ニッピ 【東証スタンダード:7932】「その他製品」 へ投稿
企業概要
当連結会計年度の研究開発活動は、細胞外マトリックスタンパク質、3次元細胞培養関連製品の開発、コラーゲンの経口摂取の栄養生理学的研究、大学・研究機関や企業と連携したがんや免疫分野などへの応用を目指した新規組換えタンパク質の開発、国内外のアカデミアとのコラーゲンやそれ以外の幅広い基礎研究など、基礎科学から製品化を目指した応用技術開発・製品開発まで幅広く行いました。
具体的な研究開発項目につきまして、以下にいくつか例を挙げます。
(1) 医療用途に適用可能なコラーゲンとゼラチンに関して、医療機器原料としての供給や自社製品の開発に取組んでおります。同時に、各種の研究試薬用コラーゲンの開発も行っております。
(2) 組換えタンパク質の効率良い製造法spERtテクノロジーの技術開発を進め、様々なタンパク質のCHO細胞株取得及びタンパク質の効率的な精製技術開発を進めております。この技術を積極的に活用して、付加価値の高いタンパク質の低コスト製造によって利益向上を図りたいと考えております。
(3) コラーゲン経口摂取の効果については、魚由来コラーゲンペプチドを用いた紅斑、肌弾力、肌の潤いに関する3種類の機能性表示食品届出が受理されました。また、コラーゲンタンパク質に特有のジペプチドPro-Hypや、血液中で長期間安定に存在するGly-3Hyp-4Hypトリペプチドの生理的作用のメカニズム、また、ヒトへ及ぼす効果の研究もしております。
(4) 3次元細胞培養は、医薬品の開発や毒性検査、生物学医学研究に必須のものとなりつつあり、培養基材用のMatriMixシリーズを開発しております。各種コラーゲンや糖鎖、基底膜タンパク質を含む細胞外マトリックス成分を組合わせて、薬剤スクリーニングやがんなどの病態機能解明、安全性試験などの幅広いニーズに応える細胞培養関連製品群を開発中であります。手軽に使用者が使える標準的な製品から、各種の臓器組織の細胞に適するようにカスタマイズ可能な3次元基材製品群を開発しております。
(5) ヒトラミニン-511のE8部分である組換えタンパク質 iMatrix-511 を製造販売しております。上述の当社のspERtテクノロジー技術の導入を進めて、収量の増大を達成した細胞株を用いた製造に切替えました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は、596百万円であります。
また、事業のセグメント別の研究開発費は、バイオマトリックス研究所において各セグメントの総合的、横断的研究開発活動を行っていること、また、経営資源の配分の決定及び業績を評価するための検討対象としていないことから区分しておりません。
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