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企業概要

 当社グループは、リスク管理に関して「リスク管理規程」を定め、リスク管理体制を整備しております。

 以下では、当社グループの経営成績及び財政状況等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)事業環境に関するリスク

①DX投資の動向の影響について

 当社グループの事業は国内市場に依存しており、国内顧客企業のDX投資の動向に影響を受けます。国内外の経済情勢の悪化や景気動向の減速等により、顧客企業のDX投資意欲が減退した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②技術革新への対応について

 当社グループの主要な事業領域は、IT技術の進化及びそれに基づく新サービスの導入が頻繁に行われており変化の激しい業界となっております。そのため、継続的に新しい技術要素をITエンジニアに習得させてまいりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、当社グループが提供するサービスの競争力が低下する可能性があります。また、予定していない技術要素への投資が必要となった場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③競合について

 当社グループのデジタルトランスフォーメーション事業は、既存の企業数は多く、高額な投資も不要であり許認可も必要としないことから、新規企業の参入障壁も低い業界であります。当社グループでは、市場環境の変化や同業他社の動向をタイムリーに把握することや特許や商標の出願・登録を積極的に進めるほか、価格だけでなく付加価値で対抗できるブランディングを図っておりますが、今後、同業他社による新商品や新サービスの出現等によって価格競争が激化する結果、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

④パンデミック発生等によるリスクについて

 新型コロナウイルス感染症の「5類」感染症への移行により経済活動への影響は低減したものの、今後感染による重症化及び感染の長期化をもたらす変異株が発生した場合や、新たな感染症が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、テレワークの部分的導入など就業場所に依存しない勤務形態を採用し、それを支えるICTインフラの整備を進めてまいりました。それにより当社の役職員が感染した場合においても、持続的な企業活動を維持できる社内体制の構築が完了しております。

⑤自然災害等の発生について

 当社グループでは、大規模な地震や台風等の自然災害に備えてテレワークの導入や事業継続計画(BCP)の策定による事業の復旧や継続を速やかに遂行する体制を構築しておりますが、自然災害の規模によっては事業活動が停止あるいは著しく制約される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(2)事業運営に関するリスク

①優秀な人材の確保及び育成について

 当社グループが事業拡大を進めていくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が最重要課題であると認識しております。当社グループでは、将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の改善や研修の実施等の施策を通じ、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組んでいます。当社グループでは今後もこれらの施策を継続していく予定ではありますが、必要な人材が十分に確保・育成できなかった場合や、採用後の人材流出が進んだ場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②協力会社の活用について

 当社グループでは、必要に応じてシステムの設計、構築等について協力会社等に外注しております。現状では、協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保ち、エンジニアの確保に注力しておりますが、協力会社において技術力及び技術者数が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③不採算案件の発生について

 当社グループでは、業務管理部門、品質管理部門は各プロジェクトの品質、コスト及び納期等の状況を見極め、異常を検知・予測し、早期に対策を講じて不採算案件の発生防止に努めております。しかしながら、このような取り組みにもかかわらず障害が防止できない場合、追加費用が発生して採算が悪化し、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

④特定の仕入先への依存について

 当社グループは、株式会社PKSHA Associatesと販売パートナー契約を締結し、当社グループの商品である「ipaSロボ」に不可欠であるRPAエンジンの仕入を行っております。当社グループでは、同社との良好な取引関係の構築に引き続き取り組むとともに、取引基本契約を締結し、必要量を安定的に確保できる体制を整えておりますが、同社の事業方針の変更等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑤特定の販売先への依存について

 当社グループの売上高のうちトランス・コスモス株式会社に対する当連結会計年度の売上が24.9%(前連結会計年度は20.8%)を占めております。当社グループと同社は良好な取引関係を維持しており、今後も継続的な取引を見込んでおりますが、同社の事業方針の変更等により、取引関係の解消又は取引条件の大幅な変更等があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑥新規事業について

 当社グループでは、企業価値の継続的な向上を目指し、事業規模の拡大と収益基盤を多様化するために、新規事業への取り組みを進めていく方針ですが、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の時間を要することが予想され、当社グループ全体の利益率を低下させる可能性があります。また、新規事業が当社グループの目論見どおり推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦Salesforce社との取り組みについて

 当社グループは、米国のSalesforce社(旧Tableau社)より2013年12月にアライアンスパートナー(Tableau Alliance Partner Program)に認定され、同社製品の導入支援を顧客企業に対し行ってまいりました。また、2020年10月にはTableau委託先公式サプライヤーに認定されたことで、同社のプロフェッショナルサービスの一員として同社の顧客に対してサービスを提供しております。このような活動の中で、日本市場における同社の顧客への高品質な技術提供をより強力に推進するとともに、企業のDX推進に向けた様々なサービスを提供しております。今後もTableauに関する技術の研鑽を行い、Tableau関連のサービスの品質を高く維持することで同社と良好な取引関係を継続することや、同社以外のテックパートナーの開拓による同社に依存しない収益構造の構築に努めてまいりますが、仮に新規テックパートナーの開拓が進まないなか、同社の事業方針の変更等により、取引関係の解消又は取引条件の大幅な変更がなされた場合や、Tableauの競争力が低下し、市場規模が縮小した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

⑧代表者依存度について

 創業以来、代表取締役を務めている阪口琢夫は、当社グループの経営方針や事業戦略構築等において重要な役割を果たしております。当社グループは、事業拡大に伴い代表者に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、現状においては何らかの理由により代表者が退任するような事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(3)コンプライアンスに関するリスク

①内部管理体制について

 当社グループは、今後も事業を拡大していくためには、内部管理体制を強化する必要があると認識しております。今後の事業展開に応じて、採用・能力開発等によって内部管理体制の充実を図ってまいりますが、当初計画を超えて事業が成長し体制構築が追い付かない場合や、新たな人材の採用及び育成が順調に進まなかった場合、急な欠員等が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②情報セキュリティについて

 当社グループは業務遂行の一環として、個人情報や機密情報を取り扱うことがあります。当社グループではISMS認証を取得しており、情報管理に取り組んでおります。しかしながら、これらの情報について、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

③係争や訴訟について

 本書提出日現在において当社グループの業績に重要な影響を及ぼす係争や訴訟は提起されておりませんが、取引先とのトラブルの発生等、何らかの問題が生じた場合には係争や訴訟に発展する可能性があり、その内容及び結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

(4)その他のリスク

①借入金について

 当社グループは必要に応じて資金を金融機関からの借入金により調達しております。当社グループの業績や財政状態の悪化、風説、風評の流布等が発生した場合、あるいは金融不安等が発生した場合には、必要な資金を合理的な条件で確保できず資金繰りが困難になる可能性があります。また、今後の金利動向に著しい変化が生じた場合には支払利息の増加等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

②新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社グループでは、当社グループの取締役及び従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末日現在の新株予約権による潜在株式総数は715,600株であり、発行済株式総数4,832,200株の14.8%に相当します。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

③投資リスクについて

 当社グループでは、企業価値の継続的な向上を目指し、必要に応じて企業買収等の投資を実施することがあります。買収企業や出資先の業績が計画どおりに伸長せず、投資した金額が回収できない場合や追加の費用が発生した場合等において、減損等の損失が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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