デジタルアーツ 【東証プライム:2326】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループでは、創業時から、社会課題の解決を標榜し、「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」という企業理念に基づき、地球環境の保全と持続可能な社会の実現のために、国産セキュリティソフトウェアメーカーとしてさまざまな取り組みを行っております。
事業活動を通じて、企業や公共団体の情報資産流出による経済損失を可能な限り抑制するとともに、気候変動問題・環境汚染等の地球環境問題への取り組みや、子どもたちの安心・安全なインターネット利用や充実したオンライン学習環境を実現するためのさまざまな社会貢献活動を行っています。
(1)マテリアリティ
当社グループは、企業理念のもと、サステナビリティ経営を推進するため、4つのグループと14項目からなるSDGs・ESGのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。これらの特定したマテリアリティを踏まえた情報セキュリティ事業を核とした経営計画の達成に向けて全社一体となった活動を行います。さらに、ステークホルダーの皆さまとの対話を通じて全社の活動を改善し、持続可能な社会の実現に貢献します。
(2)ガバナンス
当社グループは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化するため、2022年4月に「サステナビリティ委員会」を設置しました。当委員会は代表取締役社長が委員長となり、主要各部門の責任者を招集し、サステナビリティ全般の方針や目標・計画等の審議・決定、計画推進を検討・議論します。取締役会は、当委員会からの報告を受け、課題への取り組みや設定した目標をモニタリングし、監督します。
■サステナビリティ推進体制
(3)環境への取組
当社グループでは、気候変動をサステナビリティ経営上の最重要課題の一つと認識し、SDGsやパリ協定の長期目標に示された脱炭素社会への貢献に向け、多様なステークホルダーとの対話・協働を通じ、気候変動に係るリスクへの適切な対応と成長機会の獲得に取り組んでいます。
①戦略
当社グループは、TCFD提言にて例示されている気候変動がもたらすリスク・機会を元に、シナリオ分析を実施しました。シナリオ分析においては、2℃以下シナリオを含む複数の温度帯のシナリオを選択、設定していく必要があるため、移行面で影響が顕在化する1.5℃シナリオと物理面での影響が顕在化する4℃シナリオの2つのシナリオを選択しました。
■ 炭素税の導入による影響
気候変動リスクによる財務的影響については、政府の環境規制強化に伴う炭素税の導入によるものが考えられます。そのため、GHG排出量が2021年度と同等の場合の4℃シナリオおよび1.5℃以下シナリオにおける2030年および2050年の炭素税導入に伴う影響額を試算しました。また、試算にあたっては国際エネルギー機関(IEA)のシナリオや国際再生可能エネルギー機関(IRENA)のシナリオ、2022年4月現在の炭素価格(排出量取引制度、炭素税、エネルギー課税)を用いて試算しています。なお、今後、再生可能エネルギーの導入等によりGHG排出量を削減していく予定のため、実際に炭素税が導入される時点では、この影響は軽減される見込みです。
②リスク管理
当社グループのリスク管理体制は、取締役会で定められたリスク管理規程に基づき、事業活動に伴い発生する可能性のある経営上のリスクに関して、リスクに関する予防とリスクが発生した場合の対応に関する統合管理を行っております。また、サステナビリティ委員会において、環境問題に関する基本的な方針の策定および気候変動に伴うリスク管理を行っており、当社グループにとっての課題を把握するとともに、必要な施策について協議し、その進捗を定期的にモニタリングします。気候変動に関するリスクについては、気候変動によって受ける影響を把握し評価するため、シナリオの分析を行い、気候変動リスク・機会を特定しました。特定したリスク・機会はサステナビリティ委員会を中心とする推進体制のもと議論・審議し、リスク管理の状況や重大なリスクの判断に関しては、取締役会への報告・提言を行ってまいります。
③指標及び目標
当社グループの2021年度のGHG排出量は、258t(電力消費による間接排出)となっております。また、当社では、Scope1(事業による直接排出)は0であり、Scope2(電力消費による間接排出)を算出し、Scope2のGHG排出量について、2025年度に実質ゼロの目標を設定しました。GHG排出量の削減にあたっては、社内の省エネ、節電を心掛けるとともに、化石燃料を用いない再生可能エネルギーの導入や国が認証するJ-クレジット制度を積極的に活用し、脱炭素社会の実現を目指していきます。
(4)社会への取組
当社グループは、事業を通じて社会課題を解決するためにイノベーションをけん引するリーダーと多彩な能力を発揮する人材の育成を目指しており、グループ全社員一人ひとりの能力発揮と成長を促進することを基本方針としています。また、大切な価値観のひとつとして「人間性の尊重」を掲げ、さまざまな考え方を持った多様な人材が、国籍・宗教・婚姻の有無・性別・性的指向または性自認等・障がいの有無等に関わらず、個性や能力を存分に発揮し活躍できる企業になることを目指しています。
①戦略
総合的な育成環境の構築を目指して、職階別の社内研修やスキル別研修、資格取得支援制度などの立上げ・充実を図っております。教育計画の立案や個別研修の企画・実行、研修実施後の職場実践フォローアップに至る社内の育成サイクルをまわし、着実にスキルアップできる環境づくりに努めております。
あわせて、従業員の成長をさらに加速させるべく、「自己成長に取り組む人材づくり」に取り組んでおります。具体的には、キャリアデザイン研修の開始や自己啓発活動の取り組み事例の全社紹介・表彰など、主体的なキャリア形成やスキル習得を促す仕組みづくり・風土づくりをおこなっております。
②指標及び目標
今後は、新たに整備したジョブ別スキル要件を活用し、より実践的な職階別の社内研修やスキル別教育を提供していくことを目標に、総研修時間や社員1人あたりの研修時間等を指標として取り組んでいきます。
(5)ガバナンスへの取組
当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスは、「企業理念」に基づき、すべてのステークホルダーの支持を得て持続的な企業価値の向上を実現するために、「迅速な意思決定とそれに付随する役割と責任の明確化」、「社内・社外の両面からの客観的なチェック体制の維持」及び「タイムリーかつ公平なディスクロージャーの徹底」が重要と考えております。当社グループは、経営環境の変化に柔軟に対応できる組織体制のもと経営の健全性を確保し、コンプライアンスの徹底を図り、コーポレート・ガバナンスの充実に継続的に取り組んでまいります(第4 提出会社の状況-4 コーポレート・ガバナンスの状況等参照)。
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