テクノメディカ 【東証スタンダード:6678】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、健康、医療の分野でオリジナリティあふれるオンリーワンの製品・サービスを提供し、社会に貢献します。
(2) 経営戦略等
国内市場においては、信頼性および品質の向上と、開発技術の創造により売上増収を目指します。海外市場においても、当社の技術力を活かした製品の拡販を目指します。
また、新製品の開発により新たな事業の創造を目指します。
(3) 経営環境
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)による影響は縮小傾向にあるものの、医療機器業界においては、新型コロナにより露呈した医療現場の課題を踏まえて、医療従事者を支える産業としての社会的責務を果たし続けることが求められております。
当社としても、引き続き医療機関におけるオペレーションの効率化に寄与する採血管準備装置・システムを主軸に製品ラインナップの拡充を図り、より円滑な医療機関の運営に貢献してまいります。併せて、原材料費の高騰が続く中でも、安定した製品・消耗品等の供給を維持できるよう尽力しております。
(4) 目標とする経営指標
① 2023中期経営計画
当社は、2023年度(2024年3月期)からの新3ヶ年中期経営計画を策定しております。当社の持続的な成長に向け、事業基盤の強化、積極的な研究開発投資を推進し、さらなる安定成長を目指して参ります。
② 基本方針
・採血管準備装置・システムおよび検体検査装置は、信頼性、品質の向上を図り、価値あるサービスを提供することにより、お客様の期待に応えます。
・新製品の開発により、新たな事業の想像を目指します。
(製品開発のキーワードは「在宅医療」「予防医学」「先制医療」「POCT(臨床現場の即時検査)」など)
・これからも日本国内にとどまらず、当社の技術力を活かし、世界に貢献する企業を目指します。
③ 経営指標
当社は、2023中期経営計画において、下記の指標を重要な経営指標としております。
経営指標 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 3ヶ年合計 |
売上高(億円) | 98 | 100 | 110 | 308 |
営業利益(億円) | 13 | 14 | 18 | 45 |
売上高営業利益率(%) | 13.3 | 14.0 | 16.4 | 14.6 |
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
世界においては新型コロナに関して、行動制限が緩和されたことによる正常化が進んでいます。一方、世界的なインフレ進行やウクライナ情勢によるエネルギーコストおよび原料コストの高騰が続いています。また、人口増加、異常気象による天然資源、食料、水不足、更には地政学リスクの高まりによる影響も深刻化しています。国内においても、人口減少や超高齢化の進行、それに伴う労働力不足や、医療介護等への早急な対応が要請されています。
当社は以上の社会環境の変化に対処し、時代要請を戦略に組み込みながら、健康、医療分野での社会課題の解決に貢献することが、当社の企業価値を高めることに繋がると考えています。
持続可能な社会の実現のために、当社の三つの事業分野でソリューション提供を通し、継続的に企業価値を創造していきたいと考えています。
①採血管準備装置・システム事業
当社は採血採尿業務に特化した分野において、世界に先駆けて採血管準備装置を開発しました。日本全国で2,000ヶ所以上、海外で500ヶ所以上の施設へ導入実績があります。これまで、大型採血管準備装置「BC・ROBO-8001RFID(無線自動識別機能)」の開発を筆頭に、中型採血管準備装置「BC・ROBO-900」、小型採血管準備装置「BC・ROBO7」等のラインアップをそろえてきており、更なる販路拡大を図っていきます。また、医療従事者の人手不足により今後需要が期待される、検体の非接触認識と自動搬送の実現、クラウド活用で最適化された患者誘導による待ち時間短縮をはじめとする、効率的で快適なサービスを提供するための装置・システム開発を通じて、医療機関様や患者様への利便性向上策に貢献していきます。
②検体検査装置事業
当社の検体検査装置は、血液ガス分析、電解質分析を行い、状況把握、診断、治療に欠かせない緊急検査装置で、国内及び海外で販売して参りました。デスクトップ型とハンディ型を取りそろえ、検査室や集中治療室、動物病院等多様なニーズにも対応させていただきました。新型コロナ禍で海外市場での販路拡大し、緊急検査用途の血液ガス分析装置の需要が引き続き高まっています。
2022年度(2023年3月期)より新型血液ガス分析器GASTAT-proを上市しました。今後も更なる販路拡大を図って参ります。また、デスクトップ型の高機能装置の開発、消耗品の量産安定化にも努めて参ります。
③消耗品等事業
採血管準備装置・システム及び検体検査装置の消耗品は、医療機関内の日常的な検査で使用されており、装置の設置増加に伴い売上は増加してきました。
これまで年率4~5%の割合で売上が増加してきましたが、原料、部材価格が上昇しています。消耗品価格の改定も進めると共に、引き続き安心安全な消耗品を提供して参ります。
④SDGsの推進
SDGs(国連の持続可能な開発目標)をはじめとした社会課題解決への取組の要請が高まっています。当社は社会の基盤と革新を担う存在であり、社会課題の解決に向けて大きな責任を持っています。
当社としての「2030長期ビジョン」を策定しています。ESG(環境・社会・企業統治)の視点で機会とリスクを的確に捉え、経営に反映させて参ります(具体的な取り組み内容については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております)。
当社は革新的な新製品や技術開発を通して、このような社会課題の解決に向けて果たすべき役割は大きいと考えています。社会変化に迅速に対応し、持続可能な成長・発展を目指します。
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