タカセ 【東証スタンダード:9087】「陸運業」 へ投稿
企業概要
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することは困難でありますが、当社は、取締役会におきまして、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止に取組んでおります。
文中における予想、見込み、方針その他、将来に関する事項は、当連結会計年度末(2024年3月31日)現在において判断したものであり、不確実性が内在されておりますので、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
(1) 価格面等の競争の激化
当社グループの属する物流業界は、最低賃金の上昇、社会保障費の負担増、資源高に起因した燃料費および電力料金の高騰等、仕入コストおよび労務コスト上昇の圧力は強まる一方であります。対して顧客の物流コスト圧縮の要請は依然として強く、業界内の競争は一段と激しさを増しております。今後においては、業界再編成が加速することも予想され、競争が一層激化するものと考えられます。
価格面での圧力又は有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 主要取引先との契約が解除されるリスク
当社グループには、取引先から当社グループとの取引を解除されるリスクが存在します。
業態を問わず、顧客企業の経営戦略上の理由から物流業務の見直しを行うことがあり、主要な顧客であっても物流業務の委託形態の変更の要請や、委託業者の見直しのためになされるコンペティションにおいて当社グループの提案が採用されなかった場合には、契約の解除によって営業収益が大きく落込み、当社グループの業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(3) 人材の確保や育成に関するリスク
当社グループ事業の成長には、顧客や市場の要求に応え、適正な価格で高品質の物流サービスを提供することが不可欠であります。当社グループの将来の成長実現のためには、先見性があり、実行力およびリーダーシップを備えた有能かつ多様な幹部人材の確保や育成が不可欠であると考えております。また、物流業界においては労働人口減少による人手不足、運送事業における従業員の高齢化に加えて、2024年問題など労働力に起因する問題が顕在化しております。
人材の確保又は育成がなされなかった場合には、当社グループの維持成長、業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(4) 海外進出に潜在するリスク
当社グループは、香港、中国、米国に営業拠点を設け、国内外に及ぶ一貫した物流体制を構築し、事業を展開しております。
当社グループは、従来より海外事業投資にあたっては慎重に将来性やリスクを見極め、また、進出後は将来を機敏に見通し、進退を判断するよう努めております。今後も同様に判断しますが、香港と中国本土に関する諸問題、2022年に発生したウクライナ情勢の緊迫や中国上海市におけるゼロコロナ政策によるロックダウン等、海外事業には予測することが難しいリスクが内在しております。
・予期しない法律、税制又は規制の変更
・不利な政治又は経済要因
・人材の採用と確保の難しさ
・テロ、戦争、伝染病、その他の要因による社会的混乱
上記のような事象が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 災害等による影響
当社グループは、戦後京浜港における海貨事業を主体とする国際物流事業を基盤に発展してきた、という歴史的経緯があり、更に、輸出入関連および消費地直結の物流分野における立地上の競争力確保を狙いとして、首都圏における主要な倉庫等を京浜港周辺地区に集中して設置しております。よって、東京や神奈川で大規模な地震や長期間の停電、その他の操業を中断せざるを得ない事象が発生した場合、当社グループの保管・配送能力は著しく低下し、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 重篤な感染症等の流行による影響
2020年に発生した新型コロナウイルス感染症のような未知の感染症等の流行により、急激な経済の落込みが発生した場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 環境問題に関するリスク
当社グループは、環境問題への関心が高まる中、「みなとSDGsパートナー」へ申請し、登録されるほか、当社グループの運送事業を担う子会社におきましては「グリーン経営認証」を取得しており、新たな取組として、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、2022年から2030年までの間、温室効果ガス排出量の対前年比3%削減をグループ目標とした取組を開始しております。環境問題へ向けた取組は今後も継続してまいりますが、今後想定を上回る環境規制による事業制限等が実施された場合、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 公的規制
当社グループは、港湾運送事業、通関業、輸出入取扱関連事業、倉庫業、貨物運送事業などを営んでおり、各々関連する業法の適用下にあるほか、交通安全、環境、労働者派遣等に関するさまざまな法規制の適用を受けております。また、当社グループは、事業展開を行っている各国において、事業・投資の許可等、様々な政府規制の適用を受けております。これら関連する法規制又は各種規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限される可能性があるとともに、規制を遵守するためにコストの増加につながる可能性があります。従いまして、これらの規制は当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報漏洩
当社グループは、各事業において多様な顧客情報を取扱っております。当社グループには顧客情報に対する守秘義務があり、それに努めておりますが、管理の不徹底等により情報が外部に漏洩した場合、当社グループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求等が発生します。これらの事象が発生した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(10) 取引先の信用リスク
当社グループには、取引先から当社グループに支払われるべき金銭の不払に係るリスクが存在します。
当社グループの属する物流業界の回収サイトは、総じて短期間であることが多く、加えて当社グループは、従来から信用リスクの管理には鋭意取組んでおり、不良債権に対しては当社グループとして十分と考える引当金を計上しておりますが、取引規模の大きい顧客の信用状況が急激に悪化した場合には、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 減損会計の適用
当社グループは、物流倉庫等多額の固定資産を保有しており、原則として、各事業部署を基準として資産のグルーピングを行っております。固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。割引前将来キャッシュ・フローについては、現在の使用状況や合理的な使用計画を考慮した事業計画に基づいて算定しておりますが、市場環境の変化により事業計画等の前提に用いた条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要となり、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 検索
- 業種別業績ランキング