企業パイオラックス東証プライム:5988】「金属製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、気候変動への対応や人権尊重など、サステナビリティに関する課題への対応が重要な経営課題の1つであると考えております。これらの課題に対応していくため、2021年にサステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ方針を制定しております。本委員会ではサステナビリティやESG経営に関する方針検討、目標設定と進捗モニタリング等を行っております。詳細な取り組みについては、毎年サステナビリティレポートを発行してステークホルダーの皆様に情報開示しております。財務的価値だけでなく、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくことが、当社の中長期的な企業価値向上に資すると考えております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)ガバナンス

 当社グループでは、サステナビリティに関する取り組みを審議するための機関として、「サステナビリティ委員会」を設置しております。本委員会は代表取締役を委員長とし、委員は取締役を中心に構成し、年に4回開催します。サステナビリティに関する全社的な方針及び目標の策定、具体的な施策については、本委員会で審議後、経営会議で経営戦略との関係性や整合性を協議し、最終的に取締役会で決定します。代表取締役は、経営会議での協議に参加するとともに、取締役会で決定した施策をグループ全体に対して執行します。2022年度からサステナビリティ委員会の傘下に関連テーマ毎に分科会を設置し、機動的な活動を推進しております。

※SBU:Strategic Business Unit(戦略的ビジネスユニット)

(2)リスク管理

 サステナビリティ委員会において、サステナビリティに関するリスクと機会に対する全社統合的なマネジメントを実施しております。当社グループの事業活動に影響を与えうるリスクと機会を特定し、重要性の評価に応じた対応計画の策定と進捗状況のモニタリングを実施します。気候変動に関するリスクと機会については、当社グループの事業活動に与える影響が特に大きいものと考えられることから、中長期的な対応計画を検討するとともに、外部評価も踏まえた継続的な見直しを行い、適切な管理に努めてまいります。

(3)戦略

 当社では取締役会主導により、中期経営計画を策定して公表しています。2023~2025年度の中期経営計画の中で「ESG経営の推進」を重要な基本方針の1つとして位置付けております。

 具体的には、当社グループとステークホルダーにとっての8つの重要課題(マテリアリティ)を定め、それに基づきESGの観点から2030年に向けた目指すべき姿と重点活動項目をまとめたESGビジョン「PIOLAX ESG Vision 2030」を設定しています。事業活動の中でESGビジョンを実現することが、様々なステークホルダーの期待に応え、当社の信頼やブランド力の向上に繋がり、当社の持続的な成長に寄与していくと考えております。

<サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)>

(E)エネルギー、大気への排出、廃棄物

(S)雇用、労働安全衛生、多様性・機会均等

(G)ガバナンス、コンプライアンス

<PIOLAX ESG Vision 2030>

1) 脱炭素社会と循環型社会を目指した企業活動

2) 安心して働ける活気ある職場づくり

3) 公正・公平な取引と信頼関係の向上

4) ガバナンス強化による安定した組織運営

(E)環境 Environment

 環境対応については、ISO14001:2015の認証を取得し、全てのお客様及び環境法規制の要請に応える体制を築いております。当社の主要な事業である自動車関連事業は、気候変動に対する影響が特に大きいと認識しており、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを今後も強化してまいります。

a.TCFD提言への取り組み

2022年3月に「気候関連財務情報開示タスクフォース (TCFD)」による提言への賛同を表明し、TCFDに基づく情報を開示し、2023年3月には北米・中国の海外拠点を分析対象に追加する等情報を更新し開示いたしました。今後も気候変動に関連する事業リスクやビジネス機会についての情報開示を拡充してまいります。

 https://www.piolax.co.jp/jp/csr/environment/environmental_tcfd/

b.カーボンニュートラルに向けた取り組み

 TCFDの開示の中で、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたロードマップを公表しております。ロードマップに基づき、2023年4月から真岡工場と富士工場の電力を環境に配慮したグリーン電力に切り替える等、CO排出量削減の取り組みを進めております。脱炭素社会と循環型社会を目指した積極的な活動を今後も展開してまいります。

(S)社会 Social

 当社グループは、従業員の個性や多様性を尊重し、安全で働きやすく一人ひとりが能力を発揮できる職場環境づくりを目指しています。「ダイバーシティの推進」に向けた取り組みの一つとして、2021年1月に女性活躍推進法に基づく優良企業認定「えるぼし」最高位(3段階)を取得いたしました。また、2022年3月には、社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組む法人として、「健康経営優良法人2022」(大規模法人部門)に認定され、2023年3月には国内グループ統一での「健康経営優良法人2023」(大規模法人部門)に認定されております。引き続き誰もが働きやすく活躍できる職場環境の整備を進めてまいります。また、事業活動において、安全かつ高品質な製品を提供することで社会への貢献を目指してまいります。

(G)ガバナンス Governance

 当社グループは、中長期的な企業価値の向上を目指すため、コーポレート・ガバナンス体制の構築に努めております。2016年の監査等委員会設置会社への移行後、取締役への株式報酬制度の導入(2017年)、取締役の3分の1を独立社外取締役体制化(2018年)、指名・報酬諮問委員会の設置(2019年)、女性取締役就任(2020年)とガバナンス体制の強化を進めてまいりました。2021年にはプライム市場移行の要件に適合した、より高度なコーポレート・ガバナンスコードへの対応に取り組む等、ガバナンス強化を順次推進してまいりました。今後も当社グループは株主、顧客、従業員、取引先等様々なステークホルダーとの関係において、透明性を確保した企業経営の基本的枠組みのあり方を発展させてまいります。

 <人的資本に関する取り組み>

 当社グループでは、社員は企業を支える重要な基盤であると認識し、「人材」ではなく「人財」と捉えています。社員一人ひとりの成長を支援する「働きがいのある会社」と、多様な人財の多様な働き方を支援する「働きやすい会社」を目指し、社員が能力を発揮できる教育制度・環境の整備に取り組んでおります。

①人材多様性の確保

 一人ひとりが個性を活かし、能力を発揮することが企業の成長と個人の幸福につながると考え、あらゆる雇用の場面において、人種・民族や出身国籍・宗教・性別等を理由とした差別を行いません。多様な人材が重要なパートナーとして尊重し合い、活躍できる職場づくりに努め、ダイバーシティに対する積極的な取り組みを進めてまいります。

a.女性活躍推進

 当社では、女性活躍推進法に基づき、女性が活躍できる環境づくりに取り組んでおります。育児関連制度の見直しや上司・同僚の理解を高めるための施策等を進めており、えるぼし最高位(3段階目)を取得しております。また、女性の経営参画を企図し、2023年度は女性管理職の比率を5%以上とする目標を掲げて取り組みを進めております。

(%)

 

2020年度

2021年度

2022年度

採用した従業員に占める女性の割合

28.9

33.3

21.4

従業員に占める女性の割合

18.1

18.8

19.6

管理職に占める女性の割合

2.8

3.5

3.9

役員に占める女性の割合

11.1

11.1

20.0

男性育児休業取得率

0.0

18.2

55.6

(注)1.上表は株式会社パイオラックス(以下、当社)のデータです。

2.従業員は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)であり臨時従業員(契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイト等)は含みません。

②人材育成

 2022年に「パイオラックスグローバル人財基本方針」を制定しました。当社の目指すべき人物像を定義し、継続的に育成していくことで、当社グループの成長と社会の発展に貢献できる人財の創出を図ってまいります。

<パイオラックスグループ 人財基本方針>

 パイオラックスグループでは、社員は会社の重要な経営資源であり大切な財産であると考え、「人材」ではなく「人財」と表現しています。

 「弾性を創造するパイオニアとして、広く産業や社会に貢献する」というビジョンのもと、社員一人ひとりの個性を尊重し、多種多様な能力を発揮・成長できる企業風土を醸成することで、会社の成長と社会の発展に貢献できる人財の育成を目指しています。

 「目指すべき人物像」として、以下の要素を定義しています。

 ・企業理念やビジョンに共感し、個性と多様性を大切にしながら、チームワークで取り組める人財

 ・高い創造性・専門性を持ち、主体的かつ挑戦的に取り組める人財

 ・グローバルな視野と問題意識を持ち、変革を起こせる人財

 ・高い志を持ち、誠実かつ公正に行動できる人財

a.教育・研修制度の整備

 当社では、従業員個々の能力開発、知識・技能の付与とともに、社会に貢献できる人財の育成に取り組んでおります。役割に応じた階層別教育に加え、語学教育などを実施し、ビジネス環境の変化に対応できるグローバル人財育成に力を入れております。

 2021年度には経営者研修や女性キャリア支援研修等の導入、2022年度には「キャリア相談窓口」を設置し、従業員の自分らしいキャリア形成支援に取り組む等、教育・研修制度の充実化を図っております。

③環境整備に関する方針

 当社では、「安心して働ける活気ある職場づくり」を目指し、仕事とプライベートの両立支援制度や柔軟で多様な働き方を推進し、ワークライフバランスの向上に努めております。当社の健康経営課題である「全ての従業員とその家族の心身の健康増進と、ワークライフバランスの確保」を解決・実現するため、健康経営戦略を見える化して社内外のステークホルダーに伝えるための戦略マップも作成して推進しております。戦略的に実践する健康経営にも積極的に取り組んだ結果、国内グループ統一での「健康経営優良法人2023」(大規模法人部門)に認定されております。

(4)指標及び目標

 サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)と「PIOLAX ESG Vision 2030」に基づいた具体的なKPIを定め、活動を推進しています。具体的な資料は当社ホームページに掲載しております。

https://www.piolax.co.jp/jp/csr/esg_objectives/

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