ネポン 【東証スタンダード:7985】「金属製品」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)気候変動に対する取組
当社企業理念でございます「みんなが豊かな生活に」には、人の精神的、物質的な豊かさだけではなく、動植物を含むあらゆる生態系にとって豊かな、そして住みよい環境を提供し続けることも込めております。
この企業理念は、脱炭素実現による気候変動影響を受けない住みよい環境提供へ通ずるものと捉えて、以下取組みを推進してまいります。
①ガバナンス
当社グループは、当社製品の主力マーケットであります施設園芸における温室効果ガスの一因である二酸化炭素(以下 CO2)排出量の削減への取組みが、当社の最大の課題と考えております。この課題を解決すべく、当社は、従来取り扱っている化石燃料使用による施設園芸用温風暖房機(以下 暖房機)からCO2排出量が少ない他のエネルギー使用による暖房機の開発・販売に取組んでまいります。
また、この取組みは、農林水産省が公表しております「みどりの食糧システム戦略」に掲げられております、施設園芸における主な目標項目実現にも貢献していこうとするものです。
農林水産省が公表しております施設園芸関連の主な目標は以下の通りです。
(以下は、農林水産省「『みどりの食料システム戦略』KPI2030年目標の設定について(2022年6月)」より一部抜粋したものです)
・「2050年までに、農林水産業のCO2ゼロエミッション化の実現を目指す」
施設園芸・農業機械・漁船の省エネルギー対策、電化・水素化等に向けた技術開発・社会実装による2013年CO2排出量対比での削減率目標:2030年△10.6%、2050年△100%
・「2050年までに化石燃料を使用しない施設への完全移行を目指す」
2030年までの施設園芸用ヒートポンプ(以下HP)と化石燃料使用による暖房機のハイブリッド運転等園芸施設の2013年比加温面積割合目標:2030年50%、2050年完全移行
②戦略
下記は当社グループにおけるリスクとその対応策及び機会の一例です。
リスクとその対応策及び機会の一例
リスク項目 | 対応策や機会 |
(中期) 化石燃料使用による暖房機利用の減少 | ・化石燃料使用による暖房機とHPの交互利用による ハイブリッド運転園芸施設増加に向けたHP販売台数増強 ・LPG利用等による新型暖房機の市場投入等 |
(長期) 化石燃料使用による暖房機利用の廃絶 | ・より発熱効率の良い水熱源等利用によるHPの開発 と市場投入 ・新たなエネルギー(水素等)使用を視野に 入れた暖房機の開発と市場投入等 |
③リスク管理
当社グループでは、サステナビリティへの取組み強化を目的として、経営会議メンバーによる1カ月3回開催する定例会議にて、気候変動に伴うリスク等について審議・議論を適宜行い、最終的に取締役会へ報告してまいります。
④指標及び目標
a.中期取組
当社グループの主力商品としております化石燃料使用による暖房機は、CO2排出要因の一つと捉え、HPを積極的に市場投入することで、ハイブリッド運転園芸施設の増加に取組んでまいります。
ハイブリッド運転園芸施設の増加により、化石燃料使用による暖房機の利用時間を短縮させること等でCO2排出量削減対策に取組んでまいります。
HP市場投入台数増加率とCO2排出量削減率を指標とする目標を以下の通りとします。
当社の目標項目 | 当社決算期 | ||
2024/3期 | 2025/3期 | 2026/3期 | |
2023/3期比ヒートポンプ(注)1 販売台数増加率 | 138.5% | 150.4% | 162.8% |
2013年比CO2削減率 | 9.3% | 11.7% | 14.2% |
(ご参考)農林水産省CO2削減目標値(注)2 | 6.2% | 6.9% | 7.5% |
(注)1 当社商品名:ネポングリーンパッケージ、誰でもヒーポン
(注)2 当社の取組み効果との比較数値
農林水産省目標(2030年までの園芸施設等からのCO2排出削減量換算での△10.6%削減)について2030年までに比例的に削減するとして当社試算
b.長期取組
水熱源ヒートポンプ、新エネルギー活用、CO2回収等の技術開発研究により、環境負荷の少ない温風暖房機器の市場投入を目指してまいります。
(2) 人的資本・多様性に対する取組
当社グループでは「みんなが豊かな生活に」を企業理念に、健全な事業活動を通じて人を大切にし、優れた製品と質の高いサービスの提供により、社会の発展に貢献してまいりました。
今後は多様性と自律性を備えた「個」の成長が企業価値をより高めると考え、全てのステークホルダーにとって更なる価値を提供できる企業を目指し、特に以下項目に重点を置いた取組みを進めてまいります。
①多様性の促進
持続的な成長には多様な人材が必要不可欠であり、そのためには女性が活躍でき、社員が仕事と子育てを両立させることができる働きやすい職場環境整備が必要と判断し、2023年5月1日から2028年3月31日の5年間を計画期間と定め、以下数値目標の達成を目指してまいります。
なお、連結子会社はタイ王国に設立しており育児休業制度がないこと及び従業員数が僅少なことから、当社の取組みを記載しております。
a.女性活躍関連目標
上記計画期間内に、女性社員の採用比率を40%以上にすることを目指します。
項目 | 2023年現在 | 2025年目標 | 2028年目標 |
女性採用比率 | 34% | 36% | 40% |
女性社員比率 | 24% | 30% | 40% |
なお、上記目標の達成を目指しつつ、新職掌制度(別記)の導入等の施策により、女性社員のキャリアアップを図り、女性社員の管理職の育成を推進して参ります。
b.次世代育成支援関連目標
上記計画期間内に、育児休業の取得率を男性社員30%以上、女性社員90%~100%にすることを目指します。
項目 | 2023年現在 | 2025年目標 | 2028年目標 |
男性育休取得率 | 14% | 20% | 30% |
女性育休取得率 | 100% | 90~100% | 90~100% |
c.障碍者雇用関連目標
引続き法定雇用率以上の水準を目指します。
項目 | 2023年現在 | 2024年目標 | 2026年目標 |
障碍者雇用率 | 2.3% | 2.5%以上 | 2.7%以上 |
法定雇用率 | 2.3% | 2.5% | 2.7% |
②人事制度改革の促進
企業価値を高めるには、当社グループで働く一人ひとりの成長が必要であり、社員が自律的にキャリア形成できる仕組みづくりが不可欠です。人事制度改革の一環として、能力のある社員が評価・処遇される透明性の高い評価制度や、キャリアパス等の整備を進め、優秀な社員を育て人的資本の拡充に努めてまいります。
導入する制度概要は以下の通りです。
名称 | 概要 |
新職掌制度 | 社会情勢・従業員のキャリア形成等を考慮し、従来の職掌(総合職、事務職)に新たな職掌(地域限定総合職)を新設し、勤務地選択に自由度を持たせることで、従業員の活躍を推進する制度 |
③働き方改革の促進
社員が心置きなく挑戦できる職場を作るため、健康にも配慮した働きやすい職場環境整備等による、社員のモチベーション向上や納得感の醸成に資する施策を推進してまいります。
主な施策概要は以下の通りです。
名称 | 概要 |
働き方改革 | ・デジタル化の推進によるリモートワーク対象業務の拡大 ・会議の質の向上、稼働時間の捻出、生産性の向上を目的とした会議の運営方法 の見直し ・コミュニケーションツール刷新によるメリハリのついたワークスタイルの推進 |
④社員エンゲージメントの向上
企業の成長に不可欠であります、社員が会社の企業理念やビジョンに共感し自発的に「会社に貢献したい」と思う意欲(社員エンゲージメント)向上に資する施策を推進してまいります。
主な施策概要は以下の通りです。
名称 | 概要 |
エンゲージメント・サーベイ | 社員エンゲージメントの状態を可視化するために、エンゲージメント・サーベイを継続的に実施。その結果をもとに現状の組織に必要な施策を推進し、社員エンゲージメントの向上を図る。 |
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