トヨタ自動車 【東証プライム:7203】「輸送用機器」 へ投稿
企業概要
トヨタは、「クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む」、「様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品・サービスを提供する」の基本理念のもと、多様化・高度化する市場ニーズを的確にとらえた、高品質・低コストのより魅力ある商品を提供するため、積極的な研究開発活動を行っています。
トヨタの研究開発は、日本においては、当社を中心に、ダイハツ工業㈱、日野自動車㈱、トヨタ車体㈱、トヨタ自動車東日本㈱、㈱豊田中央研究所、ウーブン・バイ・トヨタ㈱などの関係各社との密接な連携のもとで推進されています。
さらに、海外各地域のお客様のニーズに的確にお応えしたクルマづくりのために、グローバルな開発体制を構築しています。主な拠点として、北米地域にトヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ㈱のテクニカルセンター、キャルティ デザイン リサーチ㈱、トヨタ リサーチ インスティテュート㈱、欧州地域にトヨタ モーター ヨーロッパ㈱のテクニカルセンター、トヨタ ヨーロッパ デザイン ディベロップメント㈲、アジア地域にトヨタ ダイハツ エンジニアリング アンド マニュファクチャリング㈱(※)のテクニカルセンター、トヨタ自動車研究開発センター(中国)㈲、一汽トヨタ技術開発㈲、広汽トヨタ自動車㈲研究開発センター、BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー㈲があります。
当連結会計年度に発生したトヨタの研究開発支出は1,202,373百万円です。
なお、トヨタでは研究開発支出の一部について、無形資産に計上しています。連結損益計算書に計上している研究開発費の詳細については、連結財務諸表注記27を参照ください。
当連結会計年度における事業別セグメントごとの活動状況および研究開発支出は次のとおりです。
※ トヨタ ダイハツ エンジニアリング アンド マニュファクチャリング㈱は、2024年6月4日付でトヨタ モーター アジア(タイランド)㈱に社名変更しています。
(1)自動車事業
トヨタは、走りの楽しさや快適性などクルマがもたらす様々な恩恵による人々の心の豊かさの向上と、環境負荷や交通事故等のクルマのネガティブな面の最小化を、同時に高いレベルで実現していくことを商品・技術開発のビジョンとして掲げています。
当連結会計年度には、乗る人全てが相手を思いやり感謝し合える空間を実現するため、「快適な移動の幸せ」を極める事をコンセプトとして「アルファード/ヴェルファイア」を発売しました。また、日本の美、静けさ、おもてなしの心をしっかりと継承しつつ、「人中心」で後席空間のゆとり、乗降所作の美しさなどを飛躍的に進化させた次世代ショーファーカー「センチュリー」を開発しました。「ハイラックス チャンプ(IMV ゼロ)」はタイで「国民車」としてお客様の暮らしを支えてきたピックアップトラックを、お客様のニーズに寄り添うという原点に立ち返り開発しました。「LBX」は、高級車の概念を変える新しい「コンパクトラグジュアリー」、いつまでも運転していたくなるクルマ本来の楽しさを追求しました。
カーボンニュートラルへの対応については、マルチパスウェイ戦略の具体化に取り組んできました。カーボンニュートラル社会を実現するためには、お客様の期待やインフラ整備などの状況を踏まえた多面的なアプローチ、プラクティカルなトランジションが重要であると考えています。
その考えのもと、足元ではハイブリッド車を基軸に、各地で選択肢の拡充を進めています。その上で、ミッシングピースとなっていたバッテリーEV(BEV)と水素モビリティの具体化に、力を入れて取り組んできました。
BEVにおいては、小型軽量ユニットの開発も含めて、クルマの新しいアーキテクチャをつくる挑戦が進んでいます。そして、当社が目指すBEVは、パワートレーンを電動化するだけではなく、お客様の多様な移動価値を実現するトヨタらしい「ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)」であることも定まってきました。
内燃機関についても、さらなる活用を視野に入れて開発に取り組んでいます。
こうした選択肢の全体像を踏まえて、今年を「真のマルチパスウェイ元年」と位置付けて、その具体化を着実に進めていきます。
そして、車載OSのArene(アリーン)の開発を軸に、SDVの基盤づくりにも注力してきました。今後は、生成AIによってデータが生み出す価値が高まっていきます。安全・安心の実現を目指す自動運転や、SDVを中心に、生成AIを活用したモビリティの進化に取り組んでいきたいと考えています。そして、エネルギーやデータを軸に、社会システムと一体となったモビリティの価値を生み出すためには、インフラ整備をはじめ、多くの仲間との連携が必要であると考えています。
Areneを基盤に、生活に寄り添ったアプリやサービスが、クルマともっと融合していくことも必要になっていきます。志を同じくするパートナーの皆様とともにモビリティの価値を具体化する取り組みを進めていきます。そして、こうした新たな価値づくりを強化するためにも、研究開発の先行シフトを加速して、中長期目線での「未来への種まき」を強化していきます。
当事業に係る研究開発支出は1,173,895百万円です。
(2)その他の事業
基礎研究分野においては、㈱豊田中央研究所を中心として、エネルギー・環境、機械、情報・通信、材料などの幅広い分野における研究活動に取り組んでいます。
その他の事業に係る研究開発支出は28,478百万円です。
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