月期) |
環境(E) | 保有車両の10%以上を低公害車とする (2023年3月期) | ・低公害車比率9.2% ・使用施設の低エネルギー化への取組みとして、多久ロジネットセンターでグリーン電力使用により実質CO2排出ゼロを実現(対2021年度比▲111トン) |
社会(S) | ワークライフバランスに関する公的認証である、働きやすい職場認証を取得する | 2022年2月 当社及び子会社のユートランスシステム株式会社、株式会社イシカワコーポレーション、株式会社トランスポート21、株式会社ワールドコーポレーションで一つ星認証取得 |
ガバナンス(G) | 重大な法令違反件数を0件とする | 0件 |
(注)重大な法令違反件数は、2021年3月期~2023年3月期の毎年の目標であります。
・在籍・採用指標
指 標 | 目 標 | 実 績(2023年3月期) |
従業員在籍数 | 1,100名 (2023年3月期) | 1,394名 |
新卒採用数 | 60名 | 54名 |
(注)新卒採用数は、2021年3月期~2023年3月期の累計数であります。
○「輸送の安全」における指標、目標及び実績(2023年3月期)
指 標 | 目 標 | 実 績 |
グループ全体の車両事故率評価 | AAA(トリプルA:事故率 2%以内)※ | AA(ダブルA:事故率 5%以内)※ |
重大事故 (自動車事故報告規則第2条に規定する事故) | 0件 | 0件 |
飲酒運転・過積載違反 | 0件 | 0件 |
※車両事故率評価 AAA とは、年間事故件数を全ての所有車両数(事業用・自家用・フォークリフト)で割りパーセント表示したものが 2%以内となる最高の評価。
(参考)AA⇒5%以内、A⇒8%以内、B⇒15%以内
②提出会社の状況
○「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」における指標、目標及び実績
(計画期間:2021年4月1日~2026年3月31日)
指 標 | 目 標 | 実 績(2023年3月期) | |
目標1 | ・管理職(担当課長以上)に占める女性の割合 | 10%以上 (2026年3月期) | 4.5% |
・係長級(課長代理)に占める女性の割合 | 毎年20%以上 | 20% | |
目標2 | ・男性の育児休業取得率 | 毎年50%以上 | 63.6% |
・男性の育児休業平均取得日数 | 毎年10日以上 | 7.9日 |
○「次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」における指標、目標及び実績
(計画期間:2020年7月1日~2025年3月31日)
指 標 | 目 標 | 実 績(2023年3月期) | |
目標1 | 出産、子育てに関する制度を更に整備し社内への周知を徹底する (男性の育児休業取得率) | 毎年50%以上 | 63.6% |
目標2 | 所定外労働時間の削減を推進する (全社月平均残業時間) | 20時間以内 (2025年3月期) | 19.7時間 |
目標3 | 年次有給休暇の取得を促進する (全社有給取得率) | 63%以上 (2025年3月期) | 63.2% |
③今後の取組みについて
「中期経営計画2026」でもサステナビリティ経営を重要テーマに掲げ、推進体制を整備しESG各取組を進めてまいります。気候変動については温室効果ガスの測定・開示、TCFD枠組みによる開示・取組方針策定、人的資本・多様性ではエンゲージメント調査を開始・活用し、指標・目標を検討し開示してまいります。
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