企業兼大株主トーヨーカネツ東証プライム:6369】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」となることを経営ビジョンに掲げ、複雑化する経営環境や社会が直面する課題に革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指しております。

 当社グループでは、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、自らの強みを活かし優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を特定し、各マテリアリティを事業戦略の策定や各事業における意思決定プロセスにおいて考慮すべき重要な要素と位置付けて、事業活動を行っております。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、気候変動への取り組みを強化するとともに、提言に基づく開示内容を拡充し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 引き続き、これらの課題解決を通じて、社会的に期待される役割について認識し、関連SDGs達成への寄与にも努めながら、財務面を含む持続的な成長を確実なものとしてまいります。

A

事業を通して解決し

企業価値向上を目指す課題

(1)  気候変動による事業環境変化への対応

(2)  国内人口の減少への対応

B

持続的な企業価値向上

のために取り組む

マテリアリティ

(3)  人材の育成と活用

(4)  新技術の開発と活用

(5)  パートナー企業との協業推進

(6)  生産性の向上

C

持続的な

企業価値向上の

前提となる取り組み

(7)  安全衛生の確保

(8)  コンプライアンス・ガバナンスの堅持

(9)  リスクマネジメントの高度化

(10) 積極的なチャレンジやスピード感がある企業風土への変革

(2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社グループは「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、当社グループが解決すべき社会課題を明確化した『グループ中期経営計画(2022~2024年度)』を策定し、推進しています。

 物流ソリューション事業では「労働人口減少」に伴う社会課題解決のために、新たな技術革新とソリューション力により物流現場の無人化を実現し付加価値を高めてまいります。

 プラント事業及び次世代エネルギー開発事業では「カーボンニュートラル社会」の実現に向けて、高度な技術と実績を活かし、メンテナンス需要に応えるとともに、次世代エネルギー向け等のタンク製造に取り組んでまいります。

 みらい創生事業では「生活環境リスク」に対応すべく、高度な計測技術や調査・分析の実績等を活かすとともに、産業機械・建築領域も含め、多様でサステナブルな生活環境の実現に取り組んでまいります。

 各事業の基本方針・重点施策は以下の通りです。

・物流ソリューション事業

〔基本方針〕事業領域拡大による高成長企業への進化

〔重点施策〕・部分から全体エンジニアリングへの業務領域の拡大

・強みを活かした提案力の向上と顧客領域の拡大

・人材育成、確保によるサービス事業の強化

・映像とデータを融合した新ソリューションの開発

 一般物流につきましては、今後益々、少子高齢化に伴う労働人口の減少・多様化による省力化・省人化技術が浸透していくことに加え、AI・IoT を活用した物流を止めないための予知保全サービスなどの需要が見込まれます。また、空港物流につきましては、回復基調にある国内外の旅行・移動に関連して、新型コロナウイルス感染症 5類移行後の人や荷物の流れを意識した非接触技術や SBD(セルフサービス自動手荷物預けシステム)などの自動化設備によるソリューションへの期待が高まっております。

 そのような環境の下、当事業における重点施策の進捗状況は次の通りです。

・業務領域の拡大に関しては、WMS(倉庫管理システム)の充実を図り、日々集積される物流倉庫内の荷動きデータの見える化を通してさらなる効率化提案を進めております。また、ロジスティクス全体に係る外部システムとの連携も視野に施策を推進しています。

・顧客領域の拡大に関しては、主力製品「マルチシャトル」(高能力・省スペース入出庫システム)や新規取扱い製品「Modula LIFT」(垂直保管システム)等を活用したソリューションをものづくりメーカー等へ納入するなど展開を図っております。

・サービス事業の強化に関しては、関東サテライト4拠点(鶴ヶ島、流山、厚木、羽田)を開設しサービス対応の強化を図るとともに、社内外の講師によるメンテナンス人材の育成も進めております。

・プラント事業

〔基本方針〕エネルギー転換の過渡期における安定したエネルギーインフラへの寄与

〔重点施策〕・メンテナンス需要の継続受注及び新規取り込みによる安定収益確保

・TKKプラントエンジのフル活用や協力会社との協業による効率追求

・タンクメーカーの実績と知見を基にした活躍領域の拡大

 国内市場における既設タンクのメンテナンスは、安定的な需要が見込まれます。一方で、安定的な受注獲得のためには、現場監督者の高齢化や人材不足に対応する体制強化の推進が必要です。

 そのような環境の下、当事業における重点施策の進捗状況は次の通りです。

・長年の実績と経験を背景に国内メンテナンス需要を弛み無い活動により受注し安定収益を確保するとともに、採算性を精査しながら新規受注の取り込みを推進しております。

・また、それを支える労働力の確保をグループ会社や協力会社との良好な関係性づくりを通じて堅持しております。

・現場の労働環境改善のため、DXを通して熱中症対策や健康意識の向上啓発など働き手への配慮活動を推進しております。

・次世代エネルギー開発事業

〔基本方針〕次世代エネルギー社会到来に向けた高度な技術力の獲得と参画

〔重点施策〕・燃料アンモニア・MCH・液化CO2などの貯蔵ニーズへの取り組み

・海外市場におけるタンク新設需要の取込み

・液化水素タンクの建設技術(設計・溶接検査・施工)の獲得

 カーボンニュートラル社会へ向け、次世代のエネルギーへ切り替わっていく過渡期に差し掛かってきており、燃料アンモニアタンク、大型液化CO2タンク、MCHタンクなど新たな需要拡大が期待されます。また、研究開発の進展による液化水素タンクの建設技術獲得への関心が高まっております。

 そのような環境の下、当事業における重点施策の進捗状況は次の通りです。

・燃料アンモニアタンク、大型液化CO2タンク、MCHタンクは、技術検討が終了し、建設準備が整いました。また、液化水素タンクの建設技術は、真空排気システム、内槽底部への入熱量算定手法、溶接材料(SUS316L)を使用した溶接施工法についてそれぞれ確立がなされ、さらなる技術開発を進めております。

・海外のタンク新設市場は、厳しい環境に置かれていますが、FS(フィージビリティスタディ)等の受注獲得等、新たな需要の獲得を目指してまいります。

・みらい創生事業

〔基本方針〕グループの成長を加速させる第三の事業確立への挑戦

〔重点施策〕・環境領域のM&Aを含めた事業拡大

・グループ各社の競争力強化による安定収益化

・保有技術、ノウハウ及び外部連携によるビジネスモデルの変革

 当セグメントは、環境調査・分析、産業機械、建築等の分野で事業を行う当社グループ関連会社で構成されております。環境調査・分析の市場は、気候変動に伴う大気観測や河川観測、アセスメントの重要性が増し、アスベストに関する法改正など、調査・分析及び機器保守の需要は、引き続き拡大することが予想されます。産業機械事業の市場は、産業現場や土木現場の省力化・自動化、さらに安全性に対する社会的ニーズを背景に、買い替えも含めた需要が望めるものと考えます。建築事業の市場は、人件費や資材等の高騰などで苦戦が予測されております。

 そのような環境の下、当事業における重点施策の進捗状況は次の通りです。

・環境領域を中心にM&A活動を積極的に継続し、第三の事業確立を目指しております。また、グループ各社の成長を促すために、当事業部が中心となり情報交換や業務提案を実施し、事業拡張及びシナジー効果の顕在化に努めております。

・CVC投資に関しては、複数のスタートアップ企業への投資を行い、技術等資源の活用を継続的に検討しておりますが、当面は、多面的、総合的に慎重な判断のもと投資を行ってまいります。

・経営基盤強化策

 当社グループは、社員の柔軟な働き方を可能にする環境づくりとダイバーシティへの取組み等を通して、健康経営®優良法人2024に継続して認定されました。また、本社及び和歌山工場のGHG排出量の実質ゼロ化、気候変動イニシアティブやGXリーグへの参加など環境対策を行っております。今後も、グループ全体としてより一層のガバナンス強化はもちろん、ESG経営を推進してまいります。

 社員一人ひとりが“ACTION FOR THE FUTURE”を実践する企業風土を醸成し、グループ全体の持続的成長を支えるために、以下の重点施策を引き続き推進してまいります。

 ・人財総合力の向上施策の展開

 ・企画力の強化と事業支援の展開

 ・ESG経営施策の展開

(3)目標とする経営指標

 現中期経営計画の最終年度となる2024年度の連結業績目標は、最近の社会情勢や事業環境等を踏まえ、売上高585億円、営業利益34億円、ROE7%の達成を目指すことといたしました。

 引き続き、スローガンである「ACTION FOR THE FUTURE 期待を超える実行力で、未来を支えるチカラになる」の理念のもと、グループ一丸となって取り組んでまいります。

(単位:百万円)

連結業績目標への推移

2022年度

(実績)

2023年度

(実績)

2024年度

(予想)

売上高

47,351

53,787

58,500

物流ソリューション事業

28,032

32,491

34,000

プラント事業

8,522

9,422

9,500

次世代エネルギー開発事業

1,043

1,497

2,500

みらい創生事業

9,196

10,013

12,000

その他

819

629

500

営業利益

2,497

3,090

3,400

物流ソリューション事業

2,605

3,271

3,800

プラント事業

560

708

700

次世代エネルギー開発事業

△734

△481

△400

みらい創生事業

892

786

400

その他

185

86

100

ROE

6.4%

9.4%

7.0%

(注)上表における各事業の営業利益の目標数値はセグメント間の内部取引及び振替高の調整額が含まれておりません。

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