スリーエフ 【東証スタンダード:7544】「小売業」 へ投稿
企業概要
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「地域社会のより豊かな暮らしと幸福のためにご奉仕します」という経営理念に基づき、お客様と同じ地域の生活者としての視点を持って店舗ごとの個性を重視した商売に取り組んでおります。
(2) 中長期経営計画
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を目指して、7ヶ年の「中長期経営計画」(2021年2月期~2027年2月期)を策定しております。
7ヶ年の経営計画とした理由は、ローソン・スリーエフへのブランド転換により、短期間のうちに1店舗平均30百万円を超える全面改装を行ったことで、今後の経営環境において「リース負担発生期」と「未発生期」が生じることになったためです。このことは、当社グループの収益性が10年周期で大きく変動することを意味しており、目先の結果にとらわれず、中長期的な視点で経営を行っていくことが必要となります。そのために、ブランド転換に費やした2018年2月期から2020年2月期までの3ヶ年を「接合期」、2021年2月期から2023年2月期までの3ヶ年を「育成期」、2024年2月期から2025年2月期までの2ヶ年を「成長期」、2026年2月期から2027年2月期までの2ヶ年を「収穫期」と位置付け、苗木が成長して大樹に至るような10年経営を実践してまいります。
〔中長期経営計画において目指す姿〕
・日本一のコンビニチェーン(お客様支持No.1)
・加盟店と本部の一塊経営
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、加盟店と同じ目線で一塊となって経営を推進していくために、「中長期経営計画」において個店平均日販と加盟店利益の継続的な向上を最重要指標として定めております。
「中長期経営計画」の最終年度である2027年2月期には、個店平均日販13%増(2020年2月期比)、加盟店利益28%増(2020年2月期比)を達成することにより、経常利益10億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益3億円以上を実現してまいります。
(4) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「個店力強化」と「加盟店経営の安定化」を重点戦略に掲げ、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
(5) 経営環境及び会社の対処すべき課題
今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として個人消費の押し上げが期待されるものの、政府による物価高対策の縮小・終了などがエネルギー価格の押上げ要因となり、更なる価格転嫁による物価上昇が避けられないと見込んでおり、引き続き不透明な状況で推移するものと思われます。
コンビニエンスストア業界は、業態を超えた販売競争が激化する中、訪日外国人の増加から更なるインバウンド需要が見込めるものの、水道光熱費や人件費、物流費等の上昇による店舗運営コストの増加が継続し、厳しい経営環境が続くことが想定されます。
このような環境の下、当社グループは、2027年2月期に向けた中長期経営計画を着実に遂行し、成長戦略に取り組むことで数値計画を確実に達成し、収益性の向上を図ってまいります。
[当社グループの経営環境]
当社グループは、ローソン・スリーエフへのブランド転換時に2年間の短期間で全面改装(1店舗平均30百万円超)を行ったことで、当該改装工事に係る費用の一部をリース料として負担しておりますが、2025年2月期には千葉・埼玉エリアの店舗が、2026年2月期には東京・神奈川エリアの店舗の什器リース料負担が低減することになります。一方で、天候要件の反動などにより営業総収入の減少が見込まれるほか、政府による電気・ガス価格激変緩和対策事業が終了することに伴う光熱費の上昇など、店舗運営コストの更なる増加が想定されます。また、7年経過店舗の改装工事に伴う新たなリース料負担も発生いたしますが、持続的に成長するための各種施策にハード・ソフトともにこれまで以上に積極的に投資することで、中長期的な企業価値向上を実現してまいります。
① 個店最適化
ローソン・スリーエフとしては、引き続き個店最適化戦略に取り組み、地域で競合店に対する比較優位を実現することで最後に生き残る「“総”最強店舗化」を目指します。そのために、独自商品を中心とした差別化商品の取扱を強化するとともに、AI発注システムの刷新による値引き提案機能の追加や店舗在庫管理システム導入によるUber Eats(ウーバーイーツ)取扱商品の拡大、各種キャンペーンによる販売促進などのローソンチェーンの各施策を最大活用するための独自の売り方提案・提供方法の工夫など、当社グループの店舗運営力を生かした現場レベルのイノベーションの積み上げにより「個店平均日販」を上昇させてまいります。また、これらの取り組みに加えて直営店舗のフランチャイズ化も推進してまいります。
gooz(グーツ)に関しては、イノベーションセンターとしての本来機能へ原点回帰し、コンビニエンスストアでは実現できない先駆的な取り組みを行ってまいります。
ローソン・スリーエフとgooz(グーツ)の2つの業態において、高品質・高価格商品とお手頃価格商品を組み合わせた価格ラインの二極化による差別化、個店最適化を実現することで、売上・利益増加、賃金上昇、店舗活性化の持続的成長スパイラルを回し続けてまいります。
② 既存店のハード改善
転換から7年を経過した店舗に対して、美観イメージ向上や設備機能の改善等を目的とした改装を順次行います。また、店舗運営と店舗開発が一体となって、目的を持った店舗改装を行うことで戦略的に競合店に対する競争力を向上させてまいります。
③ 加盟店経営の安定化
加盟店の品揃え拡充や販売促進に対する経費支援を継続してまいります。また、ローソン・スリーエフ独自商品(やきとり、チルド弁当、お総菜等)に関して、各種キャンペーンや割引クーポン券などによる販売促進を強化してまいります。
※文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
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